この街はかつて8世紀半ばにはローマ大司教座という司教の座る椅子が置かれ、12世紀からは歴代の有力な聖職者が領主となって治められました。その象徴がマリエンベルク要塞とレジデンツです。
また、15世紀には大学が創設され各地から芸術家が集められました。その結果、歴史的かつ芸術的なモニュメントを街の至る所で見る事ができます。12世紀の皇帝外交官であったゴットフリート・フォン・ヴィデルポはこの街を「深緑の生け垣に咲くバラのよう」だと表現しました。ヴュルツブルクはフランケンワインの産地でもあるので、ワイン好きな方はフランケンワインを嗜むこともここではおすすめです。
写真はマリエンベルク要塞のテラスから一望できるマイン川とヴュルツブルクの街です。
紀元前1000年頃建てられた要塞に、まずマリエン教会が706年に建てられ、それが城内にある教会の礎となりました。1201年に現在のような城が築かれ、その後18世紀までこの地方を治めた大司教の居城として使われました。
城内はもともとルネサンス様式だったものを、1618年から30年間発生した30年戦争の最中にスウェーデン軍に占領された後、バロック様式に改装されました。
ここには武器庫を改造したマイン・フランケン博物館があり、フランケン地方の美術品やフランケンワインに関する資料が展示されています。
城内は月曜が定休日となっております。入場料は4,50ユーロです。
そして、ヴュルツブルク中央駅からマイン川を越えてマリエンベルク要塞を通り過ぎたさらに先には、日本人ならではのおすすめのスポットが実はもう一件あります。それがシーボルト博物館です。
幕末の長崎に来日して蘭学の発展に貢献したシーボルトは、ヴュルツブルク出身のドイツ人でした。そういった縁やゆかりがあって、そこでは日本に関するイベントも行われることがあるようです。
【シーボルト博物館住所】
Frankfurter Straße 87
97082 Würzburg, Deutschland
TEL:+49 931 413541
写真は要塞内のテラスです。暖かくなると美しい花々で飾られた華やかな庭に変貌します。
1719年から1744年にかけて、当時の有名な建築家であるバルタザール・フイマンの設計により建てられた、"ヴュルツブルク・ロココ"を代表するバロック建築のレジデンツ。こちらもマリエンベルク要塞と共に大司教の住まいとして使われました。
レジデンツの中には18世紀のイタリアを代表する偉大な画家、ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロによる世界最大の天井フレスコ画があったり、毎年モーツァルト音楽祭の開かれる皇帝の間があったりと、見学する価値が充分にあります。
またレジデンツの周りには美しい庭園も広がっており、ここから眺めるレジデンツは正面からよりも一見する価値があります。
【レジデンツ営業時間と入場料】
4月〜10月: 9時〜18時(チケット購入は17時30分まで)
11月〜3月: 10時〜16時30分(チケット購入は16時まで)
入場料:7,50ユーロ
ヴュルツブルクは特に日本人に愛されているロマンチック街道の起点であり、フランクフルトからローテンブルクへ訪れる際の中間地点として訪れる方が非常に多いと思われます。今回は、訪れたことのない方はもちろん、既に訪れたことのある方にとってはおさらいとして、マリエンベルク要塞、レジデンツ、シーボルト博物館、フランケンワインの4点に主に触れてご紹介いたしました。もちろんヴュルツブルクの魅力はこれだけではありません。アルテ・マイン橋から望むマリエンベルク要塞の景色や、大聖堂、ノイミュンスターなど様々です。
今回の写真の通り4月下旬の時点では植物や緑、庭などは芽吹き始めた段階となりますので、5月中旬以降から9月頃までの暖かい時期に訪れることをお勧め致します。
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(2024/10/15更新)
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