オクトーバーフェストは、初日のミュンヘン市長のビール樽明け、そして華やかなパレードで幕を明けます。ブラスバンド隊がマーチを演奏しながらミュンヘン市内を練り歩き、馬車の上の人々がビールジョッキ片手に歌い回り、今年も祭典が始まる喜びを祝います。
次の日も引き続き、南ドイツの伝統衣装でのパレードが行われます。
8000人を超えるというすべてのパレード参加者が、女性はディアンドル、男性はレーダーホーゼンと呼ばれる肩紐付きのハーフパンツといった伝統衣装に身を包んでいる様子は圧巻です。ペアの男女はそれぞれ、スカートとシャツを同柄同色のギンガムチェックで合わせており、とても可愛らしく雰囲気がマッチしています。
オクトーバーフェスト期間中は、観光客を含め、ありとあらゆる人々がこのコスチュームで街を闊歩しています。デパートやショップで数々の種類を取り揃えて販売しているのです。価格は数十ユーロからあるので、気軽に楽しまれてみては!?
写真:橘 凛
地図を見るパレードの一団が目指す最終地点が、オクトーバーフェスト会場であるWiesn(ヴィーズン)。
期間中には、数々のビールブランドの大小の特設テントが設置され、連日連夜の大騒ぎとなります。特設テントといえど、非常に大規模な固定施設で、最大収容人数は1万人超と言われています。一歩足を踏み入れると、その大きさと充満する熱気に息を飲むはず。テント内は、予約席と自由席に分かれていますが、基本的に相席となります。大変ごった返しているので、週末は事前予約しておくほうが良いでしょう。お天気が良ければ屋外席もおすすめです。
こちらでオーダーするのは、1リットルのドラフトビールがお約束。お値段は約10ユーロ程度です。実際の1リットルビールは迫力満点で、グラスジョッキ自体の重さもあり、持ち上げるのにも一苦労するほどです。
ドイツ料理も充実していますが、そのなかでもオススメは、ヘンドゥルと呼ばれるチキンの丸焼き。充分に味が染みたチキンは、ビールとの相性抜群で、ついつい飲むも食べるも進んでしまいます。
写真:橘 凛
地図を見るWiesnは、ミュンヘン市西側に位置する広大な緑地です。
そもそも、オクトーバーフェストとは、1810年、バイエルン王国ルードヴィヒ一世とザクセン皇妃の婚礼をこの地でお祝いしたのがはじまり。その後もビール醸造シーズンの幕開けを祝う祭典として、200年を超えて愛される一大イベントとなりました。
会期中には、国内外から600万人以上の観光客が訪れ、約670万リットルものビールが消費されるという、まさにビールのメッカと言えるでしょう。
オクトーバーフェスト会場にあるのは、ビアテントだけではありません。
この時期のために用意された移動式遊園地には、ジェットコースターからお化け屋敷まで、一通りのアトラクションが揃っています。おすすめは会場端に立つ観覧車。空からオクトーバーフェストの様子が一望できます。日本の観覧車に比べると、回転スピードはかなり速いですが、4回転ほど楽しめます。
毎年4月後半からの2週間は、同会場でオクトーバーフェストを小規模にしたフリューリングスフェスト(春祭り)も開催されるので、時期が合う方はこちらに行かれるのもおすすめです。
写真:橘 凛
地図を見る会期中は毎晩23時までオープンしているオクトーバーフェスト会場ですが、ミュンヘン中心地の盛り上がりも見逃せません。
特に1500年代からの歴史を誇る"Hofbräuhaus"では、会場にも負けず劣らずの興奮が味わえます。こちらの一番人気は、ホフブロイ・デュンケルと呼ばれる、創業当時から醸造されているダークビール。ダークビールといえど、のどごしすっきりで非常に飲みやすいビール。1リットルジョッキで8ユーロと、オクトーバーフェスト会場よりも割安な価格も魅力です。こちらも相席となりますが、おしゃべりの喧騒を楽しめます。
生演奏のブラスバンドが拍子を取るたびに、相席となった周囲の人達と乾杯、乾杯の嵐。食事はもちろん、ホテルに戻る前に、一杯ひっかけて帰る価値は大ありです。
オクトーバーフェストは、ミュンヘンにおける最大のお祭りです。
毎年お祭りが終わる度に、次のお祭りを心待ちにする、そんなファンが多く、ホテルや宿泊施設は、来年度に向けて、次々と埋まっていきます。特に、ホテルはかなりの価格高騰が予想されますので、できるだけ早い段階で旅行計画を始められることをおすすめいたします。夏前の今からでも決して遅いことはありません。
陽気なミュンヘンっ子や世界各地からのビールファンと豪快にジョッキを酌み交わす夜。一度味わってみられてはいかがでしょうか?
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(2024/9/16更新)
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