ベルギーとフランスの国境、元シメイ公国の中心「シメイ城」

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ベルギーとフランスの国境、元シメイ公国の中心「シメイ城」

ベルギーとフランスの国境、元シメイ公国の中心「シメイ城」

更新日:2014/11/04 17:11

ウェリオン 佳子のプロフィール写真 ウェリオン 佳子 地球の営み(歴史民俗文化芸術)旅ライター

トラピストビール「シメイ」で有名な旧公国シメイは、ベルギー王国東南部、旧フランス領のワロン地域の、ベルギーとフランスの国境に位置しています。

1830年のベルギー王国建国前のこの地方は、封建制度の小国で成り立っていたため、シメイもプリンスと呼ばれるシメイ公が統治する公国でした。今でも世襲制でプリンスが在位しており、公の住まいする「シメイ城」はシマシアン(シメイ市民)の心の拠り所となっています。

「シメイ城」不思議伝説。

「シメイ城」不思議伝説。

写真:ウェリオン 佳子

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シメイ城はワロン地域が誇る、ブルーストーンと呼ばれる石灰岩の一種である石造りの城です。この地域はフランス・ドイツ・ルクセンブルグ・ベルギーにまたがるアルデンヌ高原の一部であり、中でもシメイは標高270mに届く地域を含む高地です。よって、この地形を利用した石垣の防塁で護られた要塞シタデル型の中世の山城で、1935年に火災にあいながらも、今に中世の主塔を伝えています。

2013年のシメイ城リニューアル時にテレビ放映された特集番組によると、シメイ城には今でもお城を守る、公家公認の幽霊がご先祖を含め複数いるのだとか…。また1983年にローマ教皇に所有権が引き継がれるまで、現在トリノの聖ヨハネ大聖堂に収蔵されているキリストにまつわる「聖骸布」を城内のチャペルで長年所蔵した、元々の所蔵家だそうです。

今もプリンスが在位する「シメイ城」。

今もプリンスが在位する「シメイ城」。

写真:ウェリオン 佳子

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現在のシメイ公御夫妻は2013年夏に御成婚されたばかりですが、お二人共シメイ城の改修を御自分の使命とされていることもあり、2013年に全体の改修を終え、見学箇所をリニューアルオープンされました。現在も細かい修復が続けられています。

お二人のご結婚は当時メディアでも話題となり、テレビで特集されたり、フランスの雑誌「パリ・マッチ」の表紙も飾った素敵なカップルです。

あなたも運が良ければ、シメイの街中を愛犬を連れてお散歩中のプリンセスに出会うことができます。また秋の無料公開の期間には、お庭にお友達を招いて笑談されるご家族の姿を目にすることもできます。

音楽を愛するシメイ文化。

音楽を愛するシメイ文化。

写真:ウェリオン 佳子

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城内にはプライベートのオペラ用劇場があり、伝統的に世界の第一線で活躍する音楽家を城の劇場に招き、音楽家の育成と地域の文化振興を目的に、コンサートを開いています。

元々ご家族で観劇を楽しむための劇場なので、とても可愛らしい印象ですが、本格的なバルコニー付きのネオクラシック様式は、なかなか豪華で見ごたえがあります。

砲丸とともに残る、城を護る騎士スピリット。

砲丸とともに残る、城を護る騎士スピリット。

写真:ウェリオン 佳子

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今でも北米を含む西洋圏の子供達にとって、主人に忠誠を誓い、危険を顧みず勇敢に仕えた、中世の「シュバリエ(騎士)」は憧れの存在です。

彼らはいつも戦と隣り合わせのヨーロッパにおいて、常に外敵に注意を払い、城を守る存在でした。城内に残る見張り窓や大砲の弾が、城を守るシメイの騎士スピリットを今に伝えています。

ゴシック様式の暖炉があるダイニング・ルーム。

ゴシック様式の暖炉があるダイニング・ルーム。

写真:ウェリオン 佳子

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シメイ城の中央ホール脇にあるダイニング・ルームは、現在も公家ご家族が毎日御食事を召し上がっている部屋です。

2013年のリニューアル・オープン時にかなりモダンな印象に変わりましたが、シメイのあるアルデンヌ高原の深い森と、石と、すでに紀元前6世紀頃からベルギーの語源となったベルガエ人により、この地方に伝わっていた鉄の文化を象徴するような造りです。

ゴシック様式で造られたこの地方特産の大理石の暖炉に合わせて、床にはりめぐらされている中世の建築様式を模したアルドワーズの石の床が、封建時代の騎士文化を思わせます。暖炉上には、公家の紋章が施されています。

アルデンヌの森に佇む特別な場所。

シメイの町はベルギーの一部でありながらも、今でもプリンシポーテ(公国)の雰囲気が漂う場所です。それは町の中心シメイ城が象徴するように、誇り高くありながらも、同時に人懐こくて、気さくで愛嬌のある、どこか懐かしい心落ち着く場所です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/10/10 訪問

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