ノスタルジーただよう温泉街。群馬・四万温泉観光のポイント

ノスタルジーただよう温泉街。群馬・四万温泉観光のポイント

更新日:2017/06/06 17:53

下川 尚子のプロフィール写真 下川 尚子 ライター
「世のちり洗う四万(しま)温泉」これは、群馬の郷土かるたに詠まれた言葉です。
四万温泉はその名のとおり、四万もの病に効く名湯として古くから愛されてきました。上州三名湯、群馬四大温泉のひとつにも数えられています。
ここでは、四万温泉で立ち寄りたいスポット、オススメの過ごし方など、観光のポイントをご紹介します。レトロな温泉街を流れるノスタルジーとゆるやかな時間に、ゆっくりと身を委ねてみてください。

四万の病に効く湯。優しいお湯をたっぷり味わう

四万の病に効く湯。優しいお湯をたっぷり味わう

写真:下川 尚子

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四万温泉が位置するのは、上信越高原国立公園内。三方を山に囲まれ、山間を流れる四万川の渓流沿いに開かれた温泉郷です。湯治場として古くから開かれていた場所で、一説によると1200年もの歴史があると言われています。

四万温泉街での過ごし方として、まず外せないのが「湯めぐり」。体に優しい泉質の四万温泉は「草津の仕上げ湯」とも称され、やわらかく肌あたりの良い温泉と言われています。

写真は、四万温泉街にある共同浴場のひとつ「河原の湯」。清流沿いに位置しており、湯上りに風を受けながらのんびりするのも良い時間です。温泉街にはこうした共同浴場がいくつかあり、代表的な場所は写真の「河原の湯」のほか、「御夢想の湯」など。そのほか、町営の「清流の湯」「こしきの湯」なども人気です。これらは無料もしくはリーズナブルな料金で、四万の湯を楽しめます。

景色や設備の良さを求めるなら、日帰り入浴可の旅館を利用するのもオススメ。人気は「積善館」「四万たむら」「四万やまぐち館」など。小さな旅館でリーズナブルに立ち寄り湯を提供しているところもありますが、満室の場合は受け入れ不可という場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

飲泉所や足湯など、さまざまな場所に温泉が息づく

飲泉所や足湯など、さまざまな場所に温泉が息づく

写真:下川 尚子

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四万の温泉は、入浴だけでなく、飲泉にも適していると言われています。胃腸に良い効果があると言われ、温泉街には飲泉所が点在しています。ぜひ飲泉にもトライして、体の中からも元気をもらいましょう。実際に飲んでみると、少ししょっぱい塩っけを感じます。

お店によっては、温泉ぞうすいや源泉珈琲など、温泉を使ったメニューを提供しているところも。温泉街ならではのメニューですよね。

飲泉所や足湯など、さまざまな場所に温泉が息づく

写真:下川 尚子

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また、飲泉所と同じく、気軽に温泉を楽しめる場所としてオススメなのが足湯。共同の足湯がいくつかあるほか、旅館やカフェで足湯がつくられているところもあります。なかには、足湯につかりながらスイーツやドリンクをいただけるところも。

このように、四万温泉街では、街のいたるところに温泉が息づいています。古くから湯治場として知られ、温泉とともに生活してきたことが窺い知れますね。

ノスタルジーただよう街並みを楽しむ

ノスタルジーただよう街並みを楽しむ

写真:下川 尚子

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四万温泉の魅力のひとつは、昭和の面影を残した、ノスタルジックな街並み。湯めぐりの合間、街歩きも楽しんでみましょう。

四万温泉街は、温泉口、山口、新湯、ゆずりは、日向見と5地区に区切ることができますが、こちらは山口地区。バス停もレトロ感いっぱいで、旅情を感じるスポットです。

ノスタルジーただよう街並みを楽しむ

写真:下川 尚子

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そぞろ歩きにオススメなのは新湯地区。目抜き通りにはお土産物屋や焼きまんじゅうのお店、昔ながらの酒屋、民宿などが並びます。四万温泉随一の人気を誇る「柏屋カフェ」や、「千と千尋の神隠し」のモデルとなった「積善館」、前述の「河原の湯」など、代表的な見どころもこの地区。散策にはぴったりです。

写真は、新湯地区の「落合通り」。こちらは、昔ながらの雰囲気を残した通りで、レトロなお店がたくさん。今は懐かしいスマートボールのお店などもあります。

ここは見たい!「千と千尋の神隠し」イメージモデルの「積善館」

ここは見たい!「千と千尋の神隠し」イメージモデルの「積善館」

写真:下川 尚子

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そして、前述のとおり「千と千尋の神隠し」のイメージモデルのひとつと言われる「積善館」がこちらです。映画を見た方なら、この建物の雰囲気と赤い橋に、イメージを喚起される方も多いのではないでしょうか。四万温泉に来たなら、ぜひ立ち寄っておきたい場所です。

積善館の歴史は古く、元禄の時代から湯宿として営みを続けてきた記録が残っています。本館は日本最古の湯宿建築と言われ、県の指定文化財にも登録。元禄時代からのゆかりの品々を展示した資料館もあります。日帰りでの利用も可能ですので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに、四万温泉へ向かう往路、国道353号線にはメロディーラインが設置されています。流れる曲は「千と千尋の神隠し」のテーマソング「いつも何度でも」。車内の音楽を消し、時速40キロで走ると、道路が音楽を奏ではじめます。旅のはじまり、胸を高鳴らせてくれる瞬間です。

甌穴群に奥四万湖…自然に抱かれた、清流沿いの温泉

甌穴群に奥四万湖…自然に抱かれた、清流沿いの温泉

写真:下川 尚子

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四万温泉を歩いていると、美しいエメラルドグリーンの川や、四季折々の景観が見事な山々など、折に触れて自然の美しさを感じます。お時間が許すなら、自然を感じられるスポットを巡ってみるのもオススメの過ごし方です。

たとえば、四万温泉の玄関口には、景勝地「四万の甌穴群」があります。甌穴は、渓流と石によって長い時間でつくられた、自然の彫刻とも言えるもの。温泉街へ行く前に少し立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

甌穴群に奥四万湖…自然に抱かれた、清流沿いの温泉

写真:下川 尚子

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こちらは、温泉街の最奥部に位置する奥四万湖。豊かな水をたたえるダム湖ですが、自然の美しい風景が見られる場所です。特に「四万ブルー」と呼ばれる神秘的な青い湖面は印象的。静かな湖面と、美しいコバルトブルーの色は深く心に残ることでしょう。

奥四万湖にはぐるりと一周回ることができるドライブコースが整備されており、ところどころに展望台があります。周辺には「しゃくなげの滝」などの景勝地もありますので、マイカー利用で四万温泉を訪れるなら、ぜひ時間を取って訪れてみることをオススメします。温泉街の中心地からは10分ほどのドライブで行くことができます。

「四万温泉協会」には情報がたくさん。ぜひ活用しよう

四万温泉を観光するとき、オススメなのは一番最初に「四万温泉協会」に立ち寄ること。温泉街の中心、新湯地区にあります。

こちらでは、温泉街のマップをもらえるほか、ポケットサイズのガイド「よってんべえ」も手に入ります。よってんべえには、四万温泉の写真スポットや、お店のクーポンなど情報が多くありますので、ぜひ入手してみてください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/11/15−2014/11/16 訪問

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