この駅は、モナコ湾のエルキュール港から緑の公園が開ける岸壁部分にあります。モナコ独特の地形を利用しているため、谷底も最上階も地上に続くという、まるで立体迷路のような、坂道の多いモナコを象徴する造りの駅です。
港側から駅を見上げると、谷底にあたる聖デヴォーテ教会越しに、公園、駅、道路、そして山の手に続く住宅と、何層もの重なりが見えます。
断崖ではコート・ダ・ジュール独特のベージュの岩肌と、トロピカルな植生のコントラストが何とも言えない風情を与え、モナコに来ていることを実感できる風景のひとつです。
(写真左はモナコ・モンテカルロ駅正面側)
モナコの港周辺は徒歩でのアクセスが便利なので、ここでは街を散歩しながら、F1レースモナコグランプリでも使用されるメイン道路からの抜け道をくぐって、レニエ3通り(Bd Rainier3)を登ってみてください。
駅最上階のモンテカルロ方面入口まで登りつめれば、まるで展望台のように、モナコの入り組んだ道路、岸壁の熱帯性植物、公園に憩う人達、高級船舶が停泊する入江の風景までを一望できます。夕暮れ時であれば、さらに海に面したモナコ特有の風情が目の前に広がります。
せっかくモナコに来たのなら、地価が高くて人口密度の多い、海辺の断崖をもうまく利用した、ありのままのモナコを感じてみませんか。
モナコの街中には駅に地下道でつながる複数のアクセス入口があります。とはいえ、駅自体が断崖部分にある階層状の建物なので、モナコ独特の地形によって、それぞれのアクセス口でも普通道路に面した場所に出るので驚きます。街自体がまるで立体迷路のようです。
(写真は駅の建物の最上部にあたるモンテカルロ方面入口)
モナコの街中に複数ある駅へのアクセス入口に入れば、雰囲気ががらりと変わり、モダンな照明の灯る大理石造りの地下道がひたすら駅まで続きます。
南フランスののんびりした風景から、しばらくトンネルの暗闇が続いた後、一転して大理石と照明のきらめく「モナコ・モンテカルロ駅」が現れる瞬間は、まるでタイムスリップしたような感覚を覚えます。
ユーレイル鉄道での旅は乗り換えも複雑で、時に小さな駅を経由しながら見知らぬ土地を目指すことになります。ヨーロッパの長い歴史の中で公国を守り続けたモナコは、小さくとも独自の個性を持った一国です。鉄道駅「モナコ・モンテカルロ」はそのプライドを示すかのように、確固たる存在感を訪れる人に印象付ける、モナコ公国の玄関口。モナコ入国の瞬間の、忘れられない旅の思い出となるでしょう。
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(2024/10/9更新)
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