写真:小林 理沙
地図を見るダリは1904年に、カタルーニャ州フィゲーラスで生まれました。
生まれ故郷のフィゲーラスから1時間ほど車を走らせ、ピレネー山脈を超えると、カダケスの漁村ポルトリガト(Portlligat)に到着します。
現在カダケスは、スペイン北東部のカタルーニャ州からフランス国境まで続く地中海沿いの「コスタ・ブラバ」海岸を代表する人気のリゾート地です。
ダリは、夏のバカンスを過ごしてきたカダケスがとても気に入っており、家の購入に至ります。
1930年に漁師の小屋だった建物を買い、改築、増築を繰り返し、現在の大邸宅にしました。
写真中央、海辺にあるのが「サルバドール・ダリの家」(Casa de Salvador Dalí)です。山に点在する他の白い家々と同調し、景観を乱すことない、まばゆい白さの大邸宅です。
しかし、目を凝らして見ると、屋根の上に「たまご」が乗っています。この「たまご」のように一見美しい家を非凡にしている、楽しいトリックをたくさん見つけることができます。
また、家から見える海や岩などの自然は、ダリの作品によく登場しています。
写真:小林 理沙
地図を見るダリが絵を描いていた場所です。自然光に満たされ明るい部屋は、2つの窓があり、その1つからは海が見えます。
ダリはとても勤勉な芸術家で、毎日同じ日程で仕事をしました。早起きし、朝食後すぐに仕事に取りかかり、昼は10分間泳ぎ、昼食後はまた仕事。それから、午後7時からは来客の接待をしていたそうです。アトリエの隣の部屋は、モデル用の更衣室になっています。
写真:小林 理沙
地図を見る何度も改築を重ねた家ですが、こちらは大きい部屋の中では、一番最後に作られました。ダリの妻ガラのプライベートなスペースで、読書をしたり、来客を接待するのに使われました。外から差し込む光が、赤いカーテンを通して部屋をピンクに染めます。
また、暖炉もダリのデザインによるものです。ダリは絵画だけでなく、宝石やソファーを初めとする家具、電話などのデザインで、その芸術的才能を発揮しました。
写真:小林 理沙
地図を見る庭からは、屋根上の「たまご」が間近に見られます。遠くからも形が確認できるだけあって、実物はかなり大きいです。
遠くからは「たまご」に見えても、近くで見ると、「人の頭」のオブジェもあり、ダリ流のユーモアがあふれる庭です。
また、「殻の割れた卵」もあり、中に入ることができます。卵の中に入って、おもしろい写真を撮るのも、旅の思い出になること間違いなし!
写真:小林 理沙
地図を見る中庭はいくつかあり、長細い形のプールがある中庭もあります。
この中庭は、グラナダの「アルハンブラ宮殿」を意識した作りとなっています。
長細いプールとつながる噴水には、アルハンブラ宮殿の「ライオンの中庭」にある噴水のレプリカが置かれています。
そのライオンを取り囲むのが、闘牛士の人形。スペインの土産物屋で、よく売っているワインやサングリアなどの瓶に似ています。
この噴水は、「アメリカン・ポップアート」の影響が顕著に現れていて、キッチュなおもしろさがあります。
この「ダリの家」の見学は、公式サイトからの予約が必要となっています。この家には、紹介しきれないほど至る所に、ひねりの利いたデザインがあり、驚きの発見の連続です。こんなに興味深い家は、他にありません。ぜひ、カダケスのポルトリガトまで行き、ご自分の目でお確かめください!
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この記事を書いたナビゲーター
小林 理沙
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(2025/2/16更新)
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