まず知っておきたいのが台湾の山について。皆さんの台湾のイメージと違うかもしれませんが、台湾における3,000m峰の数はなんと200座以上!
日本は21座ですから、いかに台湾が「山国」かわかると思います。写真のようにこれらの高山が連なる姿を見下ろせるのが、玉山なのです。
富士山への登山ブームが巷を賑わせていますが、玉山も前夜泊+1泊2日で登れるアプローチの良い山です。富士山の「次」を探している方には、台湾の山という選択肢もある、ということですね。
玉山の魅力は何といってもそのご来光の美しさにあります。
富士山が8合目付近で一泊して、翌朝ご来光を見るために頂上へ向かうのと同様に
「俳雲山荘」という最近リニューアルされたキレイな小屋に1泊して登ることになります。(写真の通り、食堂があり、有料で食事ができます。)
ただし、この小屋の時点で標高3,400m以上!高山病の症状がでる方も現れます。そういった安全面の観点から玉山登山には「事前許可」が必要なので注意してください!
ツアーの場合はツアー会社がこれらの手続きを代行してくれますが、個人で登りたいという方もいるでしょう。その場合の申請手続きは文末に記載しておきますので、参考にしてください。
玉山の魅力について更に言うとすれば「混雑しないこと」と「登山道が明瞭なこと」が挙げられます。
玉山は俳雲山荘の宿泊者上限(92名/1日)以外は入山を認めないので、富士山の混雑振りに辟易してしまった方にもお勧めできる静かな山です。さらに食事や寝袋を担がなくても良いのも楽チンでいいですよね。
富士山よりも高く、混雑せず、荷物も軽くて良い。
最高じゃないですか♪
登山道も登り始めの樹林帯だけでなく岩稜帯も含めて、写真のように明瞭に整備されています。道迷いによる遭難の心配がないので安心ですね。早朝の行動に対しても、ヘッドランプの反射材が登山道に設置してあり、心配ありません。
ただし油断は禁物。富士山のように高山病対策の酸素ボンベのサービスなどありませんし、道中には俳雲山荘しか有人の休憩所はないので、体調管理は徹底してください。トイレは要所にあります。
登山コースにつきましては、最も一般的な「塔塔加〜玉山」の前夜泊+1泊2日のコースにて次段落でご案内いたします。
前夜泊が必要になりますので、事前に登山基地になる「塔塔加」まで移動しておきます。塔塔加には「東埔山荘」という素泊まりの小屋があり、ここで一泊して、明朝から登山を開始します。(この日のうちに行う現地での手続きは最終段落を参照願います。)
さて、登山口を目の前にしたら、張り切って登りたくなるものですが、参考までに一般的なコースタイムを以下に示しておきます。急いで登ると高山病になりますので、このタイムを目安に“ゆっくり”登ることを強くお勧めします。
<1日目:所要6〜7時間>
東埔山荘 ⇒ 塔塔加登山センター※1 ⇒ 玉山登山口 ⇒ 玉山前峰分岐※2 ⇒ 俳雲山荘※3
※1 センターの前から登山口まで早朝に送迎バスが出ています。
※2 玉山前峰も眺めが良いです。分岐から往復2〜2.5時間程度です。体力のある方にはお勧めです。
※3 食事は別料金です。夕食、夜食、朝食など必要な分を別途支払いましょう。寝袋も貸与が必要な方は申し出ましょう。
<2日目:所要7〜8時間>
俳雲山荘※1 ⇒ 玉山頂上 ⇒ 俳雲山荘 ⇒ 玉山前峰分岐 ⇒ 玉山登山口※2 ⇒ 東埔山荘※3
※1 ご来光に合わせて、登山客の多くが午前3時頃出発します。行動中はヘッドランプと防寒着(手袋やビーニーも必要)を忘れずに。朝は寒いですよ〜
※2 東埔山荘までの送迎バスが待機してます。
※3 東埔山荘にあらかじめ伝えておけば、大都市へのバスが多く出発している阿里山のバスターミナルまで送迎してくれます。
富士山を見下ろせるほどの4,000m近い高度の頂上で、達成感と美しい雲海に浮かぶご来光に酔いしれてください♪
いかがでしたでしょうか。
雲海が美しいから、ご来光がキレイだから、登山道が良く整備されているから・・・
お勧めする理由はたくさんありますが、「ニイタカヤマノボレ」と言われたら登るしかないですよね(笑)
各種手続きについては以下を参考にしてください。
<日本で行う事前申請手続>
玉山国家公園(日本の国立公園に相当)専用サイト(URLは下部MEMO参照)より以下の手続きを行ってください。
1.俳雲山荘宿泊の抽選に参加(登山予定日の2ヶ月前より抽選申込開始。抽選結果は予定日の1ヶ月前に発表)
2.俳雲山荘の料金の支払方法調整(海外送金から現地支払いへ)と“入園”許可証の印刷
3.“入山”許可に必要な書類の作成・印刷(入山申請書、身分証明書コピーなど)
<現地の登山基地で行う事前手続>
前述の塔塔加の東埔山荘付近で以下の手続きを行ってください。
1.塔塔加登山センター(俳雲登山服務中心)での俳雲山荘の利用料の支払い
2.塔塔加登山センターに隣接する交番(玉山警察隊塔塔加小隊)での入山許可取得
場所は下部MEMOの地図で参照できます。
ちょっと複雑でしたでしょうか?
しかし台湾の国家公園のサイトもどんどん“日本語対応”になっており、我々に便宜を図ってくれています。がんばって利用してみましょう!
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