「テテリア」とは、アラブ風のティールーム、喫茶店のことを指し、ナッツ類をふんだんに使ったアラブ菓子をミントティーで頂いたり、水タバコが吸えたりします。
スペインの南に位置するアンダルシア地方は、かつてイスラムの国に制覇されていた名残で、アラブ文化の影響をあちこちに見つけることができます。イスラム建築の最高傑作といわれている「アルハンブラ宮殿」があるグラナダにはアラブ人街があり、テテリアをはじめお土産屋さんやバルがたくさん集まっていて大変な賑わいを見せています。
グラナダは観光地ですのでたくさんのカフェがありますが、ゆっくりお茶するなら断然テテリアがおすすめ。アンダルシア地方ならではの、ヨーロピアンなアラブの雰囲気を存分に味わえますよ。
グラナダにあるテテリアの中で最も古いといわれている「エル・バニュエロ・テテリア」は、特徴的なアラブ建築のインテリアと典型的なアラブ菓子、ミントティーが頂けるお店。アラブ人街の北の方でユダヤ人街であったアルバイシンの始まりのエリアにあり、アラブ建築の特徴であるストライプのアーチの入口で迎えてくれます。
薄暗い店内は一瞬怪しい雰囲気を感じますが、奥に進むといくつもの小さい部屋に分かれていて、中庭からは自然光が入り心地よい空間となっています。それぞれの部屋ではベンチだったりソファだったりテーブルだったりと違ったタイプの席が用意されていて、そこでおじさんたちが集まって水タバコを吸っていたり、カップルがお茶していたりとそれぞれの時間を楽しんでいます。もちろん一人で行っても誰にも邪魔されず、ゆったりと静かに過ごすことができます。
アラブ菓子の特徴は、アーモンドなどのナッツを使っているものが多く、ボリュームは控えめですが甘さは強め。小さいながらも存在感があります。写真はレモン入りアーモンドのタルト「タルタ・アルマンドラ・イ・リモン(Tarta almendra y limon)」で、ほんのりと爽やかなレモンの香りが効いたサクサクとした食感の焼き菓子。アーモンドもふんだんにトッピングされていて食べごたえがあります。
他にもアーモンドの粉を練って焼き上げた餃子のようなビジュアルの「クエルノ・デ・ガセラ(Cuerno de Gacela)」やくるみ入りのタルト「パテラ(Patera)」など、素朴で味わい深いお菓子が揃っています。
これらのアラブ菓子をぜひ一緒に飲みたいのが、ミントティーです。銀のポットに入ってサーブされ、ガラスの小さいコップに入れて飲みます。ミントティーは基本砂糖がたっぷり入って日本人には相当甘く感じると思うので、甘いのが苦手な人は「砂糖少なめ」か「砂糖なし」と伝えるといいですよ。
グラナダはアルハンブラ宮殿やアルバイシンなど、世界遺産になっているスポットが目白押しで、たくさん歩く街です。観光や散歩で疲れて、一息つきたい時にテテリアでお茶するとまた、元気がわいてきます。是非、夕暮れ時に行ってみて下さい。
エル・バニュエロ・テテリア(El Banuelo Teteria)
Calle Banuelo 5 18010 Granada
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