628年(推古36年)に創建された浅草寺の御膝元、参道で一際鮮やかに飾られているのが「雷門」こと、「風神雷神門」です。
観光パンフレットや各種資料で浅草の紹介といえば、必ずといっていいほどこの雷門の写真を見かけるかと思います。
ですが、実はいうとこの大きな提灯は幾度無く火災に見舞われ姿を消していて、現在の提灯は五基目であることはご存知でしたか?
雷門の生い立ちは941年、安房国を治めていた平公雅(たいらのきんまさ)が武蔵国への配置転換を願ったことから始まります。
平公雅は願いが叶ったことと五穀豊穣を祈願し伽藍を寄進、初代雷門に当たる門はその当時の物だと言われています。
ただ山門は数度に及び火災に見舞われ、1866年(慶応元年12月14日)を最後に100年近く山門としての姿を消してしまうのです。
さてここで、松下電器(現・パナソニック)の創業者である松下幸之助が登場することになります。
当人が浅草寺で平癒祈願をしたところ、見事に病気が治り、そのお礼として大提灯を寄進したことにより元あった山門の姿を取り戻します。
因みにこの風神雷神門、「三社祭」といわれる浅草の大規模な祭りの際、神輿を通過させるために畳まれます。
なんとも消えたり現れたりする山門ですね。
浅草観光の基本はこの雷門からスタートします。
雷門を通過し、老舗がひしめき合う仲見世をまっすぐに歩くと、到着するのがこの写真の「浅草寺」です。
途中の店々から漂ってくるいい香りに立ち止まりたくなりますが、それは後ほど。「その御加護は凄い!」と有名な「聖観音菩薩」(通称・浅草の観音様)の御加護をいただきに行きましょう!
このスポットの見所は、その御加護・御霊験だけではありません。
首が疲れますが本堂の天井方向を見上げてみれば、その理由が分かるかと思います。
中央に日本画家、俳人である川端龍子の手による「龍の図」が荘厳に描かれ、その両脇に「堂本印象」画「天女の図」が鮮やかに並びます。
その御加護からパワースポットと見られがちですが、文化財としても超一流なのが浅草寺。他にも様々な文化財がありますので、しっかりと予備知識を蓄え、数倍楽しんで観光しましょう!
続いて、浅草寺の東側にある「浅草神社」について紹介したいと思います。
神社の祭神は土師真中知命(はじのまつちのみこと)、桧前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)、桧前武成命(ひのくまのたけなりのみこと)、そして東照宮です。
祀る神が四神なのに、例祭である三社祭は三社なのか?
答えは東照宮すなわち徳川家康がのちに合祀されたためで、元々は三神を祀るところからそう呼ばれていました。
現在では「三社大権現」と親しみを持って呼ばれています。
浅草神社には実はあまり知られていないですが、カップルや夫婦にオススメなスポットがあるんです。それは、神社向かって後ろにある「夫婦狛犬」。
銘文・諸願成就、品川町裏河岸 鈴木吉…(以後読み取れず)。
製作者、年代共にはっきりとした事が分からないという代物。
ただこの場所は巷で有名な場所で「良縁」「恋愛成就」「夫婦和合」に効果があるようで、知る人ぞ知る名スポットです。
本来、狛犬は神の使いとして左右対に設置されることが多く、隣り合った姿は大変珍しいといえます。
「生きるとういうことむずかしき夜寒かな」(川口松太郎作で同じく句碑が境内に建てられています)で歌われているように、相方との人生の中で、生きることが大変な時期があるかもしれません。
そういった方々に効果を発揮しそうな観光スポットです。
浅草の風物詩といえば「人力車」。
日本では明治、大正、昭和初期のモダンな時代に活躍した移動手段の一つです。
津々浦々、誰しも一度は観光地で見かけたことがあるのではないでしょうか。
ただ浅草の人力車は一味もニ味も違っています。
なんというかマッスルでイケメンな方が多いようなのです。
折角の浅草観光、その力強い人力車を体験してみてはいかがでしょうか?
因みに雷門の前では、記念写真もサービスで撮ってくれるようなので、乗る乗らないは別にして手伝ってもらうことも可能です。
雷門から宝蔵門までは「仲見世通り」と呼ばれており、江戸時代からの老舗90店舗程が立ち並んでいます。
各店舗からなにやら甘い匂いや香ばしい匂いがしてきて、お腹を刺激してきます。
数多くある店から今回は二軒ほどオススメの人気店を紹介させていただきます。
まずは「壱番屋」という本格的なせんべい専門店。
ここのメリットは、一枚から注文することができ、その場で焼きたてを食べれるところにあります。
注文に応じて、店先にある秘伝の醤油壷に浸し、パリッと香ばしい「せんべい」を楽しむことができます。
他にも素材にこだわった「雷おこし」やふわふわの生地につぶあん、こしあんを包んだ浅草の名物「人形焼き」も楽しむことができるオススメのお店です。
そしてもう一つ、ここ浅草仲見世でしか食べることができない、「花月堂」の「めろんぱん」。
生地はパリパリ、中はふわふわ、ベストなバランスの「めろんぱん」を楽しむことができます。
このめろんぱんの、とっておきの食べ方をご紹介しましょう。
花月堂を、向かって後ろ方向に進んでいくと、赤いベンチが置かれた無料休憩所が設置されています。
ここは、「おーいお茶」で有名な伊藤園の商品が買える店舗で、熱々の試食茶を無料でいただくことができるのです。
先ほどの花月堂「めろんぱん」と、伊藤園の熱々なお茶はとてつもなく合います。
伊藤園の店舗は目上の方に喜ばれそうな商品は数多くありますので、先ほどの方法も含めて是非お試しあれ。
浅草は観光スポットが充実しています。
少し目上の方との観光なら、落語、漫才曲芸が楽しめる浅草演芸ホールと組み合わせるのも良し。
子供連れであれば浅草寺裏手の浅草花やしき。
組み合わせは無限大で、浅草は到底一日では回り切れないと場所だと思います。
ですので思い切って数日間日程をとり、宿泊施設に泊まりじっくり回るのも良いでしょう。
浅草の粋な江戸情緒を、一体いくつ味わうことができるでしょうか?
江戸っ子気分で楽しんじゃいましょう!
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