江戸時代の遺構!箱根旧街道をその足で探索

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江戸時代の遺構!箱根旧街道をその足で探索

江戸時代の遺構!箱根旧街道をその足で探索

更新日:2014/10/31 12:40

佐久田 隆司のプロフィール写真 佐久田 隆司 孤高のアウトドアライター、ネイチャーカメラマン

神奈川県の箱根湯本から静岡県三島までは、江戸時代に徳川家康が整備した箱根旧街道の石畳が残っています。現代の箱根越え歴史トレッキングは、当時の姿を実感できる素晴らしい遺構探索です。

東海道五十三次は徳川家康が整備した旧東海道!

東海道五十三次は徳川家康が整備した旧東海道!

写真:佐久田 隆司

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東海道五十三次は東京日本橋から京都三条大橋までの493.8kmに53の宿場町を備えた街道で、1601年に徳川家康が制定しました。それまで神奈川県の箱根を越える街道は、「湯坂道(ゆさかみち)」と呼ばれる山の稜線を辿るものでしたが、これを江戸時代に須雲川(すくもがわ)沿いに整備しなおした箱根旧街道が今でも残っています。

小田急線の箱根湯本駅からあじさい橋を渡り、小高い丘を越えて県道732号線を箱根町方面に足を向け、戦国武将「北条早雲(ほうじょうそううん)」ゆかりの早雲寺を右手に見ながら道なりにしばらく行くと分岐にたどり着きます。そこを右に下ったところに箱根旧街道の標識があります。

そのまま猿橋(さるはし)を越えいったん県道732号線に出て、箱根新道の須雲川ICを越えると、箱根旧街道の名残「須雲川自然探勝歩道(すくもがわしぜんたんしょうほどう)」の道標にたどり着きます。隣にバイオトイレがあるので、用を済ましておくのがいいでしょう。

畑宿(はたじゅく)では寄木細工の体験も!

畑宿(はたじゅく)では寄木細工の体験も!

写真:佐久田 隆司

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本格的な旧街道に入り、水力発電所脇の丸太橋(もしくは吊り橋)で須雲川を渡り再び県道732号線に出て、割石坂(わりいしざか)の道標から旧街道に戻り、2つ目の木の橋でせせらぎに癒されしばらくすると畑宿に到着します。箱根旧街道の詳細ルートは記事下部の[MEMO]ヤマレコに掲載しているので参考にしてください。

畑宿は昔から寄木細工を生業として活きた地域。寄木細工は箱根町の伝統工芸で、たくさんの木を寄せて接着させたものを薄く削り取り木型に張り合わせていくもので、ここでは寄木細工の店舗や体験施設、トイレや売店もあるので休憩するには最適です。

※寄木体験キーホルダー ¥500〜他(店舗により金額は異なります)

甘酒茶屋で疲れをいやす

甘酒茶屋で疲れをいやす

写真:佐久田 隆司

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畑宿からはつづら折りの県道を沿うように箱根旧街道が準備されています。ここから一番の難所と呼ばれる「樫の木坂(かしのきざか)」を経て甘酒茶屋に向かいます。

甘酒茶屋は江戸時代から400年続く休憩処。かやぶき屋根のどっしりした趣は必見!さらにここの甘酒はお米から発酵させた自然の甘みがやさしさを感じさせます。
このあたりで箱根旧街道の上りも終わりに近くなりますから、ゆっくり休憩するのもいいでしょう。春先は立派な藤の花が甘酒茶屋の軒先を賑わせています。

江戸時代の石畳を堪能する

江戸時代の石畳を堪能する

写真:佐久田 隆司

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甘酒茶屋の裏を縫うように箱根旧街道の元箱根(箱根芦ノ湖)までの最後の頑張りが始まります。ここからの上りを終えれば元箱根まで下りになるので、江戸時代の石畳を堪能する最後のポイントになります。石畳は箱根旧街道の風雨による崩壊を防ぐほか、旅人の安全を考えたもの。でも現代ではいささか歩きにくく苔で滑りやすいので用心したいものです。トレッキングポールなどの持参が安心して楽しめると思います。

ショートカットもできます!

動画:佐久田 隆司

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箱根湯本から元箱根を経て静岡県三島までを一日で歩いた江戸の人たち。とても健脚です。文献によれば1時間に5kmも歩いたとか・・。それが箱根越えだと1日がかりだった事からも箱根越えの大変さがうかがえます。

今でも当時をしのぶために箱根旧街道を訪れる方は後を絶ちませんが、全ルートを歩くのではなく、バスを利用してショートカットする方法もあります。
箱根湯本駅から箱根登山バスの元箱根行き(旧街道経由)に乗り「発電所前停留所」で下車すれば須雲川自然探勝歩道の入り口まであっという間ですし、そのまま乗って「畑宿」で下車しても箱根旧街道を十分味わうこともできます。

今回のルートだと総距離10.6km、累計標高差の上りが909m、下りが283mになるので、体力に自信のない方や家族連れの方にはショートカットコースをお勧めします。それでも寄木体験や甘酒茶屋も網羅されたお手軽歴史ハイキングになるのは請け合いです。そして体力自慢の方は是非とも全コースを踏破し、江戸時代の健脚を体感してみましょう。

現代のありがたさを知る

箱根旧街道は滝廉太郎(たきれんたろう)作曲、鳥居枕(とりいまこと)作詞の中学唱歌「箱根八里」や「箱根馬子唄」で歌われるほど、東海道五十三次の難所として有名です。それほど旅人を悩ませた行程を辿れば、箱根越え中間地点の元箱根に関所がおかれていた理由も頷けます。
箱根旧街道めぐりでトイレや食事に困ることはありませんが、突然の天候変化やアクシデントに対応できる準備だけは欠かさないようにしたいものです。大自然を歩く江戸時代の歴史探訪!これこそ箱根のだいご味です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/05/21−2014/09/06 訪問

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