写真:平川 いく世
地図を見るスローアップへの参加者は、サイクリストが9割。自転車はマウンテンバイクやシティバイクがほとんどですが、タンデム自転車、リカンベント、後ろに子ども自転車を取りつけたもの・・・チャイルドシートに子どもを乗せたママチャリの女性もたまに見かけます。
あとの1割はローラースケート、キックボード、ペダルなし自転車、車椅子、そしてランナーや ウォーカーも!
サイクリングウエアから見事な筋肉をのぞかせている男性も、補助つき自転車に乗った子どもも、各自がマイペースで走っていいことになっています。速さを競って勝ち負けを決めるのが目的ではなく、みんなで楽しみながらスローに走るという趣旨のイベントだからです。
(写真は、バーゼルで行われたスローアップの様子)。
コースのほとんどが平地やなだらかな丘陵にあり、子どもでも走行できるように設定されています。それでも周囲は緑の山や丘に囲まれた、気持ちよく走れるところばかり。多少の上り坂も、みんなで こいでいれば頑張れるというもの。もちろん、しんどければ自転車を降りて
歩いても大丈夫。
スイスらしいダイナミックな山脈を眺めたいなら、Mountain Albula(ダボス近く)や、
写真の Schwyz-Swiss Knife Valley(ルツェルン近く)などのコースがいいでしょう。
何時にどの地点から合流しても良し、どこでリタイヤしても良し。全行程を回ると60キロにおよぶこともありますが、ショートカットできる地点がいくつかあり、小さい子ども連れの
ファミリーには無理のない距離を走るよう勧めています。
もちろん、体に障害のある方も参加できます。
写真:平川 いく世
地図を見るスイスでは自転車も、車道を走らなねばなりません。自動車やトラックと並んで、右側通行
するのが鉄則。日本で自転車に乗っていた者としては、いつまでも慣れずに不安・・・。
しかしスローアップの日は、朝10時から午後5時まで四輪車両は通行止め。車道の ど真ん中を堂々と走れるのがなんとも爽快!
ふだん自転車は通れないような道を通ったり、今まで知らなかった道を発見できたりも。
コースの設定には市役所や観光局が全面的に協力しているので、観光ルートから外れた普通の道路(といっても緑あふれる素敵な道がほとんど)も、目の覚めるような絶景も組み込まれていて、脚の疲れを忘れさせてくれます。
随所にスタッフがいて誘導してくれるので、行き先に迷うこともありません。怪我などの非常時のために、赤十字の車があちこちに待機しているので安心です。
自転車修理スタンドも何ヵ所かあり、タイヤの空気入れなどを無料でやってもらえます。
なお、スローアップは雨天決行です。写真のバーゼルは低地にありますが、それでも天気が
非常に変わりやすいので、多少雨が降っていようが、みんな何事もなく参加してきます。
ただし、道路は滑りやすくなるので注意!
写真:平川 いく世
地図を見るペダルをこぎながら、変わった自転車を発見したり、人間ウォッチングも興味深いですよ。
隣を走る人に「日本人?」なんて話しかけられることも。
コースのところどころに、お祭り広場があります。しっかり走ってカロリー消費したら、直火で焼いたソーセージといきましょう! ボランティアによる手作りケーキも低価格で販売しているので、ぜひ試してみてください。
ステージでは名もない歌手のコンサートが。子ども向け遊具や、体験型アトラクション、豪華商品が当たるルーレットなどもたくさん用意されています。
さらに、お楽しみ。コースを走っている途中でも、スポンサー企業が商品サンプルを配布しています!
ミネラルウォーター、りんごジュース、りんご、シリアル・バー、サラミ、チーズ、日焼け止めクリームなどなど・・・。カゴ付き自転車ならいいのですが、カゴのない場合は広口の袋を用意しておくと、サッともらえます!
スローアップは毎年4月から9月までの間のほぼ毎週日曜日、スイス各地で開催されており、参加者は年間計約40万人を超えるという、一大イベントです。スケジュールは、HPをご参照ください。
バーゼルでは独仏瑞の3ヵ国を回るコース(2024年は9月15日開催予定)、そしてアルザス(フランス)では、ワイン街道をめぐるコース(2025年6月1日開催予定)もあります。
自転車がなくても大丈夫。身軽に現地入りして、レンタサイクルを利用しましょう(下記 MEMO 参照)。
参加するコースが決まったら、早めの予約をおすすめします。オンラインでも予約できます(ドイツ語/フランス語)。引き取り・受け渡しともに場所を選べますので、走行できそうな距離を事前に考えてから予約しましょう。
時間と場所を指定すると、貸し出し可能な自転車がリストアップされてきますので、その中から自分に合ったものを選んでください。障害者向け・子ども向けの自転車や、チャイルドシートも取り揃えています。ヘルメットは無料で借りることができます(ヘルメット着用は義務ではなく軽装の人も多いですが、やはり着用をおすすめします)。
今度のスイス旅行は、このスローアップに合わせて計画してみては? 登山とはまた違った視点で眺めるスイスが 新鮮に感じられると思います!
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(2024/12/4更新)
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