写真:やま かづ
地図を見るネオンぎらぎらの繁華街、天まで届きそうな高層マンションやオフィスタワー。そんな雑踏を背にして、中環(セントラル)のフェリー埠頭から小一時間もかけると、香港人のレジャースポット・長州島(チュンチャウ島)へ渡ることができます。
また、普通のフェリーのほかに高速フェリーも運航していますが、それなら何と40分、あっという間の船旅です。運行間隔も30分から1時間程度なので、帰りのフェリーの時間を気にしながら行動する必要もありません。
写真:やま かづ
地図を見るフェリーが長州島の埠頭に到着するたびに、たくさんの人がターミナルから吐き出されてきます。離島ののどかな雰囲気を期待してきた人はちょっとびっくりしますが、これが香港人のパワーなのだと改めて感じる人もいるでしょう。
何せ、長州島と香港島の中環とは1時間程度で結ばれていますから、長州島からは通勤で使う人、ちょっと買い物に行く人、また香港島からは学生の課外授業やレクリエーションなどで訪れる人、とにかく人の行き来は非常に活発です。
しかし、心配ご無用。人の波はこの埠頭周りのみで、ちょっと歩くと景色はがらっと変わります。目の前には複雑に入り組んだ砂浜や海岸線、緑をたくさん蓄えたハイキングコースが広がっていきます。
写真:やま かづ
地図を見る長州島は小さな島で、車やバス、タクシーは走っていません。フェリー埠頭から続く商店街の道も狭くて、そのまま島のハイキングコースへとつながっていきます。
島の中は幾つかのハイキングコースに分かれていて、全行程を歩ききると5時間程度かかるものから、途中ショートカットして1時間程度で埠頭まで帰ってこられるものなどいろいろです。
人気のコースは、埠頭前の商店街を越えて東海岸沿いの奇岩、花瓶石や人頭石を眼下に確認しながら進むコースです。それらのポイントも埠頭から30分程度のところにありますので、プチハイキングを楽しむなら、そこらあたりで折り返すのがいいですね。
ちなみにハイキングコースはしっかりと整備されていますが、アップダウンが激しく、余りの軽装だと足が疲れてしまいますので、サンダルなどはやめたほうがいいでしょう。
写真:やま かづ
地図を見る平日、祝日問わず、たくさんの若者が島を訪れますから、商店街では安くておいしい香港式スナックが大ウケです。
夏の暑い時期なら一口大の数種類のフルーツを串刺しして凍らせた冰極生果串が人気です。また、屋台メニューのバージョンアップ版、甘永泰魚蛋串は数種類の魚のすり身や肉団子を5段に串刺ししてその場で揚げてくれるので、季節を問わず人だかりができています。
いずれも20ドル程度ですから、小腹のすいた学生にはもってこいのスナックとなっています。
そのほか、毎年旧暦の4月に行われる饅頭祭りで食べられる饅頭を売っているお店もあります。表面に「平安」と書かれているのですぐにわかりますから、興味がある人は探してみてくださいね。
写真:やま かづ
地図を見るフェリー埠頭から南には海岸沿いにサイクリングロードが延びています。島内では一人乗りの自転車のほかに、自転車の後ろにベンチがついている三輪自転車を借りることもできます。
そのサイクリングロードを南に進むと、香港人なら誰でも知っている海賊の親分、張保仔が財宝を隠したといわれている洞窟を見に行くことができます。
こちらも埠頭からは片道30分ぐらいの距離ですが、帰りは渡し船を使うと、長州湾に係留している漁船を横目に見ながらフェリー埠頭近くまで戻ることができます。この渡し船、油のにおいが漂うかなり年代物の船ですから、昔ながらの漁村の風情を感じながら10分程度の船旅を楽しむことができますよ。
夏はビーチリゾート、バーベキュー。それ以外の季節はハイキング、サイクリング、海鮮グルメなど、季節に関係なく香港人は雑踏を脱出して離島で過ごすのが大好きなんです。
あなたも香港人に交じって、いつもの観光とはちょっと違う香港リゾートを楽しんでみませんか?
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この記事を書いたナビゲーター
やま かづ
プライベートでの渡航歴は、東南アジアを中心に200回以上、渡航国はのべ350カ国を数えます。海外旅行の趣味が高じて機内食会社に勤務、航空会社のさまざまな機内食に接し、世界各国の食習慣や食文化を学びまし…
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