写真:竹内 あや
地図を見るアテネ最大の見どころをいえば、なんといってもアクロポリス。アテネの町を見守るようにして建つあの堂々とした姿は、やはりいつ見ても感動的です。その精巧な建築技術と芸術性の高さには、目を見張るばかり! 日が沈むとライトアップされ、幻想的な姿となって宙に浮かび上がります。
アクロポリスはもともと、高さ150メートルの小高い丘に築かれた砦で、外部の侵略を防ぐ要塞として利用されていました。紀元前8世紀、アテナ信仰が盛んになると、今度は人々が神に祈りをささげる聖域としても機能し始めます。アテネの守護神アテナをはじめ、ゼウスやポセイドン、アルテミスなど、さまざまな神を祀る神殿が建てられていきました。
写真:竹内 あや
地図を見る古代ギリシャ遺跡の傑作ともいえるパルテノン神殿は、紀元前432年に建てられたもの。当時は、建物全体がレリーフ(浮き彫り)や彫刻像で覆われ、周囲160メートルにおよぶメトープ(柱頭と屋根の間の部分)には、神話や歴史をテーマにしたレリーフが90枚以上もあったといわれています。
残念ながら1687年のヴェネツィア軍の攻撃で大破してしまいましたが、当時の華やかな姿は、アクロポリスのふもとに建つ新アクロポリス博物館でうかがい知ることができます。神殿を飾っていたレリーフをはじめとする数々の出土品を目の前に、その芸術性のすばらしさにあらためて驚かされます。
写真:竹内 あや
地図を見るアクロポリスのふもとに広がる古代アゴラは、古代アテネの中心地として栄えた場所。「アゴラ」とは現代ギリシャ語では「市場」を表しますが、昔はもっと広範囲、政治、宗教、文化的施設が集まる場所を意味していました。
当時、買い物をするのは男性の役目だったのだとか。ここで政治について論じたり、文化人の話に耳を傾けたり、また情報交換の場でもあったようです。かの有名な哲学者ソクラテスやプラトン、喜劇作家のアリストファネス、歴史家のヘロドトスなどもこの時代に活躍した人々。当時アテネを支えていた、面々のすごさにも驚かされます。
写真:竹内 あや
地図を見る古代アゴラの一角に建つヘファイトス神殿(テセイオン)は、ギリシャ国内で最も原形を残している神殿。パルテノン神殿とほぼ同時期、紀元前450〜紀元前440年頃に建設されました。鍛冶にかかわる道具が多く発掘されていることから、ギリシャ神話の12神のひとり、鍛冶を司るヘファイトスを祀ったものといわれています。
ほかにもギリシャ遺跡のなかで唯一、完全に復元された建造物のアタロスの柱廊は必見。長さ約115メートル幅約20メートルの2階建てで、典型的なギリシャ建築様式の柱廊となっています。現在は、古代アゴラ博物館として、ここで発掘されたさまざまな出土品を収蔵。「勝利の女神ニケ像」、音楽堂前に建っていた巨人やトリトン(半人半魚)の頭部の像などは見逃せません。
写真:竹内 あや
地図を見るアクロポリス、古代アゴラの2大必見スポットに加え、周辺にはゼウス神殿やアドリアノスの図書館、ローマン・アゴラなど数々の歴史的遺産が点在。まるで、町全体が野外博物館のような雰囲気です。それもそのはず。プラカ地区一帯が特別保存地域に指定されていて、今もこのあたりを掘ると新たな遺跡が次々と現れてくるのだとか……。
遺跡巡りには、アクロポリスをはじめとするほとんどの遺跡の入場券が含まれた共通チケットが便利です。1日あれば全遺跡を網羅できますが、購入から4日間有効なので、じっくり見学したい人にも最適です。
共通チケット:12ユーロ ※冬期(11月1日〜3月31日)の日曜・祝日は入場無料
古代の英知を今に伝える遺跡の数々。町なかをただ歩いているだけで、そんなすばらしい歴史的遺産に巡り合える場所、それがアテネです。
あなたも古代ギリシャへ、しばしタイムトリップしてみませんか?
この記事の関連MEMO
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/11/2更新)
- 広告 -