北海道上川郡にある忠別湖(ちゅうべつこ)の東方面へと続く道々213号線。すぐ近くに忠別川が流れているこの道路の周囲には、風光明媚な渓谷が広がっています。
秋においては、急な傾斜の山肌が鮮やかな紅葉によって埋め尽くされ、その光景は思わず見入ってしまうほど。見事な自然景観と言えるでしょう。
そんな道々213号線を進んでいくと、天人峡の最奥部へ向かう途中、トンネルが2つあります。1つ目のトンネルを抜けた場所に駐車場があり、そこは紅葉の鑑賞にとても適した場所となっております。車を停めて、ゆったりと景観を眺めてみてください。
道々213号線の最奥部へ進んでいくとある「天人峡温泉」。ここは大雪山を登山する際の拠点にもなっている場所です。ホテルの数は片手の指で数えられるくらいで、それほど賑やかな温泉街ではありません。むしろ、大人しめといった様子です。
深い谷の底を忠別川が流れており、その上に橋がかかっています。高度があるため、見下ろすとかなりの迫力です。天人峡のこういった深い地形は、雄大な北海道というイメージとはまた違った良さがあります。
この橋は幅が狭く、車が一台しか通れません。そのため、車がすれ違うといったことは不可能です。橋の上で車をバックさせるのは、人によっては緊張することでしょう。
まずは前方から車が来てないかを充分に確認し、進んでも大丈夫だとわかってから渡るようにしてください。
遠くから眺める紅葉もいいですが、間近で眺めるのもまた違う良さがあります。天人峡の全体の景観だけでなく、目の前の紅葉に注目してみましょう。赤く染まった葉の形が見えて、味わい深いものがあります。
間近で眺めるなら、橋の付近あたりがオススメのポイント。車道とは別に歩道の橋が横にあるため、車の心配をせずに景色を眺められます。
ただし、橋の下の谷は深いため、下を見たら少々怖いかもしれません。高い場所が苦手な方は、ご注意ください。
天人峡において見所を挙げるとするなら、やはり柱状節理(ちゅうじょうせつり)の見事な絶壁でしょう。切り立った岩肌からは大地の脈動が感じられ、地球の歴史に思いを馳せずにはいられません。
そんな地形に、秋には紅葉による赤と黄色のコントラストが現れるのですから、これはまさに必見です。
この光景は道々213号線で車を走らせている最中や、天人峡の最奥部など、幅広い範囲にあります。天人峡を訪れたのなら、特に場所を探すこと無く見ることが出来るでしょう。ぜひ、この景観を楽しんでください。
駐車場を降りてさらに東側へ歩いて行くと、「羽衣の滝(はごろものたき)」への遊歩道があります。しかし、2013年5月に冬期に起きた土砂崩れが見つかり、長期間通行止めとなりました。
ちなみに、2010年8月には天人峡への道々213号線が土砂崩れに遭い、道路が通行止めとなりました。それ以降、路線バスが来なくなってしまい、観光に大きなダメージを与えることに。
羽衣の滝への遊歩道の通行止め・路線バスの運行廃止、この2つが重なり、観光への大きな痛手を引き起こしたことになります。
そのため、上の方でも記載した通り、温泉街は大人しめな様子となりました。むしろ、寂れていると言っても過言ではないでしょう。
その副作用で、天人峡温泉は秘境感が漂っている場所となっています。そのため、静かに自然を味わうという面では、この場所は適してると言えるでしょう。
ただ、今後は状況が変わるかもしれません。
5年間という長きに渡って歩けなかった羽衣の滝への遊歩道ですが、ついに復旧工事を終え、2018年6月11日に通行再開となりました。ようやく、天人峡温泉の目玉となる景観スポットを見られるようになったわけです。
そのため、今後における観光の回復が見込まれます。
羽衣の滝はもちろん、駐車場や遊歩道入口付近から眺める紅葉の景色も素晴らしいもの。訪れて損はありません。
ぜひ、天人峡温泉で紅葉を見ることをオススメします。
いかがでしたでしょうか?静かな温泉街に、岩盤がむき出しの絶壁を彩る紅葉など、落ち着いて紅葉狩りが出来る場所です。華やかな場所とは違った良さがあります。
天人峡へは、JR富良野線の「北美瑛駅」から道々213号線を、険しい山岳のある東方面へと車を走らせます。忠別湖を過ぎた辺りで、旭岳へと向かう道々1160号線への分岐がありますが、そちらへは行かずに道々213号線をそのまま直進すると、天人峡へと入っていきます。
紅葉の見頃は10月上旬〜10月中旬頃です。ぜひ、天人峡を訪れてみてはいかがでしょうか?
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