今この場所がアツい!江戸東京たてもの園×ジブリの立体建造物展

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今この場所がアツい!江戸東京たてもの園×ジブリの立体建造物展

今この場所がアツい!江戸東京たてもの園×ジブリの立体建造物展

更新日:2014/10/31 12:38

本井 良尚のプロフィール写真 本井 良尚 風景フォトグラファー

東京都小金井市にある江戸東京たてもの園では、期間限定でスタジオジブリに登場する建物にスポットをおいた展覧会が催されています。
ミニチュア、背景画などの美術資料とともに展示作品に分かり易く解説がされており、ジブリの世界観を建造物の観点から堪能することができるのです。
今回は主に江戸東京たてもの園とジブリ建造物に関して程よくリンクさせながら、ぐるっと熱を放つ園内を紹介していきたいと思います。

正面入り口を過ぎればそこは別世界!その前に「ジブリの立体建造物展」を楽しんじゃおう

正面入り口を過ぎればそこは別世界!その前に「ジブリの立体建造物展」を楽しんじゃおう

写真:本井 良尚

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江戸東京たてもの園の構造は、それぞれコンセプト別に三つに分けることができます。
昔の商家・銭湯・居酒屋など下町の風情を楽しむことが出来る「東ゾーン」。
様々な建築様式の住宅を復元・展示をしている「西ゾーン」。
そして江戸東京たてもの園の出入り口となるセンターゾーン。
この正面玄関となる建物も文化財として有名で、別名「旧光華殿」と呼ばれています。
1940年(昭和15年)に皇居前広場で開催された紀元2600年記念式典のために特別に建築された代物で、のちに移築され現在に至ります。
この中で、お目当てのジブリの立体建造物展が行われています。

スタジオジブリの出世作である「風の谷のナウシカ」から最新作である「思い出のマーニー」までの背景画や美術ボード、制作資料が公開されつつ、「千と千尋の神隠し」の油屋(銭湯)のミニチュアを筆頭に「カルチェラタン」、「ラピュタ城」、さらに「アルプスの少女ハイジ」の山小屋周辺の立体見取り図などもあり必見です。
中でも、オススメの見方はやはり展示作品の解説をじっくり見ながら回っていくことです。
スタジオジブリ作品が何故ここまで、沢山の人々を魅了してやまないか、その答えの一つに建物のディテールを追求していることがあげられます。
人がいるところには建物があり、建物があるところにもやはり人がいます。
人と建物は密接に関連しており、建物の精巧さを追求するということは、人間という存在を掘り下げることになります。
建物はキャラクターたちの生活の場でもあり、そこを細かく作りあげることによって、より高いリアリティーにつながるのです。
解説をじっくり読みながら回り、スタジオジブリの魅力の源でもある舞台美術をもっと楽しんじゃいましょう。

江戸東京たてもの園とジブリは実は風呂友だった?

江戸東京たてもの園とジブリは実は風呂友だった?

写真:本井 良尚

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この写真どこかで見覚えがあったりしませんか?
実は「千と千尋の神隠し」で登場する湯屋は、この東ゾーンにある子宝湯などの東京銭湯を参考に描かれました。
もともとは足立区にあったものを移築したもので、神社仏閣を思わせる唐破風造りで、玄関には七福神の彫刻、風呂場内には弁慶と牛若丸の戦いが鮮やかにタイルに描かれています。
因みにこのタイルは主に男湯と女湯の境目にはめ込まれることが多く、大正から昭和にかけて東京の銭湯で取り入れられた「タイル絵」と呼ばれ、鯉や山水、物語調など当時の先進的な装飾でした。

さてここでさらに面白くするための知識を一つ。
江戸時代の建物は平屋が基本でした。
二階建ては特殊な建物であり、例えば遊郭などを除いて存在しませんでした。
その一方で、江戸時代の銭湯は二階建てで、上では有料で囲碁や湯女と呼ばれる様々なサービスをしてくれる女性がいたのです。
「千と千尋の神隠し」の世界でも神々をお世話する風景がありますが、まさに日本の文化を大いに取り入れた演出であり、どこか古風であり懐かしさといった感情を想起することに、一役たっているのでしょう。
ジブリの世界観と日本文化は大いにリンクしていますので、あれこれ身近なことにくっつけながら想像しながら観覧していくと倍楽しめると思います。

建物を丁寧に描くことも、時代背景を表す小道具も、感動を与えるのに役立っている?その中心にあるのが日常

建物を丁寧に描くことも、時代背景を表す小道具も、感動を与えるのに役立っている?その中心にあるのが日常

写真:本井 良尚

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ここで、スタジオジブリの監督である高畑勲氏の興味深い言葉をご紹介します。

刺激的な演出ではなく人々の日常の暮らしの中にこそ、発見に値するものがある。
改めて光を丁寧に当て、丁寧に心の動きその変化の過程を表現することで、全世界に匹敵する感動を与えることができる。
(「映画を作りながら考えたこと」より引用)

江戸東京たてもの園の一番いいところは、上記のような日常に関する建造物が多く揃っているところにあると言えるでしょう。
戦前の乾物屋を再現した大和屋本店や小間物屋(化粧品屋)の村上精華堂など大正・昭和の日常を知る上で重要な建築物や小道具が数多く見学できます。
また野外には都電7500形(渋谷駅前を起点終点とし、新橋・神田・須田町まで走っていた車両)やレンガ造りの万世橋交番(明治時代)など生活に欠かせない様々なものを知ることができます。
中には奄美大島にあった高床式倉庫といった一風変わったものまで保管されていますので、平面、構造、ディテール、素朴感、懐かしさ、日常感などを感じながら歩くことをオススメします。

最後はここに立ち寄ろう!ミュージアムショップ&カフェでジブリグッズを入手

最後はここに立ち寄ろう!ミュージアムショップ&カフェでジブリグッズを入手

写真:本井 良尚

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園内をくまなく散策したら、最後にビジターセンター(旧光華殿)のミュージアムショップ&カフェに立ち寄り、ジブリグッズを手に入れに行きましょう。
ここではジブリに関する様々なグッズを取り揃えています。
ジブリ特別回顧録、油屋の暖簾、ポストカードは一枚150円と手軽に入手できますので、さり気ないお土産なんかにいいかもしれませんね。
また店内奥にはカフェが併設されています。
園内を歩き疲れた時や、もう少し余韻に浸りながら休憩したい時にはとっておきの場所です。

ところで、ジブリの立体建造物展で記念写真を撮る場所は無いの?
と思われるかもしれません。
しかし展示されている資料やミニチュアの前では、著作権の問題で撮影禁止となっています。
そこで唯一許可されているものが、このミュージアムショップ&カフェのすぐ隣に併設されています(一段落目に掲載されている写真)
最後に皆でワイワイ記念写真を撮りましょう!

総括・さらなる楽しみ方

こういった文化物や作品の楽しみ具合は、一重に自身または同行者の知識の多さに左右されることがあります。
例えば暖炉一つでも、室内に有ると無いとでは時代、思想、背景が違ってきます。
暖炉はある一種の空間の方向性を作ることになり、モダニズム建築は自由な空間を目指しているので、暖炉がある空間は、それとは違うということになります。
また、古来日本人は月を直接みることは風情があることだとは思っていませんでした。
池に写った月の姿を見る方が高度な美学とされたのです。
結局何が言いたいのかといいますと、ある程度の知識がないと作品、構造の言いたいことや演出内容に気づかない恐れがあり、十分に楽しめていない恐れがあるということです。
事前に十分知識を蓄えてから、さらに楽しんじゃいましょう!

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/09/12 訪問

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