カッコイイ!最上氏57万石の城下町〜山形市〜

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カッコイイ!最上氏57万石の城下町〜山形市〜

カッコイイ!最上氏57万石の城下町〜山形市〜

更新日:2014/12/12 15:57

小谷 結城のプロフィール写真 小谷 結城 国内旅行業務取扱管理者、京都検定2級、温泉ソムリエ、日本城郭検定2級、国内旅行地理検定2級

旅行で山形県に訪れたことはありますか?
東北はその土地その土地に深い歴史が刻まれており、それぞれの県、それぞれの街が強い個性を放っています。ここ山形も然り。戦国武将・最上義光が築き、県令・三島通庸が近代化を推し進めた山形市街には、今も彼らの足跡が残ります。それらが驚くほど格好良いのです。

ナポレオンの絵画を彷彿とさせる「最上義光騎馬像」

ナポレオンの絵画を彷彿とさせる「最上義光騎馬像」

写真:小谷 結城

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福島から山形新幹線「つばさ」で1時間ほど。そうして到着する山形は人口25万人、山形県の県都として知られていますが、最上義光によって整備された江戸初期には57万石の城下町であり、全国指折りの人口を誇る都市でもありました。
城下町・山形の政治を司っていた山形城は、JR山形駅から北へすぐ、徒歩でも10分程度の場所にあります。

現在の山形城は、山形城の別名「霞城」の名を取って霞城公園という名前で現存の建物は残念ながらありません。しかし、必見なのは騎馬像です。市制100周年を記念して復元された二の丸東大手門をくぐり、すぐのところに立っています。

彼が山形の礎を築いた最上義光です。関ケ原の戦いの同時期に発生した“東北の関ヶ原”こと慶長出羽合戦で直江兼続軍を追撃すべく獅子奮迅する姿が像となっています。馬を跳ね上げながら鉄の指揮棒で指しているのは激戦地となった富神(とがみ)山です。
躍動感にあふれた勇猛な姿に惚れ惚れしてしまいます。

斬新な擬洋風建築と日本庭園とのコラボレーション「旧済生館本館」

斬新な擬洋風建築と日本庭園とのコラボレーション「旧済生館本館」

写真:小谷 結城

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霞城公園には、山形県立博物館や山形市郷土館もあります。見る者に強いインパクトを与えるのは山形市郷土館です。

別名は旧済生館本館。山形県の県立病院として明治11(1878)年に建てられました。昭和41(1966)年には国の重要文化財に指定されています。
ひと昔前の医療機器や、人体解剖図の展示が医療系資料館ならでは。なかでも明治期の渋い筆致で皮膚病の症状の現れ方を描いた「日本皮膚病黴毒(びどく)図譜」が面白いです。

建物もユニークです。駐留イギリス軍の海軍病院をモデルにしたドーナツ型の擬洋風建築になっており、ドーナツの穴の部分には日本庭園が造られています。
建築を指示したのは当時の山形県令であった三島通庸です。三島は街の近代化政策を進めるためにはシンボルとなる建物が必要で、できるだけ派手で目立つほうがいいという考え方を持っていました。この考え方は、次の文翔館にも反映されています。

外観だけでも一見の価値あり「文翔館」

外観だけでも一見の価値あり「文翔館」

写真:小谷 結城

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英国人旅行作家イザベラ・バードは『日本奥地紀行』で明治11(1878)年の山形の印象をこのように語っています。

「山形は県都で、人口2万1000の繁昌している町である。少し高まったところにしっかり位置しており、大通りの奥の正面に堂々と県庁があるので、日本の都会には珍しく重量感がある。どの都会も町はずれはとても貧弱だが、新しい県庁の高くて白い建物が低い灰色の家並の上に聳えて見えるのは、大きな驚きを与える。」

イザベラ・バードの言う「県庁」が明治10(1877)年に完成した旧県庁舎で、現在も2代目が復元保存されている文翔館です。2代目と言っても建てられたのは大正5(1916)年で100年ほどの歴史を誇り、この建物自体も充分に歴史を語る資格を有していると言えるでしょう。
イギリス・ルネサンス様式を基調としており左右対称です。花崗岩の石張りを施した重厚感ある姿に誰もが圧倒されることでしょう。屋根はスレート葺きで、銅板の嵌め込まれた時計塔が印象的です。照明や調度品、壁紙などが忠実に再現された内部も見応えがあります。

文翔館の正式名称は「山形県旧庁舎及び県会議事堂」であり、旧庁舎から渡り廊下で結ばれた県会議事堂も見逃せません。花崗岩の意匠と赤レンガの壁面が織りなすクラシカルな外観は、全面石張りの旧庁舎と好対照をなしています。

好きな街がまたひとつ増える、これが旅の醍醐味です

現在の山形市街は小ぢんまりとしていますが、様々な飲食店がぎゅっと集まっており、当てもなく街歩きをするのも楽しいです。中心部から離れると、洗心庵という日本庭園や、山形師範学校として建てられた擬洋風建築の教育資料館などの落ち着ける場所もあります。
春は霞城公園の桜が美しく、夏には花笠まつり、秋には芋煮会も催されます。
かみのやま温泉、蔵王温泉などの近隣温泉地で宿を取り、日没後には湯浴みに興じるのも良さそうです。

山形で「街が好きになる」体験、いかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。

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