スペインの荒野に浮かぶ城塞都市!「モレーリャ」

スペインの荒野に浮かぶ城塞都市!「モレーリャ」

更新日:2014/10/12 12:32

小林 理沙のプロフィール写真 小林 理沙 日本語教師、翻訳家
「モレーリャ」は、スペインのバレンシア州の端、カタルーニャ州との州境近くの町です。
2013年に、「スペインの最も美しい村々(Los Pueblos más Bonitos de España)」の仲間入りをしました。これは「スペイン国内の美しい田舎町」が加入しているグループ組織です。
その名に決して負けない美しい町、中世の雰囲気を残す「モレーリャ」をご紹介します。

手を伸ばせば、届きそうなほど天空に近い!

手を伸ばせば、届きそうなほど天空に近い!

写真:小林 理沙

地図を見る

モレーリャ/モレージャ(Morella)には鉄道の駅がないため、車でのアクセスになります。緑もあまりない荒涼とした乾いた大地を走り行くと、突如、モレーリャの町が姿を現します。宙に浮いているかのような姿は、見る者の息を止めるほど美しい!

いよいよ、急な勾配をのぼり町に着くと、そこはまるで魔法にかけられたかのように、時間が止まって見えます。

モレーリャの頂上に位置するのが、「モレーリャ城(Castillo de Morella)」です。13世紀に建てられた「イスラム様式」のお城です。お城の見学には入場料がいりますが、中では昼食を持ち込んで、ピクニックをしている人も時々見かけます。

町から見渡す景色も美しい

町から見渡す景色も美しい

写真:小林 理沙

地図を見る

現在も使われているかは別として、「闘牛場」がある町が多く、写真でご覧いただける左下中央よりの円形も、闘牛場です。その付近には花の咲いている木がいくつかあります。一見、桜のような花ですが、これはアーモンドです。桜より一足早い3月頃に咲きます。

長い歴史を持つ「サンタ・マリア教会」

長い歴史を持つ「サンタ・マリア教会」

写真:小林 理沙

地図を見る

モレーリャは小さい町なので、観光は半日もあれば十分なぐらいです。しかし、せっかく時の流れがゆっくりのところなのですから、足を止めどめ散策したいものです。

坂を登って行くと、教会に着きます。「サンタ・マリア教会(Iglesia de Santa María)」は、13世紀から14世紀に建てられた教会です。築700年ぐらいの、気が遠くなるような歴史を持つ建物です!
この教会は、世紀をまたがって建立されたため、同じ建物内でも「ゴシック様式」と「ルネサンス様式」の2種類の建築様式が見られます。

地域ごとに特色のある街並

地域ごとに特色のある街並

写真:小林 理沙

地図を見る

スペインでは、同じ国とは思えないほど、家の造りや、街並に地域差が見られます。このモレーリャでは、狭い通りに、建物がひしめいています。また、建物には「柱廊」があります。一般的に、柱廊は雨が多い地域で見られるものです。雨も日射しも気にせず歩けるのは、観光客にも優しい街並ですね!

グルメなお土産の宝庫!

グルメなお土産の宝庫!

写真:小林 理沙

地図を見る

モレーリャは、高級食材の黒トリュフや、ハム、ソーセージ、チーズなどの製品が特産品です。また、養蜂業も盛んで、オレンジ、レモン、ローズマリー、ラベンダーなど様々な種類の花のハチミツを買うことができます。

写真左はオレンジの花のハチミツ「ミエル・デ・アサール(miel de Azahar)」で、右はローズマリーのハチミツ「ミエル・デ・ロメロ(miel de romero)」です。
お土産にビン類は重いことや、割れ物なので購入を躊躇される方もいらっしゃるかと思います。しかしながら、味と質がよく、価格もリーズナブルで、かつ健康にもよいものなので、梱包をしっかりして、ご自宅まで持って行っていただきたいものです。

まとめとして、

モレーリャは、中世の街並を残す美しい町です。
食材の質も高く、また食料品以外では、織物も特産品となっています。
スペイン人には人気のあるモレーリャですが、スペイン国外に、この美しい町の名声は、まだそれほど届いていないようです。
スペイン人だけの隠れ家にしておくのには、もったいない!
ぜひ、モレーリャで、中世にタイムトリップしたような感覚をぜひ味わってください!

掲載内容は執筆時点のものです。

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -