写真:橘 凛
地図を見る一度見ると忘れられない雄々しい姿で、世界中にその名を知られたマッターホルン。この周辺はイタリアとスイスの国境に当たります。ふもとの町は、イタリア側がチェルビニア、スイス側がツェルマットで、夏はハイキング、冬はスキーとヨーロッパ有数のスポーツリゾートとして人気を博しています。マッターホルンはドイツ語での呼称であり、イタリア側からはチェルビーノと呼ばれ親しまれています。
国境をまたがって広がるゲレンデの標高は3000メートル級で、その雪質はさらさらとしたパウダースノー。ウィンタースポーツをするにはパーフェクトな環境です。スキー場のコースのレベルとしては、どちらかというと初中級者向けのゆるやかなものが多く、ビギナーやファミリー向けのスキー場としても有名です。
リフト券は当日3時間券から1週間以上の長期券まで各種そろっています。関連情報に載せてあるチェルビニア公式サイトで価格が確認できるので、旅程に合ったものを購入しましょう。
写真:橘 凛
地図を見る世界最高の標高まで上って行くケーブルカーといえば、「マッターホルングレーシャーパラダイス」です。その名の通り、永久に溶けることのない氷河を目の当たりにすることができます。ケーブルカーがゆっくりと上って行く間、アルプスの連なった山々が眼前に迫り、グレイシャーブルーと呼ばれる氷河群が青白い色を放ちます。深呼吸して冷たくフレッシュな空気を身体に取り込みましょう。
最高地点は、マッターホルンを少し小さくしたようなクライネマッターホルンという山の上にあり、その標高は3883メートル(マッターホルンは4478メートル)。ケーブルカー発着場にはレストランがあり、ここでランチをしてゆっくりすることができます。また「氷の宮殿」と呼ばれる、すべてが氷で造られた作品を展示している施設も併設されているので、休憩ついでに訪れるのも良いものです。
外に出るとすぐにゲレンデが広がっており、スキーを楽しみながらイタリアとスイスの国境を越えることができます!マッターホルンを横目に滑走するのは、思わず歌い出したくなるほどに気分爽快です。空気が薄い分、少し疲れやすくもなっているので無理は禁物。マイペースに楽しみましょう。
写真:橘 凛
地図を見るスキー用品を持って行くのは大変ですから、レンタルして気軽にチャレンジしましょう。ふもとのチェルビニアにはレンタルスキー・スノボ店が軒を連ねていて、お値段の割に質の良いボード・シューズがレンタルできると評判です。お店によりますが、1日30ユーロ台前後から、ボードとシューズのセットが借りることができます。
個人で持って行くものとしては、スキーウェア、そして帽子・手袋・ネックウォーマー・靴下など小物の防寒具です。標高がとても高い分、お天気が良い日は強い陽射しが照りつけるので、日焼け止めやサングラスをお忘れなく!
ちなみに写真は、イタリア側から見たマッターホルンの姿。おなじみのスイス側の姿(最初の写真)と比べると、ちょっと不恰好なルックスがご愛嬌!ふもとのチェルビニアからは、リフトを乗り継ぎ、スイス方面に行くことができます。とにかく広いスキー場なのでリフトの種類もたくさんあります。宿泊ホテルでスキー場の地図をもらい、現在位置を確認しながら楽しみましょう。
写真:橘 凛
地図を見るヨーロッパのゲレンデは、日本のゲレンデとは雰囲気がかなり異なります。
まず、大多数はスキーヤーで、スノボ派は少数です。子供のみならず大人もヘルメットやサポーターを装着し、安全管理を万全にしている人が目立ちます。そして、スキーヤー達の腕前はかなりのもの。プロスキーヤーかと見紛うほどのテクニックを持つ人も多く、その見事な滑りっぷりは見ているだけでも楽しめます。ゲレンデの下のほうでは、スキー教室がさかんに開かれており、小さな子供達が受講しています。幼少期からしっかりとしたレッスンを受けることで上達も早いのでしょう。
また、スキー&スノボだけでなく、雪山トレッキングをする人、ペットの犬とスキーを楽しむ人、そりすべりをする人、日光浴をする人とそれぞれの休暇を楽しんでいるのも特長です。
それから、ゲレンデには一切の音楽が流れていません。静かなゲレンデをスキーヤー達がすいすいと滑り降りて行きます。実はこれが最も驚くことかも知れません(笑)
写真:橘 凛
地図を見るスキー場での楽しみのひとつに、ひと滑りした後の食事があります。ここには日本のゲレンデではおなじみのカレーや丼ものはありませんが、国境なので、ゲレンデ内の多くのレストランで、パスタなどのイタリア料理、またスイス料理を提供しています。写真のような煮込み料理を食べて、冷えた身体を温めましょう。
山頂で食べる食事は、何でも美味しく感じるのが不思議です。ゆっくり休憩したら、またもうひと滑り出かけましょう!
いかがでしたか?
ウィンタースポーツLOVERにも、これから始められる方にも、海外のゲレンデに興味がある方にも、ぜひ、行きたいゲレンデリストに加えていただきたいチェルビニア。写真では伝えきれないほどの雄大なアルプスに、今までにない興奮と感動を味わえることを保証します!
きっと、アルプスの虜になること間違いなしです。
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(2024/10/12更新)
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