小樽市総合博物館本館で知る北海道の鉄道の秘められた歴史

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小樽市総合博物館本館で知る北海道の鉄道の秘められた歴史

小樽市総合博物館本館で知る北海道の鉄道の秘められた歴史

更新日:2015/09/07 15:59

池口 英司のプロフィール写真 池口 英司 フリーライター、フォトグラファー 日本写真家協会(JPS)会員

小樽市総合博物館本館は、鉄道を中心にして、北海道の交通や、先端の科学技術を紹介する博物館です。特に鉄道関連の施設が充実。明治初期には日本で最大の規模を有していた北海道の鉄道の歴史を知ることができます。

「北海道鉄道の父」の像が建つエントランス

「北海道鉄道の父」の像が建つエントランス

写真:池口 英司

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エントランスに建つジョセフ・クロフォードの像。アメリカ人技師のクロフォードは、北海道に鉄道を建設するために、1878(明治11)年に来日。各地を調査し、まだ未開であった北海道で鉄道建設のルートを決定し、短期間で工事を完成させるなど、その功績は計り知れないものがありました。今も、「北海道鉄道の父」と呼ばれている人物です。

鉄道記念物、蒸気機関車「しづか号」を保存

鉄道記念物、蒸気機関車「しづか号」を保存

写真:池口 英司

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正面入口から入ってすぐのホールには、蒸気機関車「しづか号」が展示されています。開拓の時代の北海道で、「義経号」「弁慶号」などと共に活躍。アメリカから輸入された機関車で、そのスタイルも西部劇に出て来る機関車のよう。蒸気機関車としては小さな部類に入りますが、北海道の近代化になくてはならない存在となりました。

屋外には北海道にゆかりの車両を展示

屋外には北海道にゆかりの車両を展示

写真:池口 英司

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屋外の展示場には、北海道にゆかりの深い30両以上の車両が展示されています。写真手前の赤い機関車はED76形。元々は九州用として開発された機関車に、耐雪構造などを追加して北海道での使用を可能にした車両。

中央の蒸気機関車はC55形。「貴婦人」の名ですっかり有名になったC57形の先輩格にあたり、北海道では、国鉄(現・JR)の線路の上から蒸気機関車がすべてなくなる間際まで働き続けました。

奥に見えるクリームと赤の車両はキハ82形。この車両が作られたおかげで、地方の非電化路線にも特急の運転が可能になりました。北海道でも1961(昭和36)から運転を開始。函館を起点に、札幌、網走、釧路など、多方面に向けて走りました(冬期は屋外展示が中止となります)。

本物の蒸気機関車を運転

本物の蒸気機関車を運転

写真:池口 英司

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屋外に敷かれた線路を活かして、本物の蒸気機関車(SL)「アイアンホース」号も運転されています。やはりアメリカから輸入された機関車で、大きさ、スタイルも「しづか号」と似通っています。蒸気を吹き上げて走る迫力、郷愁を感じさせる汽笛の美しい音色は、蒸気機関車ならでは。ぜひ一度、乗車して下さい。

機関庫も国の重要文化財に

機関庫も国の重要文化財に

写真:池口 英司

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後方に見えるのは旧手宮機関庫。国の重要文化財に指定されています。左奥に収納されているのは「大勝号」。1895(明治28)年製の、現存する最古の機関車です。日清戦争に勝利したことから、この名前がついたのだとか。右奥に見える赤い車両はレールバス。北海道などのローカル線用に作られた小さな車両です。ただ、ラッシュへの対応ができなかったことから、使用期間は短かったといいます。こちらも貴重な存在です。

北海道の鉄道の長い歴史が解る博物館

北海道の鉄道は、道央で発見された石炭を、小樽の港に運ぶために建設されました。小樽から札幌までの鉄道建設に費やされた時間は、わずか10ヶ月あまり。既存の道路の上に線路を敷くという、いささか荒っぽい方法も使って、工事は急ピッチで進められました。それだけ、石炭は貴重な存在だったのでしょう。

1882(明治15)年11月には、線路は幌内炭山まで延びて、線路延長は京浜間、京阪神間を凌駕し、日本最長の規模となりました。当時の日本最大の鉄道は、東京でも大阪でもなく、北海道にあったのです。小樽市総合博物館の館内には、当時の姿を再現したジオラマも多数展示され、北海道の鉄道の歴史を知ることができます。

もちろん、鉄道以外にも、ロケットの構造などを解説した展示などがあり、先端の科学技術を学ぶことができます。また、小樽運河の歴史を紹介した「運河館」などの関連施設もあり、こちらも魅力十分です。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/10/04 訪問

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