写真:東郷 カオル
地図を見るあべの・天王寺イルミナージュの会場は、天王寺公園の入り口の右側(北側)にあります。すぐ横ですし、イルミネーションで輝いていますので迷うことはないでしょう。
会場に入るとまず目に飛び込んでくるのが、和風のトンネル。提灯のような、暖かみのあるオレンジ色の光が来場者を出迎えてくれます。このトンネルだけでも、光の色・デザインともに「和」を感じる演出です。このトンネルは、普段は大阪市立美術館へと続く道となっていて、少しカーブしているのですが、そのカーブを活かしてまるで光のトンネルがどこまでも続いているような錯覚を生み出しています。
写真を撮影する際にも、カーブを利用すると、奥行きのある写真が撮れるでしょう。奥にハルカスを入れてみてもおもしろいですね。
写真:東郷 カオル
地図を見るあべの・天王寺イルミナージュ入口からのオレンジ色のトンネルを抜けると、今度はガラリと変わった色味のイルミネーションが待ち受けています。今話題の青色LEDをふんだんに使用したエリアです。先ほどまでの暖かいオレンジ色の光とは対照的に青と白のクールなトーンで、純白の「折鶴」が表現されています。
折鶴とともに注目したいのが、菊の鉢植え。命を持たない折鶴に、命を持つ菊が寄り添っている様子は、なんとなく異世界に迷い込んだかのような不思議な空間です。ここは長い間立ち止まる人も多く、これから先の展開へのメッセージも感じるエリアです。
この先は、いよいよ武将が駆け巡る戦国時代。次のエリアへの期待が膨らみます。
写真:東郷 カオル
地図を見る茶臼山は約400年前、大阪夏の陣で真田幸村の本陣があった場所です。死闘が繰り広げられた茶臼山が、400年後の世界でまさかこのような装飾を施されるとは、聡明な幸村も思いもよらなかったでしょう。
茶臼山の前にある池には戦国時代に活躍した安宅船が浮かんでおり、そこに忍者が飛び移っているような装飾がされています。この忍者は真田十勇士の猿飛佐助で、会場入口から奥まで、500m以上に渡り駆け抜けていくような光の仕掛けになっています。
煌びやかな池の装飾から、ふと茶臼山に目を向けると、真っ暗な山のシルエットの中に、まるで武将たちの魂が揺蕩う(たゆたう)ような、妖しい光をいくつか見つけることができるでしょう。池の豪華なイルミネーションと対比してみると、よりいっそう闇が深く、武将たちの魂が何かを語りかけてくるようにも感じます。
池には安宅船が映り込み、向こうに見える赤い炎の橋は戦場を表しているとか。あべの・天王寺イルミナージュの会場は広いので、まだまだ見どころは続きます。
写真:東郷 カオル
地図を見るあべの・天王寺イルミナージュは広い敷地を利用した周回型のイルミネーション。物語性も高いので、いままでと違ったイルミネーションが楽しめます。池の横を次のエリアへ進んでいくと、先ほど遠くに見えていた炎の橋の近くまで辿りつきます。この先にはいよいよ戦国武将・真田幸村が…!
その前に、空から降り注ぐ美しい光を堪能。光の壁に丸が沢山描かれているのは幸村の旗印。六文銭といって、三途の川の渡し賃と言われています。六文銭を旗印とした幸村の武将としての生き方に憧れる人も多く、幸村は戦国武将の中でも圧倒的な人気を誇っています。
空から降り注ぐ白い光は、つらら状になっていて、そのつららの中を白い光が上から下へ移動するので、まるで光が空から降り注ぐかのように見えるのです。見方によっては冬の陣の際の雪に見えるかもしれませんね。この光も、実は手前と奥とでは落ちてくる速度を変えてあり、なかなか手の込んだ演出で、空間に奥行きが感じられます。
写真:東郷 カオル
地図を見る最後のエリアは光の真田陣営。六文銭と篝火に囲まれて馬に跨る甲冑姿の幸村です。隣には相手の武将もいます。ストーリー的には徳川家康でしょうか。いろいろと想像を膨らませてみるのも楽しいかもしれませんね。
合戦の舞台となった茶臼山は、「山」という名前はついていますが、ちょっとした小高い丘程度の高さですので、昼間に訪れてみてはいかがでしょうか。六文銭の旗や、夏の陣の看板が立っていますので、歴史好きには興味深い場所で、大阪の歴史散策にはおすすめのスポットです。
あべの・天王寺イルミナージュは、地下鉄・JRの天王寺駅、近鉄電車の大阪阿部野橋駅が便利です。「あべちか」という地下街を通ると、会場の前まで寒さ知らずでたどり着けますので、寒さによっては「あべちか」を利用するのも手です。
ハルカスからですと、阿倍野歩道橋を使うと便利です。
あべの・天王寺イルミナージュを手がける日本イルミネーション協会では、2014年はあべの・天王寺の他に3つのイルミナージュ(神戸・須磨・奥河内)を開催します。是非お近くのイルミナージュを楽しんでみてください。
あべの・天王寺イルミナージュ
期間:2014年11月1日(土)〜2015年2月1日(日)
時間:17:30〜22:00
会場:天王寺公園
料金:大人1000円、小学生以下500円、3才未満は無料
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この記事を書いたナビゲーター
東郷 カオル
国内外のラグジュアリーホテルを中心に、オトナ女子のおひとりさま旅、女子旅を提案。"癒し系"ではなく、私自身の"癒されたい系"の目線から、忙しく毎日をがんばる女性…
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