境内に「もみじ山」と名のつく場所があるほど、平林寺の紅葉は素晴らしいです。広々とした敷地は13万坪。あちこちにベンチがありますので、休憩しながらゆっくりと景色を眺められます。
もみじのほかにも、アカマツ林やコナラ・クヌギ林、竹林などさまざまな雑木林を楽しめます。ゆっくりくまなく境内を歩くと、1時間。自然を満喫できます。
紅葉に交じって、ピンクや白の花がちらりほらり。椿の花が見られます。つい、紅葉ばかりに気がとられてしまいますが、けなげに咲く花も美しく、見逃せません。
平林寺は、南北朝時代、岩槻城主の太田備中守を開基として、現在のさいたま市岩槻区に創建されました。のちに、大河内松平家の霊廟となり、1663年、川越藩主松平伊豆守信綱の遺言によって、野火止の地に伽藍が移されました。
境内には、川越藩主松平伊豆守信綱一族のお墓のほか、夏目漱石の「草枕」に登場する美人、那美のモデルとなった人物のお墓などがあります。そのかたわら、静かに微笑みながらならぶお地蔵様がたたずんでいます。その顔のやすらかさに、気持ちもゆるみます。
新座市では、昔から慶事・仏事に関わらず、手打ちうどんで人をもてなす文化があります。高品質のにんじんがとれることから、このうどんとにんじんとを合わせて、名物「にんじんうどん」が誕生しました。オレンジに色づくうどんは、食べるとほんのりにんじんの味がします。
にんじんうどんが食べられるお店は数店あります。今回は、平林寺の山門を出てすぐ、角にある和食処の「さか重」のにんじんうどんをご紹介します。付け合せに揚げたての天ぷらがつき、お値段は600円。満足の味です。ほかにも丼ものやそばなどがあり、メニューが豊富なので選ぶ楽しみもありますよ。地元の人でにぎわっています。
平林寺を出て、野火止用水ぞいに、緑道が続きます。野火止用水は、江戸時代、飲料水として、松平伊豆守信綱が家臣の安松金右衛門に命じて玉川上水から分水したものです。全長24キロに及びます。緑道ぞいには、もみじや雑木林がひろがり、公園も多いので、寄り道をしながら散策ができます。疲れたら、道沿いのバス停からバスに乗り、新座駅へ出ることができます。
11月下旬から12月中頃がおすすめです。
JR武蔵野線の新座駅から歩いて野火止用水路に出て、平林寺へ行き、そこからさらに野火止用水路沿いを歩いて、西武池袋線の清瀬駅へ出るコースはもみじを存分に味わえます。移動所要時間は約2時間です。足に自信がない方は、バスで移動できます。行きは、新座駅から西武バス・東久留米駅行き、東武東上線志木駅からひばりヶ丘駅行き、いずれも平林寺バス停で降りてください。帰りはその逆ルートとなります。野火止用水路ぞいに、バス停が並んでいますので、好きなところから乗れます。
近くにはゆとりの郷・にいざ温泉があり、散策後の足を休めることもできます。楽しんでくださいね。
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(2025/1/19更新)
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