彫刻家フレデリック・バルトルディにより作られた自由の女神像はニューヨークのものが最大ですが、パリやコルマールを始めヨーロッパの幾つかの町にもあります。ベルフォーの獅子も自由の女神に並ぶ彼の有名な作品に数えられます。
1934年にコルマールで生まれ1904年にパリで亡くなるまで、一生を彫刻にかけた情熱の彫刻家と言われています。
裕福なイタリア系の家系に属するバルトルディ家の父は弁護士でした。その息子で裕福な家庭に育ったバルトルディは生きていくために芸術に携わる必要はなく、情熱をつくして彫刻を愛したと形容されており、多大な彫刻を無償で制作したとの記録が残っています。
バルトルディ美術館には、彼自身の作品を収集したものや所有していたものを含め、数知れないほどの絵画、家具、陶器、銅器、クリスタルなどが集められています。
生まれてすぐに父が亡くなったバルトルディは、2歳の時に母とコルマールを離れています。
1870年から1871年にかけてのドイツフランス戦争(プロイセンフランス戦争)で降伏したフランスは、フランクフルト講和条約の中でドイツ皇帝並びにアルザスロレーヌ地方のドイツへの併合を承認せざる得なくなります。これによってコルマールもドイツに併合されました。
その後第一世界大戦でドイツが敗戦することにより再度フランスに併合され、第二次世界大戦ではフランスの敗戦でまたドイツに戻り、最終的にはこの地方の国民投票によりフランスへの永久的な帰属が決定されました。アルザスロレーヌ地方の人々にとって戦争後の一連の占領の移行がいかに屈辱的であったかという様子は、沢山の本や映画などで垣間見ることが出来ます。
バルトルディの生涯のほとんどの作品はコルマールの自宅であった現在の美術館に保管されています。彼の生まれた地であるコルマールに対する愛情が強かったことを物語っています。
コルマールは、地理的にはフランス東部にあり、フランス、ドイツとスイスの3カ国にまたがる位置にあります。町中に美しいルネッサンス時代の文化が保存されています。
聖マチュー教会、フィスターの家、17世紀に作られた高層建物や家が集まるゲルバーフィアテルなど、町の中はまるで中世にタイムトリップしてしまったかのように錯覚するほど美しいです。
中世独特の建築様式を維持し、町中の建物の色がカラフルです。また、町の中心を川がとおっており、川も重要な交通機関になっています。
美術館がお好きな方は、バルトルディ美術館の他に、ウンターリンデン美術館も是非ご覧ください。
川に沿って散歩していると、色々な屋台に出会います。
チーズやワインはフランスでは好んで食されるので勿論のこと、蜂蜜に石鹸、無添加シェアバターなど色々な興味深い手作り品が発見できます。
サラミの屋台では、スモールトークをしながらあれこれ味見させてもらいましょう。
鴨、猪、山羊の肉から出来ているものや、きのこ、オリーブ、ブルーベリーが混ぜてあるものまで様々です。
いかがでしたでしょうか。
偉大な彫刻家を生んだコルマールには長い歴史がありました。
フランスのおとぎの街のような美しいコルマールには、こうしてドイツ文化が調和していったのです。
豊かで美しいアルザスロレーヌ地方の代表都市の一つとされるコルマールは、フランスでありながらドイツの文化の影響を多分に受けており、どこか異国風な雰囲気もあります。他のフランスの田舎等に比べると、英語もかなり通じます。
是非ロマンチックな町並みで歴史を感じとる滞在を経験なさってはいかがでしょうか。
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(2024/10/14更新)
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