写真:橘 凛
地図を見るモナコといえば、ヨットハーバー。写真の右側の地区が、有名なカジノやホテルなどが集中するモンテカルロです。ここに、グレース・ケリー主導で造られた劇場があることをご存知ですか?モンテカルロの丘のちょうど中腹にあるのが、グレース公妃劇場です。
グレース・ケリーは結婚して女優業を引退してからも、映画界から数多くの出演要請があったといいます。グレース本人も、情熱をかけていた女優の仕事には未練があったそうですが、公妃としての立場を重んじ、ハリウッドに復帰することはありませんでした。その代わりに劇場を創設したり、モナコの文化芸術の発展に尽力したそうです。自らが造った劇場の舞台を鑑賞しながら、女優として生きていた頃を懐かしんでいたのかも知れません。
今も年間通して演劇など上演されていますので、モナコの華やかな夜を楽しまれてみてはいかがでしょう?
写真:橘 凛
地図を見るモナコ国内の西にあるフォンヴィエイユ地区には、レーニエ大公III世が、妻であったグレース公妃を偲んで1984年に創設したというバラ園があります。グレース公妃は、モナコの国じゅうをバラの花で飾りたいというロマンチックな願いを持っていたそうです。
30年周年を迎えた2014年、バラ園はリニューアルオープンし、園内では様々な名前をつけられた約300種に及ぶ8000本ものバラを鑑賞することができます。庭園は小じんまりとして若々しく、よく手入れされており、多くの庭師が行き来する園内は、まだまだこれから育って行く途中という印象を与えます。愛らしさを感じられる、素敵な庭園です。
写真:橘 凛
地図を見るグレースが暮らした宮殿は、モンテカルロと対面するヴィル地区と呼ばれる小高い丘の上にあります。この地区には王族の建物や政治機関が多く置かれています。イタリアとは目と鼻の先にあるモナコ公国。この宮殿は過去にジェノヴァ人が築いた要塞の上に建てられたものです。
この宮殿では、毎日午前11時55分から衛兵交代が行われます。宮殿前のパレ広場には、時間になると多くの見物客で賑わいます。その中を行進する衛兵たちの姿を見ていると、モナコも小さくともひとつの国なのだと実感することができます。
優しいオレンジカラーの宮殿の外観は、ヨーロッパの他の宮殿に比べると随分と新しい印象です。このエレガントな色合いはモナコ中で多く見られ、街並みに上品な統一感を与えています。宮殿内見学は夏期のみなので事前確認が必要です。宮殿内ではルイ15世の間やイタリア式の回廊が見どころです。
宮殿に暮らしていたグレース公妃も、日々繰り返される衛兵交代を見ていたのではないでしょうか。
写真:橘 凛
地図を見る日本文化を愛好していたグレース公妃は、モナコに日本庭園を造ることも望んでいました。生前にその思いは果たされませんでしたが、遺志は継がれ、日本から造園会社を呼び寄せ、1994年に創設されました。今や世界中にある日本風庭園ですが、モナコの日本庭園は比較的、忠実に造られているといえるでしょう。今までにも、日本からの本格的なお茶会が催されたりすることもあったそうです。
また、ほぼフランス国境にあたるエキゾチック庭園には、数千種のサボテンや南洋植物が咲き乱れています。グレース公妃はサボテンや南洋植物も好きで、ここをよく訪れていたということです。この公園は、モナコの中でもかなりの高台にあるので、晴れた日には、はるか遠くにコルシカ島を望むことができます!モナコでも随一の絶景ビューなので、ぜひ訪れてみてください。
写真:橘 凛
地図を見るヴィル地区にある白い大聖堂は、レーニエ大公とグレース公妃の結婚式が行われた場であり、そして彼らのお墓がある場所でもあります。宮殿からすぐに歩いて行ける距離なので、ぜひ一緒に訪れましょう。大聖堂は見晴らしがとても良い場所にあり、眼前にはコートダジュールの青空と海が広がります。その様子は大聖堂内からも見ることができるので、ぜひ中からもご覧になってください。
美しい自然を愛したグレース・ケリー。コートダジュールの穏やかな青に包まれて、今も静かに眠っていることを感じることができるでしょう。
いかがでしょうか?モナコには、グレース公妃の影響が色濃い場所が多くあることを実感いただけたのではないでしょうか。
グレース・ケリーが生きたモナコという華やかな舞台裏には、さまざまな苦労もあったのかも知れませんが、自らの人生を演じ切った強さと潔さに、人々は今もなお色褪せぬ魅力を感じるのでしょう。
世界に2番目に小さな国で、2日もあれば周遊できるモナコ。南仏コートダジュールを訪れる際は、ぜひモナコにも足を運んでみてくださいね。
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(2023/12/8更新)
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