写真:下川 尚子
地図を見る伽耶院は天台系修験道の寺院。
山伏の寺としても知られており、毎年体育の日に行われる行事「採燈大護摩供(さいとうだいごまく)」のときには、関西の山伏(修験道者)200余名がここ伽耶院に集まるといいます。
また、近代以降では、一般の方からの意見で選ぶ「新西国霊場」を構成する寺院として選ばれ、第26番札所となっています。
伽耶院の歴史は、寺伝によると、法道仙人が毘沙門天のお告げで、大化年間(七世紀半ごろ)に創建したといわれています。
その後、豊臣秀吉が三木城攻略を行ったときに焼き討ちにあい、また、慶長14年(1609年)の大火によって、山ごと全焼。今残っているのは、大正時代以降にこの寺院が再興し、時間をかけて再建された建物です。
ぐるりと回っても、30分もあれば回れてしまう伽耶院。ゆっくりと紅葉を眺めたり、写真を撮りながら歩いても、1時間あれば十分。
特に順番を決めず、心ひかれるままにぶらぶらと歩きまわるのが、オススメの歩き方です。
では、いざ門を抜け、中に入ってみましょう。
写真:下川 尚子
地図を見る門を抜けて少し歩くと、小さなお地蔵さんたちがずらりと並んで迎えてくれます。
少し離れた場所には、「ようおまいり」なんて看板を持ったお地蔵さんもいたりします。探してみてくださいね。
この赤い布の帽子と前掛けは、信者の方が作っているのだとか。
それぞれ顔の違うお地蔵さんたちです。
写真:下川 尚子
地図を見る伽耶院のなかの、本堂、多宝塔、三坂明神社本殿、木造毘沙門天立像は、国の重要文化財として指定されています。
写真は、多宝塔。
小倉城主の源忠真の寄進によって建立され、弥勒菩薩が安置されています。
色づく木々のなかにたたずむ姿は、風情がありますね。
写真:下川 尚子
地図を見る紅葉は、境内のなかでも、近くを流れる川のほとりでも見られます。
今回訪れた日でも、まだ緑の葉と真っ赤な葉が混在。あと数週間は見ごろが続くようです。
紅葉のほか、銀杏の立派な大木もありますので、ぜひご覧になってみてください!
紅葉の時期以外では、春はしだれ桜、夏には川沿いを飛びかう蛍が有名です。
また、年間を通していくつか行事がありますので、それに合わせて訪れてみるのも、おすすめ。
前述の、関西一円の山伏が集まる「採燈大護摩供」や、境内に七百の灯籠と六千のろうそくを並べる「万灯会」(毎年8月に開催)などが代表的な行事です。
ちなみに、2012年は11月17、18日と23〜25日に、「もみじ祭り」が開かれ、お弁当や和菓子などの店が出されます。
写真:下川 尚子
地図を見る伽耶院を「穴場」として取り上げたのは、もちろん紅葉がきれいだからですが、もうひとつの理由がその「立地の良さ」。
山陽道の「三木東」インターからすぐ、3〜5分車を走らせたところにあります。
大阪・神戸からであれば1時間かからずにアクセスできますので、ちょっとしたドライブに立ち寄ったり、遠出した帰りに立ち寄ったりしてみてはいかがでしょうか。
現在は、週末ともなるとさすがにガラガラとはいきませんが、それでも有名な紅葉スポットと比べると、ゆったりと見られます。
では最後に、伽耶院の基本情報を。
◆ 伽耶院
住所:兵庫県三木市志染町大谷
電話番号:0794―87―3906
駐車場:あり
入山料:草ひき十本
写真は、本堂の前。入山料が書かれた札が立っています。
入山料は「草ひき十本」。こんなところも、伽耶院を好きになる人が多い理由だと思います。
(草ひきは関西の方言で、「草むしり」のことをいいます。)
みなさまも、訪れる際にはしっかり入山料を払ってくださいね!
この記事を書いたナビゲーター
下川 尚子
兵庫県出身。2013年より2年間群馬に住み、現在は横浜在住。趣味は、食べ歩きとスポーツ観戦。小さな夢は、家族で北海道スノーボードに行くこと。そして、老後の目標は、四国八十八か所踏破です。夫が転勤族のた…
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