写真:小林 理沙
地図を見る「コンチャ海岸( 西語: Playa de La Concha、バスク語:Kontxa Hondartza)」 は、スペイン北岸からフランス西岸まで続く「ビスケー湾」にある海岸です。弧を描く海岸線が貝殻(コンチャ)に似ていることから、「コンチャ海岸」と呼ばれるようになりました。
「カンタブリア海」の冷たく澄んだ水もきれいですが、海岸沿いも美しく整備されており、いつでも完璧な姿を見せてくれます。
写真:小林 理沙
地図を見る「コンチャ海岸」を歩いていくと、丘の上に立派な建物が見えます。これが「ミラマール宮殿(El Palacio de Miramar)」です。イギリス風のお屋敷です。「コンチャ湾」が見渡せる最高に見晴らしのいい場所に立っています。海岸の散歩中に、ぜひ寄り道して丘に登ってみましょう!
19世紀後半には、スペイン王室が避暑地として訪れていたサン・セバスティアンでした。スペイン王アルフォンソ12世が亡くなると、その妻マリア・クリスティーナ王妃が夏期を過ごすための宮廷として、1893年にスペイン王室の命により建築されました。
こうして、スペイン王室をはじめとする貴族の夏の保養地として、有名になったのです。
現在、お屋敷と庭園は一般に公開されています。また、バスク大学の夏期講習や音楽学校に使われています。
写真:小林 理沙
地図を見る「コンチャ海岸」と言えば、忘れてはいけないのが、「ラ・ペルラ(La Perla)」です。景色を堪能しながら受ける「タラソテラピー(海水療法)」はとても贅沢!「真珠」という意味の名前を持つスパで、体も心も磨きましょう!
写真:小林 理沙
地図を見るコンチャ海岸沿いの一部には、ホテルが建ち並んでいます。そのうちのひとつ「オテル・ニサ(HOTEL NIZA)」にあるのが、レストラン「ナル(Narru)」です。
若干26歳にして「ナル」を作ったイニゴ・ペニャ(Íñigo Peña)のレストランです。
イニゴ・ペニャは、2009年ギプスコア(サン・セバスティアンを県庁所在地とする県)の最優秀若手シェフに選出されています。また昨年の2013年には、ニューヨーク発の『ザ・ウォール・ストリート・ジャーナル』誌が選ぶ「ヨーロッパ若手シェフベスト10」に入りました。そんな注目されるシェフのレストランに行かない手はありません!
現在、スペイン料理界をリードするのがバスク地方です。
世界中のグルメが注目するバスク地方ですが、その中でも「ミシュランガイド」の星付きレストランがとりわけ多いのが、サン・セバスティアンです。
バスク地方の高級料理の主流は、直訳すると「バスクの新料理」となる「ヌエバ・コシナ・バスカ(nueva cocina vasca)」というスタイルです。「ナル」は、このトレンドと一線を置き、「伝統的なバスク料理」を提供しています。新鮮かつ高品質の食材と丁寧な仕事によって生み出される料理は、奇をてらわないものですが、毎日でも食べたくなるものです。
月曜日から木曜日まで、ランチタイムとディナータイム同価格のお得なコースメニューがあって、お勧めです!特に、「スペイン一物価が高い」とも言われるサン・セバスティアンという土地を考えると、安いぐらい!
「カンタブリア海」を右手に、「コンチャ海岸」沿いを進むと、ほどなく「オンダレータ海岸(Playa de Ondarreta)」に着きます。
ここで待っているのは、赤くさびた鉄の彫刻が風が吹き付け、波が打ち寄せる荒々しい風景。これは「風の櫛(El peine del viento)」と名付けられた「エドワルド・チリーダ(Eduardo Chillida)」の作品です。製作に25年もの年月がかかり、1977年に完成した作品です。
余談ですが、先にご紹介したコンチャ海岸沿いの「オテル・ニサ」は、この彫刻家チリーダの家族が所有しています。
サン・セバスティアンは、比較的雨が多く降ります。ふつうなら、わずらわしいはずの旅行中の雨も、このサン・セバスティアンでは、雨はかえって街の魅力を引き立てると言われています。どんな気候にも揺るがされない、凛とした美しさを備える街サン・セバスティアンへ行って、ぜひ「コンチャ海岸」を散策して、おいしい料理に舌鼓を打ちに行きましょう!そして、傘をお忘れなく!
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(2024/9/9更新)
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