浅草は初めてというかたはもちろん、そうでない方も、待ち合わせするなら雷門がおすすめです。浅草には鉄道路線が何本か通っているのですが、どの駅にも雷門への出口が表示されていて、とてもわかりやすいからです。
そのまま仲見世を通って浅草寺にお参りしてから、散策スタート!というのもよいですね。
さて、歩き始めましょうか。雷門の前の通りを東へ(スカイツリーが見える方)へ少し進み吾妻橋交差点を右に曲がります。江戸通りという墨田川と並行して走っている大きな通りなので間違うことはないでしょう。江戸通りを50mほど南下すると右側に「世界のカバン博物館」があります。
「世界のカバン博物館」は「エース」というバッグメーカーの運営で、入場無料です!
しかし、展示内容は無料とは思えない充実ぶり。有名ブランドを含む世界中のカバンが集合しているだけではなく、カバンがどのようにして現在のかたちになったのか…など歴史の勉強もできますよ。
日本でカバンが使われるようになったのは主に明治期以降。それまでは風呂敷が日本の「カバン」だったのです。他の国々でも袋や箱が進化してカバンになった…といったことが大変興味深くわかります。
19世紀ヨーロッパでは、上流階級の旅行が盛んで、荷物の多さが一種のステータスになっていたとか。古い映画で、上流婦人の荷物が山と積まれている光景を見たことはありませんか?もちろんご本人が運ぶわけではなく、召使や現地のクーリーが運ぶのですが…。そんな背景があって、この時代に現在の有名ブランドの多くが生まれたのですね。
時代が進むにつれて、自分で持つように「手提げカバン」というものが登場します。カバンは手に提げるものなのに、なぜわざわざ「手提げ」などと言うのでしょう。つまりそれ以前カバンは人に運んでもらうものだったからなのですねえ。
カバン博物館に行くと、そんな些細なこともあらためて納得できます。
江戸通りをさらに南下して厩橋交差点を過ぎたあたりから、玩具・花火問屋街が始まります。始まるといっても店が並んでいるわけではありません。昔の盛況ぶりを思わせる写真のようなお店がぽつぽつと点在していて、注意していないと見逃してしまうかも。
年配の方なら、子供のころ町の玩具屋さんや駄菓子屋さんでくじを引いたり、ボードゲームで遊んだことがあるのではないでしょうか。そんな昔を思い出させてくれるところです。
小売はしませんというお店もあるので、お店の人に確認しましょう。
蔵前まで来ると、一際異彩をはなっているのが浅草御蔵前書房(おくらまえしょぼう)。そのレトロな店構えには、思わず和んでしまうことでしょう。蔵前という地名は江戸時代、隅田川の畔に幕府の米蔵があったことに由来していますが、丁寧に「御蔵」と言っていたそうです。御蔵の前にあるから御蔵前書房。
終戦直後の昭和23年、先代が特価本(出版社の見切り本など新品だけれど安く売られる本)を売る店として創業。現在は相撲関係、江戸・東京関係を得意とする古書店です。
「写真だけじゃなくて、店の奥まで入ってきて声をかけてください。私話し始めたら長いですよ」と笑顔で話すご主人。興味がある人は是非古書談義に花を咲かせてください。
古書だけではなく店頭には一般書籍や雑誌の古本も多数あり、気軽に入れる雰囲気です。ただし天井まで積み上げられた古書、古本を崩さないようにご注意を!
江戸通りをひたすら南下してJR浅草橋駅近くになると、街並みは一変します。
もともと問屋の街である浅草橋ですが、中でも人形の店が並ぶさまは見事。
誰もが名前を知っている大手の立派な社屋もあれば、個人商店もあります。中通りに足を踏み入れてみると、人形の材料だけを売る専門店も。
年初から5月にかけてひな人形と五月人形が並ぶ時季は、一層華やかな賑わいを見せる街です。
歩けば歩くほど面白いものを見つけられる下町散歩、いかがでしたか?
今回は江戸通りを北から南へ歩くルートをご紹介しましたが、江戸通りのすぐ東側を隅田川が流れています。浅草から浅草橋まで隅田川テラス(遊歩道)が延長されましたので、川面とスカイツリーを眺めながら休憩するのも気持ち良いですよ。
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(2024/9/9更新)
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