写真:大竹 進
地図を見るエンジェルフォールへの玄関口は、ギアナ高地を流れるカラオ川が5つの滝になって流れ落ちる、カナイマラグーンに面したカナイマの村です。
この村は外界と繋がる道路は無く、アクセスは航空機のみ。
セスナ機などの小型機が発着できる小さな空港と、数軒の宿泊施設、そして周辺にわずかな民家があるだけです。
夜明け前の5時にホテルからトラックバスに乗って、カラオ川の滝の上流にあるボート乗り場へ。そこから丸木舟の様なボートに乗って、カラオ川を遡って行きます。
鏡の様な水面に空や雲が映る様はとても幻想的で、狭い舟に乗っているのを忘れさせてくれます。
途中、浅瀬の続く所は下船して20分ほど陸地を歩き、再び乗船して更に上流へ。
7時頃オルキデア島に到着して朝食、その後支流のチュルン川に入り、急流などでは時々水しぶきを浴びながら、上流へ上流へと進んで行きます。
写真:大竹 進
地図を見るボートに乗船後4時間掛かって、漸く前方にテプイと呼ばれるテーブルマウンテンから流れ落ちるエンジェルフォールが見えてきます。
ギアナ高地にはこの様なテーブルマウンテンが100以上も聳え、1000m前後の断崖で下界とは隔絶されているため、山頂付近の動植物は多くが固有種です。
エンジェルフォールのあるテーブルマウンテンはアウヤンテプイと呼ばれ、標高2560m、面積は東京23区を上回る700平方キロメートルもあり、ギアナ高地最大のテーブルマウンテンです。
ラトンシート島に到着するとボートを降り、今度はジャングルウォークです。
写真:大竹 進
地図を見るラトンシート島に上陸すると、直ぐにジャングルの道になり、エンジェルフォールは見えなくなります。
頭上高く木々が聳え、足元は木の根だらけで、所々ぬかるんだ道が続きます。
この様な道を約1時間半歩いて行きますが、最後の20〜30分は急な岩だらけの道になります。
大汗をかきながらのジャングルウォークですが、道端の熱帯の花が心を和ませてくれます。
写真:大竹 進
地図を見る岩だらけの道を登って急に視界が開けたところに、この絶景が目に飛び込んできます。
忽然と現れる世界最大の落差979mのエンジェルフォール!
余りの高さに、滝の水は落下途中で全て霧になり、滝壺はありません。
大汗をかいて登って来た疲れがいっぺんに吹き飛ぶ、感動の光景が目の前に広がっています。
写真:大竹 進
地図を見るこのエンジェルフォールを見上げられる所は、数人座れば一杯になってしまう角ばった小さな岩があるだけで、とても狭い場所です。
東京タワーの3倍、スカイツリーの1.5倍もの高さのエンジェルフォールは、流れ落ちる水が風に舞って時々刻々と姿を変え、見飽きる事がありません。
只々感嘆、感動、感激するばかりです。
滝の落ち口を離れた水はどれだけのあいだ空を舞って、地上に降り立つのでしょうか?
エンジェルフォールは1937年、米国人パイロット、ジェームズ・エンジェルにより発見されたことから、この名前が付けられたもので、ギアナ高地のカナイマ国立公園にあります。
この滝は、カナイマの村を早朝に出発し、夕方やっと戻って来られる場所にあり、観光と言うより、探検に近いものですが、それだけの時間をかけ、苦労しても、行ってこの目で見るだけの価値が充分にある滝です。
真下から仰ぎ見る世界最大の落差の滝は、とてつもなく迫力ある光景を、目の当たりにしてくれます。
帰りは同じ道を戻りますが、ボートの左右に次々に現れる奇妙な形をしたテプイの姿や、断崖から数百mも流れ落ちる数々の滝、急流でのスリルなどを味わっていると、長時間の移動もそれ程の長さとは感じません。
ただし、ボートで川を遡れるのは水量の多い6月頃から11月頃に限られますので、ご注意下さい。これ以外の時期に訪れる場合は、空中からの遊覧飛行のみとなります。
今回ご紹介した内容は、日本からのパッケージツアーで、カナイマに2泊するプランです。
国内の旅行会社でエンジェルフォールを訪れるツアーを企画している会社は多くありますが、遊覧飛行のみのコースもありますので、お申し込みの際は日程をよくご確認下さい。
また、現地で申し込む場合は、首都のカラカス、プエルト・オルダス、シウダー・ボリーバルなどからパッケージツアーが催行されています。
エンジェルフォールの観光は、場所柄トイレは殆ど無く、基本青空トイレです。また、プリプリと呼ばれる、噛まれると非常に痒くなる虫もいます。
世界最後の秘境にある壮大な滝を、あなたも自分の目で確かめに行ってみませんか?
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(2024/9/18更新)
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