写真:乾口 達司
地図を見る「びわこ文化公園」は滋賀県大津市にある都市公園。その開園は1985年で、大津市民の憩いの場として活用されています。
びわこ文化公園の中核となる施設としてまず挙げたいのが、こちらの滋賀県立近代美術館です。開館は1984年。館内の展示室は大きく分けて特別展で使われる企画展示室と常設展示室とからなりますが、なかでも、常設展示室に当地出身の日本画家・小倉遊亀の作品が多数展示されているのは、当館の特徴となっています。
小倉遊亀のファンには、ぜひ訪れていただきたいスポットです。
写真:乾口 達司
地図を見る国内の作家のほか、ウォーホルやイサム・ノグチ、ピカソ、デュシャンなど、海外の著名な作家の作品が多数所蔵されているのも、滋賀県立美術館の特徴として挙げられます。
しかし、作品は何も展示室にだけあるわけではありません。写真は中庭に展示されているアレクサンダー・カルダーのオブジェ『フラミンゴ』。アメリカ・シカゴの連邦政府センタープラザ内に置かれているパブリックアート『フラミンゴ』の試作品です。
カルダーといえば、モビールの発明者としても知られている芸術家ですが、そのような人の作品まで展示されている点からは、滋賀県立近代美術館が日本の近代絵画のみならず現代アートの紹介にも力を入れていることがうかがえますね。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは井上裕加里の『こうさするこうえん』。あれ?どこの公園にでも見られる普通のすべり台ではないの?と思う方も多いでしょうが、よくご覧いただくと、降り口が2つあり、しかも途中で合流しているではありませんか。
これって何か変ですよね。
写真:乾口 達司
地図を見るすべり台の横にあるブランコも何か変。こちらも座板が直角に並びあっています。すべり台と同様、これではそれぞれが思い切ってブランコをこげないですよね。実はこの構造にこそ『こうさするこうえん』の特徴であるといえます。
なぜ、遊具をこのような構造として作品化したのでしょうか?作者の意図を考えてみてください。もちろん、これらはアート作品なので、実際にすべったり、こいだりするのは厳禁です。
写真:乾口 達司
地図を見る現代アートに興味を持つ人は、美術館の周辺も散策しましょう。美術館の西側にある石畳の道は「彫刻の路」と呼ばれており、道沿いには巨大な彫刻作品が展示されています。
写真は山口牧生の『夏至の日のランドマーク』。ご覧のとおり、高さ5メートルにもおよぶ巨大な石の彫刻作品です。実はこの作品、夏至の日の太陽の方向と一致するように作品がわざと傾けて置かれているため、夏至の日の正午ぴったりになると、何と影が消えてしまうのです!
そのトリッキーな演出に興味を持った方は、ぜひ、夏至の日に当地を訪れ、その奇蹟をご自身の目でご確認ください。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは植松奎二の作品『置・傾/トライアングル』です。森のなかにある不思議な光景ですが、どのようなことを感じられますか?
写真:乾口 達司
地図を見るこれも現代アート?いえいえ、こちらはワーケーションベンチです。自然のなかで腰をおろし、ゆったりした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
写真:乾口 達司
地図を見る園内には「夕照(せきしょう)の庭」と呼ばれる庭園もあります。
夕照の庭は近江八景の一つである「勢多の夕照」をイメージした日本庭園で、作庭家の伊藤邦衛によってデザインされたものです。
写真:乾口 達司
地図を見る夕照の庭は回遊式の庭園であるため、池を一周するように散策することが可能。
のんびり散策してみてはいかがでしょうか。
写真:乾口 達司
地図を見る途中には「夕照庵(せきしょうあん)」と呼ばれる茶室もあります。夕照庵ではお抹茶と季節の和菓子をいただくこともできるため、散策に疲れたら、足を運んでみるのもいいでしょう。
ほかにも、県内から出土した文化財を収蔵・展示している滋賀県立埋蔵文化財センターや多目的広場、製鉄炉を復元した源内峠遺跡の遺構などが園内に点在しており、滋賀県にゆかりの文化や芸術を学ぶのに最適のスポット。それぞれの目的に合わせて、文化の薫りが漂うびわこ文化公園の魅力を堪能してみてください。
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町
アクセス:JR瀬田駅より徒歩約15分
2023年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/6更新)
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