写真:月宮 うさ
地図を見る埼玉県川越市には、小江戸と呼ばれる昔ながらの美しい街並みが続く地区があります。その一角にある「喜多院」は、830年に慈覚大師(じかくだいし)が無量寿寺(むりょうじゅじ)を開いたのが始まりと伝えられており、紅葉の名所としても知られています。
1638年に起きた大火で建物のほとんどを焼失しましたが、徳川家3代目将軍"家光"が江戸城内・紅葉山から客殿・書院などを移築したため、現在も貴重な文化財を間近に見学することができます。
山門を抜け境内に入ると、秋は美しい紅葉に広々とした風景の中、慈恵堂(本堂じえどう)などの歴史を感じる建物が目に飛び込んできます。露店が並ぶ中、ゆっくり散歩を楽しむ人も多く、地元の人々の憩いの場にもなっています。
写真:月宮 うさ
地図を見る「小江戸川越菊まつり」は、紅葉に染まる喜多院境内にて毎年11月に開催される秋の伝統行事。1983年に喜多院奉納菊花展としてスタートしたのが始まりで、川越菊まつり、そして現在の小江戸川越菊まつりと名称を変え、今に至っています。会場には400点以上の美しい作品が並び、多くの人々が訪れます。
秋の風物詩として全国で開催されている菊まつりですが、その歴史はなんと平安時代から!当時の貴族の皆様も、今の私達と同じように花を鑑賞したり、歌を詠んだりしていたそうです。そんな"菊"は、日本人の心の花と言っても良いでしょう。
※2016年の開催期間は、11月1日〜23日の9時〜16時まで。(11月1・2日は12時〜16時、最終日11月23日は9時〜15時までと時間変更になってますのでご注意ください)
写真:月宮 うさ
地図を見る「小江戸川越菊まつり」では色とりどりの菊の花を見ることができるのはもちろんですが、美しい仕立ても数多く見ることができます。大型のものも多いので見応えもたっぷり!その中から「千輪仕立て(千輪咲き)」をご紹介します。
千輪仕立て(千輪咲き)は、1本の幹から数百輪の花を咲かせる仕立て。摘芯することによって芽を増やし、それを1年かけてお椀型に整えてゆきます。中には、2000輪以上の花を咲かす千輪仕立てもあるそう!その美しさ・大きさにも感動ですが、全てのお花を同じ時期に咲かせる技術にも感動です!
※摘芯(てきしん)とは、側枝を増やすために芽先を摘み取る作業。
1つの幹から数百輪の花を咲かせる作りは、1830年代から受け継がれる技術。菊は昔から芸術作品として育てられているお花です。
写真:月宮 うさ
地図を見る「小江戸川越菊まつり」では、美しい菊細工の鑑賞もお楽しみ。菊細工とは、菊の枝を曲げ、花や葉を細工し、人や動物などの形を作ること。写真は、今にも羽ばたきそうな孔雀です。
また、菊をお家でも鑑賞したい皆様のために、販売コーナーもあります。感動と一緒にかわいいお花を連れて帰りませんか?菊を仕立てるには技術が必要で大変ですが、普通に育てるにはとても丈夫で育てやすいお花です。
写真:月宮 うさ
地図を見る最後に「喜多院」の美しい紅葉をご紹介。
写真は、鐘楼門の近くにある大銀杏「三本イチョウ」。3本のイチョウが接近して空に向かって幹を伸ばしています。特に左側の2本は、根元がくっついているようにも!イチョウは接触すると一体化してゆく傾向が見られる神秘的な植物です。
また、江戸城・紅葉山を模して造られた、その名の通り紅葉が美しい「紅葉山庭園」があります。拝観料はかかりますが、秋は必見!お庭が真っ赤に染まる風景は、紅葉の時期に訪れたならば、ぜひ観賞していただきたいオススメの景色です。
喜多院で「小江戸川越菊まつり」を楽しんだ後は、小江戸の町並みの中を歩いてみませんか?歴史的建造物が立ち並ぶエリアには、おいしいものやお土産屋さんもたくさんありますよ。
また、小江戸川越の散策には観光地を巡る路線バス「小江戸巡回バス」が便利。川越駅西口発着で、一日フリー乗車券もあります。
※詳しくは記事一番下のMEMOから"小江戸巡回バス(イーグルバス)"のHPをご参照ください。
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(2023/11/29更新)
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