福山開祖・水野勝成公の墓参りで、「勝つなり」祈願も?!

福山開祖・水野勝成公の墓参りで、「勝つなり」祈願も?!

更新日:2018/10/26 14:59

村井 マヤのプロフィール写真 村井 マヤ 中国・九州文化的街並探検家
福山は、鬼日向と呼ばれた水野勝成公によって開かれた城下町です。水野勝成公は永禄7(1564)年8月15日に三河国刈谷城主水野忠重公の嫡男として生まれました。ところが、普通ならすんなり刈谷城主になるところを、そんな平凡な人生を歩みませんでした。浪人として諸国放浪、大小様々な戦いに参戦し、「いくさ勝つなり」の威名も!そんな福山のヒーロー勝成公の墓参と、お近くの「坊主カフェ」でお茶でもしませんか?

中国禅宗様式山門が見事な水野勝成公菩提寺へ

中国禅宗様式山門が見事な水野勝成公菩提寺へ

写真:村井 マヤ

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曹洞宗南陽山賢忠寺(けんちゅうじ)は、元和8(1622)年に水野勝成公が父忠重公の菩提のために、三河国刈谷楞巌寺(りょうごんじ)から能山祖藝禅師を招き開創したお寺です。賢忠寺という寺名は、忠重公の法名から名づけられています。

境内は、実は線路によって分断されています。したがって、この賢忠寺及び墓所への福山駅からのアクセスは、線路高架下を東に歩いて行くのが一番分かりやすいでしょう。
賢忠寺の(写真上)門は、線路高架のある通りから一本南側のバス通りの筋です。この門が正門で、ここを入ると「かなりや幼稚園」があります。

本堂は、どなたでも参拝できます。もし、勝成公のご位牌を拝みたい方は、事務所に一言断ってからにしましょうね。お参りに行かれたら、お寺の方もきっと喜ばれることでしょう・・。

今なお福山市民に愛される!初代藩主・水野勝成公のお墓参り

今なお福山市民に愛される!初代藩主・水野勝成公のお墓参り

写真:村井 マヤ

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福山駅から線路高架下を東に向かって歩いて行かれると、実は先にこの水野勝成公廟所に辿り着きます。先にお墓参りをなさってもいいでしょう。

賢忠寺の廟所には、勝成公、3代勝貞公、4代勝種公および勝成公の3男、5男、父忠重公の分骨墓、勝種公長子数馬公が眠っています。

お墓に関しては、どなたでも入ることが可能です。賢忠寺にある「かなりや幼稚園」の園児たちは、勝成公のお誕生日永禄7(1564)年8月15日(旧暦)にちなんで15日に、墓前にお参りするのだそうですよ♪愛されているお殿様ですよね。

また、旧暦8月15日には福山の「じばびと@福山」という有志の方々が水野勝成公の生誕を祝う会をされています。おもしろいローカルイベントです。お近くにお住まいの方は、参加されても楽しいでしょう。

坊主cafe洞閑で、ほんわかリラックスしてみませんか?

坊主cafe洞閑で、ほんわかリラックスしてみませんか?

写真:村井 マヤ

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坊主cafe洞閑(とうかん)は、浄土宗龍雲山洞林寺にあります。駅から高架下を歩いて行かれたら、水野家墓所手前にあります。一見事務所みたいに見えるんですが、中はモダンな空間です。

ちなみにこのカフェは、不定休、14時からの開店ですのでランチをして先にお墓参りを済ませて行ってもいいでしょうね♪カフェでは、知り合いのパティシエさん手作りのケーキも頂けますよ!

残念ながらお食事はできませんので、ランチ後のお茶タイムにご利用下さい。

水野時代、洞林寺は独礼14ヶ寺の一つで寺格は上で、藩から特別扱いを受けていました。先にあげた賢忠寺も、もちろんこの独礼の資格を持っていました。

*独礼・・福山藩では、正月4日に領内寺社の僧侶や社人が捧物を持って出礼の習わしがありました。その際、藩主に書院で独礼するものと、広間にて全部一緒に惣礼するものに分かれていたそうです。独礼するお寺は、「独礼14ヶ寺」と言われて特別扱いされていたようです。(参考文献:『聞書き東学区物語』)

カウンセリング資格も持つ住職さんと気楽な仏教のお話も!

カウンセリング資格も持つ住職さんと気楽な仏教のお話も!

写真:村井 マヤ

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坊主カフェですので、もちろんちゃんとしたお坊さんが切り盛りされています。しかも洞林寺の住職さんで、大本山清浄華院認定心理カウンセラーの資格も持っておられます。カウンセリングもして下さいますよ!その際は、電話で予約してくださいね。

堅苦しいことは全然なくて、ざっくばらんな世間話もして下さるくつろげるカフェです。しかもサイフォンでいれるコーヒーは最高!

29歳で住職になられた伊達閑斉さん。カフェを開かれたのは、仏教のお話や、悩みや問題を抱えた方がお寺にいきなり相談に行くのは、難しいのでは?と考えられ、お寺を訪ねるきっかけになればと思ったからとのこと。
どんなお話をしても大丈夫!別に無理して仏教の話をしなくてもよろしいので、気楽に入ってみましょう♪

水野家藩主生母も眠る洞林寺の墓所

水野家藩主生母も眠る洞林寺の墓所

写真:村井 マヤ

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ちなみにカフェ前の道路の向こう側、線路高架を挟んで南側も洞林寺の敷地なんですよ。その敷地内にひっそりと佇む普通のお墓とは明らかに違う二基は、福山藩水野氏3代勝貞と4代勝種の生母のお墓なんです。

道路側から勝貞の母(月岡氏:清春院)、奥が勝種の母(野瀬氏:月窓院)のお墓になります。いずれも正室ではなかったようですが、さすが藩主の生母の墓!立派な五輪の塔。

勝成公のお名前にちなんで、「勝なり」祈願!!

勝成公は、武勇で知られた戦国武将!そのお名前も「勝なり」となんだか縁起が良いですね。賢忠寺の前住職様が言われていましたが、立派な公のお名前から何か勝負事の際には、お参りされたらよろしいとか・・。

墓参と同時に坊主カフェでのほんわかタイムなど、素敵なひとときが待っています。「じばびと@福山」主催のイベント「勝成まつり」などは、勝成公が今なお福山市のシンボルであり、愛されていることの証ですね♪

この町で勝成公のお墓などに行かれると、福山市の方々の福山市愛や勝成公に対する思いを感じることでしょう・・。

福山観光に関しては、「名所・鞆の浦とあわせて行きたい!広島の名城・福山城」や「福山城下町巡り〜レトロモダンな大黒町でノスタルジックな旅を」も参考にして下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/09/29 訪問

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