更新日:2014/10/07 10:47
スペイン南部アンダルシア地方には、家々が白く塗られていることから『白い村』と呼ばれる村がたくさんあります。アンダルシアの東に位置し、グラナダとアルメリア両県にまたがるシエラ ネバダ山脈にある村々一帯がアルプハラです。
そのアルプハラにあり、スペイン最高峰の村の一つが生ハム産地としても有名な『トレベレス村』。
青い空の色、自然の緑、建物の白が合わさって絵本のような風景が広がっているのです。
グラナダの「アルバイシン」と呼ばれる世界遺産に認定されてる場所でも白い家々や細い小路を見ることができ、アラブのどこかの街に迷い込んでしまったかのような感覚になります。
でもせっかくなら、グラナダから約100kmにあり、シエラ ネバダ国立公園の一部、ちょうどシエラ ネバダの山頂と地中海の間に位置しているアルプハラの村を訪ねてみてください!
スペインを征服していたイスラム教徒、ムーア人の影響を受けた町並みが広がっています。
当時は地理的にアクセスがよくなかったため、近くで手に入れることが容易だった材料を使って建物が建築されました。わら、泥、木(標高が高いところでは栗の木、下の方の村ではオリーブの木)、石などをうまく組み合わせてできた家。
アルプハラには村がたくさんあるので、どこに行くか迷ってしまう人もいるはず。
特に標高が高いところにある村々の家は、今でも伝統的な建築様式が残されていて興味深いですよ。"Busquístar"やミネラルウォーターのブランドとしても有名な"Lanjarón"が有名です。
自然と食を満喫したければ、おすすめは"Trevélez(トレベレス)"。スペインで最高峰の村のひとつ、そして生ハム産地と聞いたら気になる人も多いのでは!?ここではハモン セラーノという種類のハムを生産している有名な場所なのです。
スペインの生ハムが日本への輸入が解禁されたのが1999年。徐々にレストランでの取り扱いが増え、知名度が高まってきたのではないでしょうか。
甘さとしょっぱさがほどよく組合わさった味、そしてうすーくカットされた生ハムの滑らかな舌触りの虜になっている人も多いはず。
トレベレスへはグラナダからバスがありますが本数が1日に数本と限られているので、最低1泊は必要。村そのものは半日どころか数時間で十分見てまわることのできる大きさと、とってもこじんまりしています。
アルプハラの村々にはのんびりと休息のためにやってくる人が多く、日本でいう高原のような場所なのです。
その一方で自然の中でアクティビティも体験したいという人もいるはず。そんな人も満足させる場所で、ハイキング、サイクリング、乗馬、クロスカントリースキーが楽しめます。シエラ ネバダに位置しているだけあり、特にこの周囲にはハイキングコース、トレッキングコースがたくさんあるのです。
トレベレスからは、この周辺の1つの白い村として有名な"Capileira"まで歩く約18kmのコースや南にある村"Busquístar"まで約11kmのコースなどです。
最高峰の村、トレベレスの中の更に頂点と言える場所"Alto del Chorrillo"まで約4時間、というコースもあるのです。
そんなに歩く自信がない人でも見晴し台がすぐ近くにあるので、ここまでは是非行ってみてください。展望台の標高は2.690m。下を眺めると小さな白い村と緑の山が広がっていて町の小ささを改めて感じると共に、のどかな風景をきっと気に入るはず。
トレベレスのあるアルプハラ地方で有名な食べ物は、生ハム以外にももちろんあります。
チョリソやサルチチョンというソーセージ、ピリ辛のソーセージ、ロンガニサという豚肉を使ったソーセージ、モルシージャ(血液入りのソーセージ)、ミガス、栗のシチュー、アルプハラ風スープなど。
ミガスとは、セモリナ粉でできた小粒のパスタのような食材に調理したニンニクとタマネギ、揚げたピーマンソーセージをのせた料理。
小腹がすいたら、飲み物を頼むとタパスがセットで付いてくるバルがオススメ。タパスとは、小皿で提供される料理で、日本で言うなら居酒屋のお通しのようなものです。タパスのサービスの有る、無しはバルによって異なりますが、アンダルシア地方ではよくみかけます。
タパスはもちろんその日によって変わりますが、この地方独特の食べ物を使っていることが多いのです。小さなお皿にチョリソ、オリーブ、トマトがそれぞれ盛りつけられた一皿や、ミガスが提供されることもあります。
また、アルプハラではワインも生産しているので是非、地元産のワインをオーダーしてみてください!
写真:wanderlust tomoko
地図を見る地元の人がお薦めするレストランは"Mesón Fragua"と"Piedra Ventana" 。
そして、一押しメニューはこの地方の有名な一皿、"Plato Alpujarreño(アルプハラ風のプレート)"。これは揚げたジャガイモ、ロンガニサ、モルシージャ、目玉焼き、そしてもちろんトレベレス産のハム。
"Piedra Ventana"では8.5ユーロととってもお得で一皿でお腹いっぱいになります。
さて、生ハム産地、トレベレスにいたら、3食生ハムを食べたいと思う人もいるのでは?!
スペインの生ハムは、薄くスライスしてあり脂っこくないので、夜食べても翌日の朝も食べたくなるような癖になる美味しさです。
もちろん朝食にもオススメ。トーストしたパンにオリーブオイルをちょっぴりたらして、それに生ハムという組み合わせを試して欲しいです。
パンにはチーズや卵なども追加できますが、生ハムそのものがとっても味わいがあるので、パンとハムとオリーブオイルというシンプルな組み合わせがベストです!
スペイン南部には他にも白い村がありどこも美しく見逃せない場所です。その中でもトレベレスはのどかで、まだまだ観光客も他の村に比べると少ないのですが、その分、自然や昔の家がそのまま残っています。そして空気も澄んでいて、そんなところで食べる生ハムは、自然とマッチして美味しさ倍増なのです!
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