知られざる数字のマジック!恐るべし芝・増上寺悟りの仕掛け

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知られざる数字のマジック!恐るべし芝・増上寺悟りの仕掛け

知られざる数字のマジック!恐るべし芝・増上寺悟りの仕掛け

更新日:2014/11/18 17:39

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 武蔵国ナビゲーター、歴史探索ブロガー

東京の著名な観光スポットとして港区芝「増上寺」があります。
徳川家の菩提寺として、二代将軍秀忠・江夫妻を初め、多くの歴代将軍が眠っている霊廟があり、多くの文化財、季節の見所などで観光スポットとしても、多くの参拝客を集めています。
今回は、この「増上寺」の知られざる仕掛けをご紹介いたしましょう。

108の煩悩からの解脱

108の煩悩からの解脱

写真:Naoyuki 金井

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増上寺は、総門である「大門」から始まります。かつての大門は江戸城の高麗門を、家康公より寺の表門として譲られた由緒あるものでしたが戦災により焼失し、昭和に再建されたコンクリート製です。
かつてはここから先が境内でしたが、現在は公道となり、江戸時代の名残はありませんが、唯一、当時大門前にあった「桜川」が、現在でも地下水路として残っているのは、ご愛嬌でしょうか。

その様子は、安藤広重『東海道名所之内』の「芝増上寺」にも描かれており、まぎれもなく、ここからが増上寺の参道だったのです。
そして第1の数字のマジックが、この大門から三解脱門までの距離で、その距離が約195m=108間あることです。
これは除夜の鐘同様108の煩悩を表しており、この参道を進んで行き着く三解脱門を潜ると108の煩悩から解脱すると言われているのです。
108とはいかずともこのかつての参道で、上手に煩悩とお別れをしてはいかがでしょうか。

48の願いは仏への道

48の願いは仏への道

写真:Naoyuki 金井

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三解脱門は、別名「山門」とよばれ、108つの煩悩の根源である3つの煩悩「貪り、怒り、愚かさ」の三毒を解脱する悟りの境地を表しており、煩悩解脱の総仕上げといった神聖な場所なのです。
現在は重要文化財でもありますので、じっくり煩悩を払いながら見学しておきましょう。

この三解脱門からいよいよ参道を進み、先に見える本堂である「大殿」に進むのですが、ここが第2の数字のマジックで、この三解脱門から大殿までの距離が約86m=48間あることで、この48間は阿弥陀仏の48願に由来しているのです。
48願とは、法蔵菩薩(阿弥陀仏が仏になる前に名乗っていた名前)が仏になるための修行に先立って立てた48の願いの浄土教思想のことです。
この参道を歩いて祈願すれば、あなたも仏の境地に近づけるかもしれません。

18番目の願いは他力本願

18番目の願いは他力本願

写真:Naoyuki 金井

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参道の先には幅の広い大石段がありますが、これが第3の数字のマジックで、18段の石段は、先の48願中の18番目の願を意味しており、48願中、最も重要なので王本願ともよばれる願いです。
勝手な解釈は混乱を招きますので、ここは引用させていただきます。

“他力本願は、如来から私に向けられたはたらきであって、自分の望みを他人まかせにすることではない。阿弥陀如来は48の願いを発して仏となられた。その願いの根本である第18の願は「われにまかせよ、わが名を称えよ、浄土に生まれさせて仏にならしめん」という願いである。”
(「教證寺へようこそ」より抜粋引用)

この教義は別として、実は「他人の力を借りて・・・」と思っていた『他力本願』という諺は、阿弥陀如来の力を借りてと言う意味で、元々は「人まかせ、他人依存、成り行き任せ」といった意味ではなかったのです。
改めて本来の意味の「他力本願」を祈願してみてはいかがですか。

25の菩薩で極楽往生

25の菩薩で極楽往生

写真:Naoyuki 金井

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18段の石段の先に大殿に昇殿するための第4の数字のマジックである階段があります。
この階段は25段=25体を意味し、観世音菩薩や勢至菩薩などを初めとする25体の菩薩に由来するものです。
浄土宗においては、臨終の際に阿弥陀如来と二十五菩薩が極楽浄土に導いてくれるというありがたい25菩薩と教えられています。。
まさに、本堂である大殿に昇段するにふさわしい階段と言えますね。

まさに立派な大殿に威圧されながらも、天国への階段さながら、じっくり踏みしめて最後の願いに向かいましょう。

48の願いを見事に成就

48の願いを見事に成就

写真:Naoyuki 金井

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こうして大門から大殿まで辿ってきた参道も、大殿参拝で終了です。
この大門から大殿までの参道は、現世の世界から極楽浄土に至る世界を表現しており、三解脱門で煩悩を解脱し、大殿阿弥陀仏の元に向かうための願掛け、そして迎い入れを経て入殿する様は、本尊である平安時代の作とも言われる東京都の文化財「木造阿弥陀如来坐像」が祀られる大殿が極楽浄土であることを意味しているのです。

この大殿は、昭和49年に戦災で焼失した大本堂を再建したもので、西方極楽浄土に倣い方角を西に位置していて、大殿内は、極楽の世界を表現した荘厳な造りとなっています。
そして今回の数字のマジックの締めはやはり大願成就の48願で、この大殿に使用されている柱の数が48本なのです。
最後の大殿で、大いなるご利益をいただいてください。

最後に。。。

いかがですが、数字に込められた増上寺の仕掛けは!
ここでは宗教感は別として、参拝の際に知っておけば、よりご利益があるかもしれないというご紹介です。

この他、この参道の両側には、江戸情緒の「築地壁の住宅」「常夜灯」、世界史の「グラント松」「ブッシュ槙」、そして増上寺所縁の「水盤舎」「鐘楼堂」などの見所もたくさんです。

ちょっと頭の片隅に記憶されて、是非、増上寺を訪れた際は、思い出しながら、ご参拝をしてください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/11/06 訪問

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