美しい水の流れに息を呑んでしまう!秘境の地・奈良「東吉野」

美しい水の流れに息を呑んでしまう!秘境の地・奈良「東吉野」

更新日:2014/11/11 14:22

ゆるやかな水と共に生きる。
この地域はそんな言葉がぴったりです。今回案内する奈良の山奥にある東吉野は古代からの歴史はもちろん、今も誇りある伝統工芸の暮らしが根付いています。
川が町の中を蛇行して走り、時間によって雰囲気が変わる風景に私たちはきっと息を呑んでしまうことでしょう。どこか私たちが忘れかけている、懐かしく落ち着いた暮らしを見に、訪れてはいかがでしょうか?

古の技を受け継ぐ人々

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有名な桜の名所、吉野の東側にある「東吉野」。
東吉野は大変川の水が美しく、この町に暮らしている人たちはその水を最大限に活かし自然と共に暮らしています。面積は大変広く、見所は色々な場所に点在しているので車での観光をお勧めします。
東吉野は見所が沢山ありますが、今回は「国栖(くず)の町」と「丹生川上神社」についてご案内します。

最初に案内する国栖の歴史は古代に遡ります。
特に日本の律令を整えた「天武天皇」と縁が深いです。
中央政権の争いから身を隠し、いつか来る時の為に力を吉野で蓄えていました。そして後に壬申の乱に繋がり、勝利した天武天皇は政権をとり日本の礎を築いていくのです。
その時に力を貸した中に国栖の人々がいました。

国栖は、古事記や日本書紀に名前が登場するくらい古くからある地名で、現在は特にものづくりがさかんです。和紙やお箸、その他木工品、陶芸、ガラス工芸などが営まれています。
各種予約をすれば体験ができるので、記事下部【MEMO】から国栖の里観光協会HPをチェックしてみてくださいね。

古の技を学ぶ

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ものづくりがさかんな国栖の中でも一番おすすめなのが「吉野和紙漉き体験」です。
この地域での和紙の歴史は長く、千年以上も遡ります。
東吉野の風土がぎゅっとつまった和紙は日本だけでなく、保存の良さや質感で注目され海外でも修復をする際などに重宝されているのです。

和紙は美しい水と空気がなければできず、そして大変重労働で過酷な仕事。
近年は過疎化が進み少しずつ後継者が少なくなっている中、世界に和紙のすばらしさを広めようと頑張っている職人さんがいました。福西和紙本舗の「福西正行」さんです。
正行さんは6代目で、代々伝わる和紙の製法を受け継ぎ今に至ります。
大変明るい方で、和紙漉き体験も大変わかりやすく教えてくれますよ。和紙漉き体験は大体最初から最後まで25分くらいででき、はがきサイズかレターセットサイズのどちらかが選べます。

漉いた後は備え付けの色インクや季節折々の葉っぱなどで飾りつけができるので、あなただけのオリジナルの紙をつくることができます。その後乾燥は天日干しを行うので後日郵送になります。どんな紙になったかどきどきしますね。届いてからのお楽しみです。

古からの信仰

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体験をした後は、是非水の神様がいる「丹生川上神社」を訪れてみてください。
ここは古代より水の一切を司る罔象女神(みづはのめのかみ)が祀られており、朝廷から雨乞いや雨止めのために重宝されていたという歴史があるのです。
壮大な自然に囲まれているからこそ感じられる神聖さが境内には立ちこめています。

しかし、ここでおすすめしたいのは実は神社ではなく、神社の前に流れている川と滝です。目の前には高見川が流れており、川の水は大変透き通り、薄青い色は息を呑むほど美しいです。この地に神様が祀られている理由もわかります。滝の規模自体は小さいですが、注連縄が張られ、男女がイメージされた2本の筋の滝は古代からの信仰もきっと厚かったのでしょう。

おわりに

山々に囲まれた秘境の地・東吉野。
秘境と呼ばれるだけの自然の美しさがここにはあります。
あなたの大切な人とゆるやかな水の流れと時間を感じに来てみてはいかがでしょうか。
きっと癒しの時間が訪れるはずです。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/11/03 訪問

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