阿寒湖の遊覧船は、「まりもの里桟橋」と「幸運の森桟橋」の2カ所あります。「まりもの里桟橋」が起点、終点となっていますが、2つの桟橋間の所要時間は5分。宿泊施設や立ち寄り場所に近い乗り場を選ぶと良いでしょう。
写真は「幸運の森桟橋」に停泊する、すずらん丸です。桟橋の前には数台車を駐車できるスペースがあり、乗船する人は目の前にあるお土産屋さんに車のキーを預ければ無料で停められます。
遊覧がはじまると、目に飛び込んでくるのが標高1,371メートルの雄阿寒岳(おあかんだけ)。阿寒湖温泉の各ホテルや湖畔の散策路からより、もっと間近で見ることができます。
雄阿寒岳の姿はもちろん裾野に広がる深い森や湖のほとりまで、絵画のような眺めを独り占め!船上で心地よい風にあたりながら、雄大な自然を体感することができるでしょう。
船は小島、大島を眺めながら滝口へと続く深い入り江へ。川のように長細い入り江なので、湖畔の木々がいっそう近くに感じられます。
滝口は阿寒川の流出口。遊覧船はここでUターンしますが、その際大小さまざまな溶岩が点在し、和風庭園のような情緒を醸し出している絶景スポット「十九列島」を望むことができます。
周囲が鮮やかに色づく秋の紅葉シーズンはもちろんですが、エゾムラサキツツジやエゾシャクナゲなどの花が咲く春、緑がまぶしい夏、と四季を通していろいろな表情を楽しめます。
湖の中ほどにあるチュウルイ島で一旦下船し、「マリモ展示観察センター」に立ち寄るのが、この遊覧船観光のポイントの1つ。散策時間15分という制限付きですが、周囲360mというサイズの島なので、写真を撮りながらゆっくり見て回っても大丈夫。雄阿寒岳や雌阿寒岳などの展望が良いスポットがあるので、山をバックに集合写真を撮るグループや家族連れも多く見られます。
島にはお手洗いがないため、トイレに行きたい人は遊覧船の中で済ませてくださいね。
マリモ展示観察センターには、湖底に生息するマリモの環境を再現した水槽がメインにあり、いくつものマリモを見ることができます。深緑の球体をしたマリモはとても美しく、不思議な魅力がたっぷり。滅多に採集できないという“巨大マリモ”は、大人の頭くらいの大きさがあり一見の価値ありです!お土産屋さんのマリモとは桁違いのサイズにびっくりしますよ。
また、マリモの一生を5段階に分け、それぞれを小型水槽で展示しているコーナーもあります。なかでも波に揺られて回転し、丸く形成されるマリモの様子が見られる「波動水槽」では、コロコロと動く姿がいとおしく感じるほど。
球体のマリモは、以前は世界各地で確認されていましたが、その数は次第に減り、今では阿寒湖が最後の群生地となっているそうです。阿寒湖が育む希少生物・マリモの姿を、旅の思い出と共にしっかり心に刻んでくださいね。
阿寒湖の遊覧船の運航は、11月いっぱいまで。春は4月中旬から不定期運航しますが、湖が結氷する冬の間はお休みです。
温泉やアイヌコタン、アウトドアアクティビティーなどあり、四季を通じて楽しめる阿寒ですが、湖上遊覧は季節限定のお楽しみ。運航期間中は、ぜひ湖上の風景とマリモ観察を満喫してください!
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