写真:小林 理沙
地図を見る夏は海水浴や日光浴を楽しむ人であふれかえるこのビーチも、冬は静かになります。砂浜からつながっている絵葉書のように美しい半島の風景を独り占めできるのもこの季節ならではの特権です!
この半島は、旧市街地となっています。坂道を上りきると、そこにはペニスコラ城がそびえて立っています。
ちなみに、街の名前の由来は、ギリシア人が名付けた名前をローマ人が「ほとんど +島」という意味のラテン語(paene + insula)に訳したものが、地元のバレンシア語の影響で、ペニスコラになったと言われています。
写真:小林 理沙
地図を見る細い道が続く迷路のような旧市街地を散歩していると、一度見たら忘れられない建物とのうれしい出会いが待っています!
これは「ラ・カサ・デ・ラス・コンチャス(La Casa de las Conchas)」と呼ばれる建物です。見た目通り「貝殻の家」という意味です。
この「貝殻の家」にはエピソードがあるんです。
それは、ちょうどペニスコラに観光客が来始めた1950年代のお話です。この地域に貧しい家族が住んでいました。母親はペニスコラの歴史をよく勉強して、観光ガイドを始めました。彼女がチップとして得た収入によって、ついに家族は土地を買うことができました。そして、家族自らが建てた家がこの「ラ・カサ・デ・ラス・コンチャス」なのです!
家族の海への愛情を表現するために、壁全面を貝殻で飾り付けました。家は1961年に完成し、今ではペニスコラを代表するシンボル的な存在となっています。
写真:小林 理沙
地図を見る「パパ・ルナ」の威厳に満ちた表情の銅像が、半島の頂上にある「ペニスコラ城」を背にし、街を見下ろしています。
この城は、テンプル騎士団によって1294年から1307年にかけて建てられました。イスラム教徒の砦の跡地に建てられたロマネスク様式のお城です。
【パパ・ルナについて更に詳しく!】
1411年に「パパ・ルナ」と呼ばれたルナ法王が移り住んだことで、ペニスコラが有名になりました。
ルナ法王が法王に選出されたのは、カトリック教会の混乱期のことです。1394年にアヴィニョンで行われたコンクラーベにおいて法王に選ばれ、ベネディクトゥス13世として即位しました。スペインのアラゴン王国の名門貴族ルナ家の出身ということから、パパ(=ローマ法王)・ルナと呼ばれています。
1378年から1417年の間、ローマとアヴィニョンのそれぞれにローマ法王が立ちました。ルナ法王は1417年に廃位された後、アラゴン王アルフォンソ5世の庇護のもとペニスコラ城で隠遁生活を送り、1423年に天寿を全うしました。
写真:小林 理沙
地図を見る旧市街地は、細い通りに建物がひしめくかのように建っています。この街並みのおかげで、暑い季節は日差しから守られ、寒い季節も風の侵入を防ぎそれほど寒くありません。
観光客であふれかえるにぎやかなペニスコラを見たい方は夏、落ち着きを取り戻した普段着のペニスコラを見たい方は冬の観光もいいですね。
快晴の日が多く、天気に恵まれた地中海地方も、時には曇ることもありますが、そんな日でも、展望台から美しい海岸線が見えます!
写真:小林 理沙
地図を見る観光客の多い夏のみでなく、通年、夜はいつもライトアップされ、幻想的な雰囲気を放ち、昼とはまた違った美しさを見せてくれます。チルアウトやラウンジ・ミュージック系の居心地のよいカフェなども多くあり、夜も楽しく過ごすことができます。
ヨーロッパの中では、天候に恵まれた地中海性気候のバレンシア州ですから、季節を問わず海辺の街を訪れていただきたいものです。
特に、このペニスコラは、年齢、好みなどを問わず人気が大変高く、オススメ度がとても高いところ!夜はクラブに行きたい夜型の人も、家族連れでも、史跡の観光に関心のある人も、きっと満足していただける街です。
ぜひ、ペニスコラに行ってみましょう!
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(2024/9/17更新)
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