写真:小林 理沙
地図を見るピカソの生家は、マラガ中心のメルセー広場(la Plaza de la Merced)の一角に位置します。ピカソは子ども時代からこの広場に集うハトに親しみ、後にハトという意味のパロマという名前を娘に付けました。
生家は、1988年にマラガ市役所によって開館された博物館(Museo casa natal)となっております。
生家のある一続きの大きな建物は通称casas de campos(田舎の家々)と呼ばれ、マラガの強い日射しと青空に映える白が基調の壁に黄色のアクセントが効き美しさが際立っています。
建物の1階はギャラリーとミュージアムショップとなっています。上階はピカソ財団のオフィスがあり、見学はオフィス下の階まで可能です。博物館内は展示のテーマによって5つに分かれています。
まず入ると、19世紀のリビングルームを再現した家の中で一番広く調度品が整った空間があります。またピカソの両親をテーマとした部屋では、画家で美術学校の絵画の助手だったピカソの父の作品や、多くの画家の友人を持つ父の影響でピカソが幼少時から自然と絵画の道に進んでいった環境が見られます。さらに、母親が大事に保管していたピカソと妹がキリスト教徒の洗礼の時に身につけた白いドレスや、ピカソ幼少時の写真等が展示されています。そこを通り抜けると、ピカソの作品が展示されている部屋があり、なかでも陶器が多く展示されています。
ピカソの生家から目と鼻の先、同じ広場内にある他の建物には、展示室(La Sala de Exposiciones de la Fundación)があり、生家と同一の入場券でピカソの油絵や素描などを鑑賞することができます。
写真:小林 理沙
地図を見るマラガ中心部はどこでも徒歩で行ける大きさです。広場から歩いて5分ほどのローマ劇場跡の向かいにピカソ美術館があります。
建物は16世紀のアンダルシア風建築で、ルネサンス様式とムデハル様式を融合させたものです。
ピカソはマラガで生まれ、1973年に91歳でフランスで没するまでに数多くの作品を残しました。スペイン各地のみならず世界中に作品が点在していますが、このマラガの美術館は、「生まれ故郷のマラガに自分の作品が留まるように」というピカソの意志をくんで、遺族が中心となって設立しました。
「ピカソ美術館」は、プロジェクト提案から50年という長い年月を経て、2003年にオープンしました。こちらの美術館には作品285点が常設されております。
ピカソが10代の頃の稀少な作品も展示されており、天才の作風の変化を知るのにも最適な美術館です。
写真:小林 理沙
地図を見るピカソ美術館で作品鑑賞の後は、館内のカフェテリアで余韻にひたったり、ミュージアムショップでお土産探しをするのも楽しみのひとつです。
ミュージアムショップは、静かな通りに面しています。開放感を与える大きな窓からは外の木が見え、日中はやわらかな自然光が入り込みます。そのような和やかな環境で、品定めはいかがでしょうか。ピカソのリトグラフや、マラガの美術館でしか買えない展覧会のポスター等が揃っています。
ピカソの少年時代までを過ごした街を歩き、街の空気を肌で感じながら生家を訪ねたり、作品を鑑賞することはやはり、現地に行って初めてできる贅沢ですね!
なお、生家・美術館ともにロッカーがあり、荷物を預けることができます。何かと荷物が多くなりがちな旅人にもやさしい施設ですから、是非マラガを訪れ、ピカソ三昧を楽しみましょう!
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(2025/1/13更新)
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