東大寺の大仏さんがある近鉄奈良駅の一歩手前、新大宮駅。ここから15分歩くと今回紹介する海龍王寺に着きます。(バスもあります)このお寺は飛鳥時代から元々建立されていたのですが、後に奈良の都・平城宮ができます。その平城宮に鬼門(東北の方向)から入ってくる悪いものから護るという意味も持っており、大変重要なお寺です。また一方で旅行や留学の安全祈願のお寺としても有名であり、様々な方が航海の安全を祈るため参拝しにいらしています。
着くと、まず目に入るのが、ドン!と大きな山門。山門の前は車が行き交う道路なので、動と静のコントラストに一層迫力が出ています。この門は室町時代に作られており、又お寺を囲む築地塀に年季と風情があり、いい味が出てます。
山門をくぐりメインである本堂に向かおうとすると、何か違和感が。そうです、写真でもわかるとおり、境内の草木が全く整えられてないのです。植物が年月をかけ伸び放題になっています。私は何かその風景が面白く、何か理由があるのかと調べてみると、住職さんの意向からということでした。HPには【お寺の「あるべきよう」の中で考えた、お寺の「あるがまま」を日々心に留めており、人が作った清々しさではなく、お堂や草木などの自然が作り出す清々しさを感じていただきたいと思っています】とのこと。この感性は住職さんがたどり着いた境地なのでしょうか。
そして本堂に着き、海龍王寺本尊の十一面観音さんの下へ。仏像を入れる厨子に入っているので少し上の方が暗めですが、凛としたお顔、美しい腰のライン、衣の素晴らしい文様ははっきりと見えます。この仏像は昭和28年まで秘仏であったために大変美しい状態で残されていると評判です。一見の価値あり!
そして最後に住職さんについてなのですが、昼は住職・夜はラジオのDJ!!多彩な顔を持っています。その他にもフェイスブックやツィッターも利用されているので住職さんの日々の有難いことばも読むことができますよ。(「海龍王寺」「twitter」と検索したら出てきます)大変精力的に活動されており、若い層にももっとお寺の魅力が広まるよう、日々精進されております。よりお寺が身近に感じられますね!そういった活動をされているところから、こんな個性的な住職さんのことを親交があるみうらじゅんさんは「イケ住」と呼んでいるそうです!なんだかうなずけますね〜。なかなかこんなに今時な住職さんは見かけません。今回は写真が撮れませんでしたが、facebookやtwitterには住職さんの写真も載っているのでチェックしてみてください!!
鑑賞してゆったりとした時間を過ごすだけじゃもったいない!
イマドキのお寺参拝のススメとして、お寺や仏像の鑑賞だけでなく住職さんに会いにいき、人生の深みがある話を聞かせていただくことを旅の一つのテーマとして組み込んでも面白いかもしれませんね。
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