新発田藩の歴代藩主である溝口家が、熱心に嗜んでいた茶道。その為に造られた庭園が現在も国指定名勝として残っている「清水園」(写真)です。園内には5棟もの茶室が建立されています。
茶道は石州流をはじめ数多くの流派があり、現在も大変盛んです。
そのようにして歴代藩主が茶道に力を入れた結果、和菓子にも力を入れることとなりました。現在も数多くの老舗和菓子店がその技を競い合い、切磋琢磨し高め合って行った為に、おのずとその味のレベルは高いものとなったと考えられます。
新発田に訪れて和スイーツを買わない方はずばり、損をしています。
新潟の名産として知名度の高い笹団子をはじめ、400年もの間変わらぬ製法で作られ続けている菊谷の御水飴など、新発田が誇る歴史ある絶品スイーツの数々は「新発田ブランド」認証制度により、その品質は折り紙付きとなっています。
清水園の入口の真ん前に「新柳本店」という「清水園まんじゅう」で有名な和菓子屋さんがあります。
「清水園まんじゅう」と聞くと、有名な観光地で定番で売られているただのおまんじゅうかな、と思われ素通りしてしまった方も過去にいらっしゃるのではないでしょうか。非常に勿体ないと言えます。
創業以来同じ製法で作り続けているという清水園まんじゅうは、作り置きをしません。都度作り続けて暖かい出来立てを売る、というのが職人である店主・渡辺裕介さんのモットー。
また、清水園まんじゅうのレシピは40年もの間完全に企業秘密となっており、たとえ同じ材料を揃えることができたとしても、その味やしっとり感・もっちり感などが特長の製法は決して他の職人に真似をすることはできない、と断言しています。
その人気がどれほどのものかというと、個人のお客様が一度に300個以上を定期的に注文したり、確実に購入したい際は予約をお勧めしたりする程。実際、午後早めの時間にもかかわらず完売してしまうこともあり、最後に購入されたお客様が「もっとたくさん買いたかった」と残念がっていることも。これが日常茶飯事です。
作り立てが最高に美味しい清水園まんじゅうですが、冷めてもパサパサせずしっとり感も持続するので全国発送も受け付けています。
普通のおまんじゅうを想像して食べてみれば、いい意味で裏切られる清水園まんじゅう。是非、新発田で作りたてを試してみてはいかがでしょうか。
清水園で年に2度行われるお茶会で、お茶の先生が必ずお茶菓子として購入するという創業明治35年の老舗、宮村製麩所の「麩(ふ)まんじゅう」。冷凍保存もできるこの麩まんじゅうは、夏場は特にひんやりスイーツとして愛されています。
文字通りお麩が自慢の宮村製麩所の麩まんじゅうは、グルテンの皮の食感が美味しさの決め手になっており、食べてみれば抹茶と一緒に味わいたくなってしまいます。抹茶好きの方には特にお勧めしたい、新発田の絶品和スイーツです。
麩まんじゅうは清水園内の無料休憩所前で、写真のような風情ある屋台で販売されています。イチオシの麩まんじゅうの他、新発田の名産であり麩まんじゅうと同じく新発田ブランドとして認証された新発田麩やおしぶなども購入が可能です。
(全国発送も可能)
新発田出身の地元民なら「スギサキのアイス」を知らない人は居ないと言っていい程、アイスで有名なお店があります。
新発田ブランドの認証はまだないものの、明治40年から愛され続け、その間ずっと製法を変えずにアイスクリームを作り続けています。
特筆すべきはその製造方法。基本となっている白アイスから、ひき茶アイスや宇治金時アイスなどで使われる小豆や抹茶なども、すべてスギサキが手がけているという点です。
スギサキは、インターネットでホームページを運営するなどの宣伝方法を一切取っておらず、まさに地元の人々だけの「独り占め」状態。
電話注文での地方発送は北海道・九州・沖縄を除いて可能ですが、店主・杉崎美弥子さんは「是非一度店頭でアイスを味わっていただき、気に入っていただけた方に地方発送を利用してほしい」と言います。実際、店頭で賞味しその味に感動したお客様が、その後カップアイス(写真)をまとめ買いするリピーターになることがよくあるようです。
今回ご紹介させていただいた新発田の和スイーツは、本当にほんの一部に過ぎません。新発田ブランドとしての認証をまだ受けていない和スイーツの中にも、見事であると認めざるを得ないものがまだまだたくさんあるのも事実です。
絶品和スイーツを巡る旅は、新発田を最も楽しむ一つの方法です。
月岡温泉に観光旅行にお出かけした際は、試し忘れて後悔しないよう、是非新発田市内で和スイーツをお楽しみくださいませ。
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索