写真:結月 ここあ
地図を見る安楽寺の山門前の石段は、うっそうとした杉木立の中。石段を登り切り山門をくぐると、釣鐘堂と本堂が見えてきます。
安楽寺は、天平年間(729年〜749年)に行基が薬師如来像を安置するため瑠璃殿を建立したのが始まりと伝えられています。
鎌倉時代に入ると北条氏から庇護され建長寺と関係を深めた事などから信州での中心的寺院となっていたようです。
鎌倉から離れた信州の地にこのような寺があったことはご存知でしたか。
写真:結月 ここあ
地図を見る境内の中は、木立に囲まれひっそりと静かに時を刻んでいます。
鳥のさえずりだけが境内に響きます。
三重塔に向かう石段脇の苔生すお地蔵様たちのお顔も優しく心が癒されます。
少し急な石段からは、塔が見え隠れして息が上がる体を後押ししてくれます。
写真:結月 ここあ
地図を見る国宝八角三重塔。建立は鎌倉時代末期(1290年代)とされ、北条氏の供養塔として建てられたものではないかという説もあります。内部には大日如来像が安置されています。
これは四重塔ではないのかと思いましたが、一番下の屋根は「裳階(もこし)」と呼ばれる庇(ひさし)のようなもので三重塔で間違いがないようです。
高さ18.75mで塔としてはあまり大きくはありませんが、建築様式は中国の唐様を用い、重厚感もあります。
日本で唯一の八角塔で、日本最古ではないかとも言われています。そんな素晴らしいものが別所温泉で見ることができるなんて、嬉しいことですね。
写真:結月 ここあ
地図を見る安楽寺から徒歩でも近いところに、北向観音があります。
慈覚大師円仁により天長2年(825年)に創建されました。
木曾義仲が挙兵した際に焼失し、源頼朝が再興したと言われています。
南向きの善光寺に向かって、北向きに建っているので北向観音と名付けられました。要するに向かい合って建てられているのですね。
善光寺が「未来往生来世の利益」を祈願するのに対し北向観音は「現世の利益」に御利益があることから片方だけでは片参りと言われています。両方をお参りすれば、現世と来世の幸福が約束されるかもしれませんよ。
お参りの前に身を清める御手水舎には温泉が引かれていました。さすが別所温泉ですね!
写真:結月 ここあ
地図を見る北向観音からほど近いところには、湯をかけて願い事をすると叶うと言われる湯かけ地蔵もありました。
別所温泉近辺には、真田昌幸が築城した上田城や真田一族や北条氏などのゆかりが深い寺院もあり、温泉だけでなく歴史散歩もできます。
桜や紅葉など季節の花々が優しく旅人を出迎えてくれます。
長野の善光寺へも車で約70分程の距離ですので、時間があれば両参りされるのがお勧めです。
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(2024/3/29更新)
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