写真:SHIZUKO
地図を見る冬になると、各地でライトアップイベントが繰り広げられる昨今。澄んだ空気に光の瞬きが美しく、それこそ町中がキラキラしています。
そんな冬のイベントの中でも『神戸ルミナリエ』は特別な存在。
エンターテイメント性はあるけど、もともとは1995年1月17日に神戸を襲った阪神淡路大震災の、あの暗い夜に明かりを灯し、亡くなられた方々を追悼する目的で開催されたもの。
震災から1年もたたない12月に「華美なイベントを開催するなんて!」と批判の声も上がりました。しかも「ルミナリエって何?」といぶかる声も。
でも、いざ開催されると、暗く沈んでいた人々の心に温かな灯を灯し「明るい顔をして笑ってもいいんだね」「華やかな気分になっていいんだね」と思わせてくれるイベントでした。開催を英断した主催者に心から感謝した人も多かったはず。
建物が壊れ、更地となり、街全体が暗くなっていたあの頃。復興というにはまだまだ程遠く、プレハブの仮設店舗などがぽつぽつとあったけれど、夜の街は沈んでいました。
そんな年に第1回目のルミナリエが開催されました。
私の記憶では、たいして宣伝もされておらず、開催を知っている人は少なかったはず。実際、来場者数のデータを見れば、翌年の半分くらいの人しか訪れていません。全国的には認知されてなくて、しかも、毎年開催するという予定もなかったようです。
でも、たまたま点灯の瞬間に、私は偶然にもそこに居合わせたのですが、その瞬間の驚きと感動、今思い出しても、心が震えます。
光ってこんなに心を明るくしてくれるんだと、心から、初めて実感しました。
写真:SHIZUKO
地図を見る経済面で毎年開催が危ぶまれつつ、今年も無事に開催されてほっとしています。神戸ルミナリエは、協賛企業や市民の寄付で運営されていますから、ご来場の際には、ご協力をお願いしたいと思います。
生い立ちやコンセプト以外にも、神戸ルミナリエが特別なのは、最近主流のLEDを使ったちょっと冷たい光のライトアップに対して、従来の電球を使っている点です。温か味が違うんです。
ちなみに、東遊園地の一部に、ちょっとだけ去年からLEDが使われていますが、明らかに従来の電球との温度差が実感できますよ。
また、毎年テーマがあります。
今年は『光の絆』。東日本大震災に思い寄せて開催されます。
去年のテーマは『希望の光』、一昨年は『光の心情』。毎年毎年、形も色も全く違うんですが、地元の人ですら「1回行ったから、今年はええわ」なんて言う人がいます。そう、年に一度なので、去年どうだったか詳しくは覚えていないんです。でも、毎年毎年、心をこめて製作されています。
一度だけ来られる方も、地元の人も、混雑はするけどぜひ足を運んで、盛り上げてもらいたいなって思います。
写真:SHIZUKO
地図を見るルミナリエとは、イタリア語のluminarieの複数形で、電飾あるいはイルミネーションという意味。
木で作られたアーチに、彩色された鮮やかな電球を無数に配置して、その組み合わせやデザインによって三次元的な芸術空間を創造するものです。アーチを何層にも重ねて、奥行きのある構造を作り出す『ガレリア』と、回廊や『スパリエーラ』と呼ばれる光の壁掛けなどで構成されます。
神戸ルミナリエでは20万個の電球が使われています。
点灯されている時よりも、昼間に行ってみると、それがよく判ります。
白いルミナリエもまた、違った趣で美しいですね。
写真:SHIZUKO
地図を見る全国からお客様が訪れるようになった『神戸ルミナリエ』は、点灯の瞬間が一番混雑します。交通規制が点灯一時間前くらいから始まり、『ガレリア』の前は、多くの人々が今か今かと点灯を待ちわびています。
もちろん、点灯の瞬間はとっても感動的。何度見てもいいものですが、時間に余裕がないときは、時間をずらして見た方が得策。
18時に点灯されることがほとんど(土・日は17時の予定)ですから、一時間後くらいに現地に行くのがちょうどいいと思われます。また、すごく混雑しているのは、みんなが写真を撮りたがる入り口付近だけですから、そこさえ我慢すれば、後は楽々歩けます。
そして、お勧めの穴場スポットは、神戸市役所の24階展望ロビー。もちろん無料で開放されていて、22時まで夜景を楽しむことが出来ます。
ここからは、『スパリエーラ』のある東遊園地を俯瞰でき、しかも天気がよければ神戸港や六甲の夜景を思う存分楽しめます。夜景を見ながら食事の出来るお店もありますよ。
神戸の夜景は、平日の方が美しいんです。休日はオフィスの明かりが少なくなってしまいますから。なので、平日にお出掛けできる人は、比較的空いている平日のルミナリエをお楽しみくださいませ。
写真:SHIZUKO
地図を見る寒い時期に歩くルミナリエ。
光の芸術を楽しんだ後のお楽しみは、やはり美味しい食事ですね。世界に誇る神戸ビーフを堪能するもよし、新鮮なお刺身やお寿司もよし。高級食材もお気軽に食べられます。
神戸ではなんだって食べられるし、美味しいですから、どこに行っても大丈夫。
でも、ちょっと下町情緒を楽しみたい方は、三宮駅の裏側に行ってみてはいかがでしょう。
サラリーマンの聖地と呼びたい空間。お財布に優しいお店が連なっています。立ち飲みもあれば、串カツ屋さんもあり。お洒落な神戸の別の顔。しかも、安心なお店ばかりですから、冷えた身体にちょっと一杯! もいいですね。
素敵な神戸の夜をお楽しみください。
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(2023/11/30更新)
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