富岡製糸場だけでない!電車で巡る上州・近代化遺産〜上信電鉄上信線乗り撮り歩き

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富岡製糸場だけでない!電車で巡る上州・近代化遺産〜上信電鉄上信線乗り撮り歩き

富岡製糸場だけでない!電車で巡る上州・近代化遺産〜上信電鉄上信線乗り撮り歩き

更新日:2014/12/15 11:08

もんTのプロフィール写真 もんT チューター、フリーライター

世界文化遺産となった富岡製糸場。養蚕と製糸業で日本の近代化の礎を築いたこの地域には、世界遺産以外にも、数多くの近代化遺産があります。そしてこの地域を走る鉄道そのものも、まさしく近代化遺産…。今回は、富岡製糸場、および共に是非見てほしい近代化遺産をめぐる、鉄道ならではの旅を紹介します。

鉄道利用が便利でお得♪…上信電鉄で上州富岡へ

鉄道利用が便利でお得♪…上信電鉄で上州富岡へ

写真:もんT

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世界遺産に登録されて、ますます訪れる観光客が増えた富岡製糸場。週末は周辺道路も混雑、製糸場周辺のパーキング探しにも苦労します…。ここは是非、電車で行くのがおススメ。高崎駅から、富岡製糸場がある富岡市、およびその先の下仁田町まで、上信電鉄上信線が延びています。高崎から上州富岡駅までは電車でおよそ40分の旅。1時間にほぼ2本の割合で運行されています。

高崎駅から上州富岡駅まで、普通運賃で往復すると1580円かかりますが、富岡製糸場を訪れるのに便利な往復割引切符も販売されています。

○富岡製糸場往復割引乗車券
大人¥1640 こども¥820
高崎駅から上州富岡駅までの上信線の往復運賃(大人¥1580こども¥800)
+富岡製糸場見学料(大人¥500こども¥150)がセット
途中下車も1回だけできます。

この切符、最後は記念に持ち帰ることができるので、おススメです。

また終点の下仁田駅まで往復するのであれば、全線一日乗車券(¥2220)がおススメ。こちらは富岡製糸場の見学料は含んでいませんが、乗り降り自由。気の向いたところで何度でもぶらっと途中下車の旅が楽しめます。

その他、鉄道の日(10月14日)や群馬県民の日(10月28日)にちなんで、格安の全線フリーパスが発売されることも…。
切符の情報や電車の時刻を上信電鉄のホームページでチェックしてから出かけましょう。

現役最古級の電気機関車「デキ」をお見逃しなく!

現役最古級の電気機関車「デキ」をお見逃しなく!

写真:もんT

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鉄道利用で富岡製糸場へ行くことには、もう一つ大切な意義があります。それは、この鉄道路線そのものが、製糸場に関わる貴重な歴史・文化遺産であること…。
上信線の開業は古く、全線33.7kmが開通したのは明治30年(1897年)。まさに日本の近代化と共に歴史を刻んできました。

この鉄道、かつては旅客の輸送だけでなく、沿線の物資、特に生糸や蚕卵の輸送など、いわば「絹の道」としても活躍してきました。しかし養蚕業や製糸業の衰退とモータリゼーションにともない、鉄道貨物輸送はついに消滅…。現在は旅客輸送のみとなりましたが、貨物列車の牽引で活躍した電気機関車「デキ」は今も大切に動態保存されています。

この電気機関車、大正13年(1924年)にドイツのシーメンス社より購入したもの…。蒸気機関車全盛の時代に、いち早く電気機関車を導入したところがまさに近代的でした。現在も、1号機と3号機が上信電鉄に在籍。しかも今なお現役!工事関係の列車や臨時列車として、年に数回ですが本線上を威風堂々と走ります。「デキ」の臨時列車やイベントの情報は、事前に上信電鉄のホームページで告知されます。「デキ」の運転に合わせて出かけてみるのも、おススメです。

なお、普段は高崎駅構内の車庫に格納されていますが、外に留置されていると、上信線の電車からその姿をちらと見られるかも…。高崎駅を発車直後の車窓に注目です。
ユニークな形状の電気機関車「デキ」…、富岡製糸場と共に、日本の近代化の歴史を今に伝える貴重な遺産です。機会があれば、ぜひお見逃しなく!

富岡製糸場へは駅から15分…街歩きも楽しんで♪

富岡製糸場へは駅から15分…街歩きも楽しんで♪

提供元:富岡市・富岡製糸場

http://www.tomioka-silk.jp/hp/rental/index.htm地図を見る

さて、電車は高崎駅から40分ほどで上州富岡駅に到着です。
改札を出たら、駅舎を背にしてまっすぐ(南へ)進んでいきましょう。200mほど行き、国道254号線に出たら右折して、すぐ富岡交差点にて左折してさらに200mほど南へ進みます。富岡製糸場への案内表示があるところで右折すると、あとは製糸場まで一直線。駅から歩いて15分ほどですが、途中は甘味処や土産物店、食事ができるところも多く、富岡の街並み散策を楽しみながらの道程です。

製糸場の見学は午前9時から午後5時まで(水曜日は休場)。正面玄関は東向きなので、午前中に行くと良い光線状態で赤レンガの東繭倉庫を撮影できるでしょう。混雑を避けて製糸場の写真をじっくり撮りたい!という場合は、早起きして開門前に到着するのがおススメ。正門の外からひっそりと佇む製糸場の姿を撮影できます。

終着駅下仁田へも足を伸ばしてみよう!

終着駅下仁田へも足を伸ばしてみよう!

写真:もんT

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時間があれば、上州富岡から先、終着駅の下仁田までぜひ行ってみましょう。20分ちょっとの電車の旅です♪
千平(せんだいら)までは、のどかな田園や集落、こんにゃく畑やねぎ畑を見ながらの旅、そして最後の一駅区間、下仁田までは、渓谷あり、トンネルありの山間を走ります。

終点の下仁田駅のすぐ背後には、荒々しい妙義山がそびえ立ちます。上信線の「上」は上州、「信」は信州を意味していて、鉄道建設当初はこの先さらに信州を目指す計画でした…。結局、この先の険しい山越えはかなわず、線路はここで終わっています。

駅周辺を散策してみましょう。
駅前を左に行くとすぐの交差点角には、こんにゃく料理で評判の「割烹旅館常盤館」、そしてそこを左へ行くと、名物の下仁田カツ丼が食べられる「きよしや食堂」…、と食事処が徒歩数分の範囲内に数軒あり♪富岡製糸場周辺のお食事処がどこも混雑しているときは、こちらでのんびりと食事と休憩をとるのも良いかも…。
また、そのすぐ先の突き当たり、きよしや食堂の駐車場からは、眼下に鏑川(かぶらがわ)の渓流が…。養蚕業を育んだ上州の豊かな自然が目の前に広がります。

下仁田にも絹ゆかりの遺産が!…ひっそりと佇む赤レンガ倉庫

下仁田にも絹ゆかりの遺産が!…ひっそりと佇む赤レンガ倉庫

写真:もんT

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さらに駅周辺を散策すると、あちらこちらに古い家並みが…。これは、この町が江戸時代に中山道の脇往還(支街道)の宿場として栄えた名残。交通の要衝であったことから、明治以降、養蚕・製糸業が盛んになった後もしばらくは、物資の集積地としての役割を担っていました。

そのことを物語る貴重な建物がひっそりと今も残っています。駅を出て右へ1~2分、突き当りの空き地へと行ってみましょう。住宅地の隣にひっそりと佇む赤レンガ倉庫を発見!

大正9年(1920年)建設のこの倉庫、貨物列車で運ぶ物資、例えば、繭・生糸・蚕卵などの保管場所でした。繭の乾燥にも使われたそうです。建物内部には入れないので、外観をじっくりと観察…、富岡製糸場の赤レンガ倉庫のような大きさはありませんが、当時の空気は伝わってきます。この倉庫、2014年に登録された世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」のリストには入っていないのですが、これも貴重な「絹遺産」。下仁田を訪れた際は、ぜひお見逃しなく!!

ちなみに遺産群のリストに含まれている「荒船風穴」へは、ここ下仁田駅から車で30分ほど山奥へと入ります。路線バスはありませんが、観光タクシーを利用して訪れることが可能です。(12月から3月の冬季期間中はお休みです。)
貴重な近代化遺産を巡る旅…、心ゆくまで楽しんで♪

おわりに

世界遺産登録で注目の富岡製糸場。製糸場の他にも、周辺には多くの産業遺産が今も残ります。日本の近代化と絹産業を陰で支えた、これら数々の遺産や遺構にも、ぜひ目を向けたいものです。上信線の電車に揺られて、鉄道利用ならでは!の町歩きや近代化遺産めぐりを、皆さん是非楽しんできてください♪

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/10/18 訪問

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