写真:SHIZUKO
地図を見る蓬莱山への登山道は、大きく分けて、琵琶湖畔から単独に山頂を目指すコースと、比良山地を縦走するコースがあります。蓬莱山の東側は、花崗岩が露出するかなり急な断崖が続く厳しい登りとなりますから、西側からアプローチした方が山を楽しめます。お勧めはコースは、鯖街道で有名な『花折峠』の登山口からスタートするコース。登山口の手前には、かつて藁ぶき屋根だった面影を留める平(たいら)の集落があり、山村の風情が感じられます。
国道を横切りたどり着く登山口からしばらくは植林帯。ゆっくり登り続けると、やがて道は自然林となります。秋なら、色とりどりの落ち葉の絨毯が美しく、自然林ならではの変化に富んだ木々からの木漏れ陽が楽しめます。
写真:SHIZUKO
地図を見る登り始めて1時間ほどで、再び植林帯を抜けて、少し開けた分岐点に出るとそこが『アラキ峠』。ここで休憩してもいいのですが、あと30分登ると『権現山』に到着できます。そこまで頑張れば、すごーい!と思わず叫んでしまう絶景が広がりますから、登って行きましょう。
しばらくは尾根の急登。ササの葉が現れ出すと権現山山頂です。一気に眼下に広がる琵琶湖の絶景に疲れは吹っ飛んでしまうはず。そして、ここから始まる縦走路は、まさに天空のスカイライン。日本一の琵琶湖を思う存分心に刻んでください。琵琶湖大橋や近江富士・三上山はもとより、振り返れば比叡山へ続く山々。古来より浮世絵や和歌に歌われた琵琶湖の美しさにうっとりです。
『ホッケ山』山頂に到着したら、大休憩をとってお弁当タイムにするのもいいですね。琵琶湖を見下ろしながら、北側には今から登る蓬莱山への柔らかな山道が見えます。蓬莱山頂への期待が嫌やでも膨らみます。
写真:SHIZUKO
地図を見るホッケ山から蓬莱山の間には『小女郎峠』があります。峠から10分ほど下っていくと『小女郎池』に到着。静かにたたずむこの池は、比良山地で一番高い位置にある池です。白蛇が棲むと言われ、古くは雨乞いに強大な力を現したといわれる池。
昔、この池に住む白蛇に魅入られた赤ん坊のいる妻が家を出てしまい、夫に別れを告げる時、自分の左目を抉り出し、乳を欲しがる赤ん坊に与えてほしいと渡したという悲しい伝説が残っています。
写真:SHIZUKO
地図を見る小女郎池から登り返して、いよいよ蓬莱山へ向かいます。たおやかに見える山容ながら、その登山道はかなりの急登。ゆっくりジグザグに登って行きましょう。約30分強登れば、一等三角点のある山頂に到着!
広々とした山頂は快適そのもの。遮るもののない360度の眺望。お地蔵さんが並ぶ西側の眺めは、今、登ってきた縦走路。東側にはびわ湖バレイのリフトやロープウエイがあります。『ジップライン』という空中散歩を楽しむアクティビティが、今、大人気ですからチャレンジするのもいいですね。ここまでくれば、ロープウエイで登って来た方も多く、登山客は少数派。蓬莱山からびわ湖バレイロープウエイのある『打見山』までは、なだらかな草原のゲレンデを下って、再び登ります。
写真:SHIZUKO
地図を見る打見山から歩いて下山することもできます。登山道は整備されていますから、もっと歩きたいという方は歩いて降りましょう。でも、かなりの急坂ですのでご注意ください。ということで快適にロープウエイで下山するプランがお勧め。紅葉が山肌を彩る秋ならではの楽しい空中散歩です。秒速12メートル、日本一の速さを誇るロープウエイで降りると、たったの4分! 4時間かけて登ったことがなんだか空しいような、仙人に騙されたような気持ちになるけど、不老不死になるくらいの美しい風景と出会えたから、ま、それもいいかなと納得しましょう。無事に下山してこそ楽しい登山ですから。
山に登るときは、バタバタ登って止まってゼイゼイという登り方ではなく、ゆっくりと息が上がらないペースで登り続けてください。そうすると疲れ方が全然違います。そして、余力充分で山頂の絶景と出会ってください。
このコースは、本当に素敵なコースで、こんなに気持ちのいい登山コースはなかなかないと思います。樹林帯の急登は苦しいかもしれませんが、自然林が植林帯に交じっているので、退屈せずに登れると思います。琵琶湖を見渡せる場所に出た時の感動をぜひ体験してくださいね。
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(2023/12/7更新)
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