写真:渡部 洋一
地図を見るロンドンから西へ約200キロ。そこは雑草の繁る荒涼たる大平原です。世界を代表する古代遺跡、ストーンヘンジは、草を食むたくさんの羊たちに見守られながら、現在もイギリスの大地に堂々と建っています。
写真:渡部 洋一
地図を見るストーンヘンジは、直径30メートル程の円状に並んだ高さ約7メートルの巨石で構成されています。観光客には上空からその円形を確認することはできませんが、周囲を歩いて一周することで、「円」を確かに感じることができます。ストーンヘンジが何故「円形」に作られたのか。そのはっきりとした答えは、現在も解明されていません。それどころか、誰が、何のために作ったのかすら、今なお謎に包まれています。
約5000年前の土塁工事に始まり、段階的な行程を経て、現在見られる物は約3500年前の建造物の遺構だとされます。
当時、この場所で何が行われ、どのような人々の思いがあったのか?数千年前の人々が残してくれた古代ミステリー。その謎を、私たち後世の人類が解ける日は来るのでしょうか?
写真:渡部 洋一
地図を見るかつてストーンヘンジには、「魔術師が巨人を使役して作らせた」という伝説があったそうです。もちろん実際には、私たちと体の大きさの変わらない普通の人間によって作られたはずです。それも、現在なら当たり前の機械を使わずに。
ストーンヘンジを構成する最大の石は重さ約50トンにもなり、それは30キロ以上離れたマルバラの丘から運ばれています。また、数十個あったと言われる比較的小さな4トン程度の石は、250キロ以上離れた場所から運ばれたことが、地質学上わかっているそうです。
現在でも、「丸太のローラーを使った」、「人間ではなく氷河が運んできた」等諸説ありはっきりとした答えが出ない巨石運搬方法の謎。かつての人々が「巨人伝説」を唱えたことも、納得してしまいます。
写真:渡部 洋一
地図を見るストーンヘンジの鬼門、つまり北東には、「ヒールストーン」と呼ばれる高さ6メートル程の玄武岩があります。
夏至の日、このヒールストーンとストーンヘンジ中心を結ぶ直線上に太陽が昇ります。ヒールストーンに朝日が重なり、その影はストーンヘンジの中央に直接当たるのです。偶然とは思えないこの配置から、設計者には高度な天文学の知識があったのではと考えられています。
このヒールストーンの存在は、ストーンヘンジは「天文台」として作られたという一つの有力説を後押しするものですが、真相は未だヴェールに包まれています。
ご紹介した通り、数多くの謎に包まれたストーンヘンジ。多くの専門家が苦戦してきたそれらの謎は、私たち観光客に解くことができるものではないかもしれません。しかし、謎に触れることはできます。イギリスの大平原の中に悠然とたたずむ巨石モニュメントの前に実際に立てば、誰の心の中にもたくさんの不思議が生まれるでしょう。
謎が解明されていないからこそ、旅人の想像力を刺激し、歴史ロマンを掻き立てる魅力を、ストーンヘンジは持っています。
ロンドンから日帰り可能なストーンヘンジ。イギリスを訪れたなら是非とも押さえておきたいスポットです。
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(2024/9/9更新)
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