JR予讃線・丸亀駅から徒歩5分(自転車で2分)の丸亀港は、江戸中期以降、金刀比羅宮の玄関港、大坂への綿の積み出し港として、大阪港との間に定期的に廻船や月参船が運航されて賑わいました。
天保4(1833)年には新堀に湛甫(船着き場)が作られ、まわりには旅籠や土産物店で賑わったといわれます。現在は万助灯籠の立つ新堀湛甫(しんぼりじんぼ)親水公園となっており、隣接するみなと公園には金刀比羅参詣客のため丸亀ー大坂間月参船をかたどった舟形の複合遊具や物見台があります。
港でしばし舟たまりの色とりどりの漁船やヨットを眺めて過ごしたら、さらに徒歩10分(自転車で5分)のところにあるうちわの港ミュージアムものぞきましょう。ここは、丸亀うちわの歴史を伝える総合博物館でうちわ貼り体験もできます(5人以上の場合は要予約)。
うちわの港博物館
入場 無料(うちわ貼り体験は別途料金)
開館時間 9時30分〜17時 月曜休館
電話0877-24-7055
写真は親水公園にある万助灯籠。金刀比羅宮参詣の人達が上陸してまず、目にとまったものがこの江戸商人たちの寄進による灯籠でした。
JR予讃線丸亀駅前ターミナルから亀山城方面へ富屋町商店街が伸びています。その商店街の中ほど西側に真言宗妙法寺があります。
この寺は、蕪村が丸亀に立ち寄った時、水墨画ほか数点の絵を書き残したところ。作品は常設されていませんが、彼の傑作となった墨画「蘇鉄図」4曲屏風一双のモデルとなった蘇鉄の三代目が本堂奥から通じている庭園に繁茂しています。
南方の植物の蘇鉄は、桃山時代より庭園に配することが流行になったと言われていますので、妙法寺は当時かなりハイカラな寺だったのでしょう。
蕪村も中国趣味の四君子(梅・蘭・竹・菊)や南画のモチーフからはずれたこの植物に絵心をそそられたと見え、一気呵成に描きあげ、彼の讃岐時代の最高傑作として今に伝わっています。
蕪村の讃岐時代の作品の絵葉書はここで買い求めることができます。
3枚セットで200円
丸亀港を見下ろす標高66mの亀山に築かれた城郭は、端正な姿のまま整備保存され、市民の良き憩いの場となっています。
とりわけ、築城技術が最も発達した山崎氏の時代に築かれた「扇の勾配」と称えられる美しい曲線美を描く石垣の見事さは格別で、打ち込みハギ、野面積み、切り込みハギなど、城郭ファンにとってはたまらなく興味のそそられる石積工法も随所にみられます。
また、高さ約15mの天守は、独立式層塔型三重三階の内部に唐破風、千鳥破風などの意匠を凝らした見事なもので、全国に現存する木造天守のうちもっとも小さいものだと言われています。
天守のある本丸広場からのパノラマ・ヴューは絶景で、北は丸亀市街から大小さまざまな島影がうかぶ瀬戸の海、西側には善通寺の山々や金刀比羅宮のある象頭山、東南には讃岐富士の名でしられる秀麗な飯野山が手が届くほど近くにうかがえます。
讃岐平野の丸亀市は、讃岐うどんの拡販振興は言うまでもなく、推理作家の山下貴光氏とのコラボ作品、実在する観光スポットを舞台にした『見えないワタシ』というミステリー小説を他府県から来た観光客に無料配布したり、美術館の充実に力を注いだり、丸亀城址の魅力に優るとも劣らないSomething Newを求めて、市を挙げて観光客の誘致につとめています。駅頭に立てば、街のそこここから、そんなふつふつとした熱気が伝わってきますので、是非訪ねてあなたの目で新しい丸亀の魅力を探し出しましょう。
市内遊覧には、JR丸亀駅前広場南側の交差点横にあるレンタサイクルが便利です。
まるがめレンタサイクル 7時〜19時(年中無休)
使用料 普通車200円/1日(500円預り。返却時に300円返金)
電動車300円/1日(1000円預り。返却時に700円返金)
中学生以上(小学生の場合は保護者同伴で24インチ自転車に乗れる人)
借りる場合は、身分を証明するものが必要
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(2024/9/17更新)
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