早稲田大学のシンボル的存在「大隈重信像」よりさらに奥へ足を進めいくと並木道の奥に劇場「フォーチュン座」を模した「演劇博物館」が見えてきます。
この博物館は、現在文学の生みの親とも言うべき著書「小説神髄」を描いた「坪内逍遥(つぼうちしょうよう)」が収集していた演劇関連の資料や文献などを展示するために私財を投じて造った博物館なのですが、早稲田大学の創始者「大隈重信」も博物館の建設に協力したと言われています。現在では100万点を超える収蔵品があり、世界でも有数の演劇専門博物館で、演劇に携わる方々や愛好家などが訪れています。
展示内容は世界を代表する劇作家「シェイクスピア」の作品や上映された劇場などについて模型や展示パネルなどを用いて詳細に説明している展示室から、「古代」「中世」「近世」「近代」にそれぞれ分けて「田楽」や「能」、「歌舞伎」等の日本の伝統芸能を中心に説明されている展示室などが有ります。
一番の見どころは坪内逍遥が実際に使用していた貴賓室を利用した展示室「逍遥記念室」です。豪華な部屋の中には、逍遥に関連した貴重な資料や文献などが展示されています。また部屋の天井には逍遥の干支である「羊」の装飾が施されているのもお見逃しなく!!
☆早稲田大学坪内博士記念演劇博物館☆
〇入場料・・・無料
〇開館時間・・・10:00〜17:00(火曜・金曜は19:00まで)
〇休館日…第3水曜日(1月を除く)
〇ガイド…金曜・土曜の午後に無料のガイドツアーを開催
明治大学の駿河台キャンパスには別々にあった3つの博物館を統合して完成した「明治博物館」があります。博物館内は「商品」「刑事」「考古」の3つのカテゴリーに分けられています。
始めに商品部門では日本の伝統工芸品の数々が展示されております。単に展示されているだけでは無く、各工芸品の製造工程なども説明されているので、自国の伝統工芸品をより身近に感じる事が出来ます。
また考古部門では大学が調査してきた群馬県の「岩宿遺跡」や栃木県の「出流原遺跡」等で出土された石器や土器が展示されています。中でも神奈川県「杉田貝塚」で実際に出土された貝塚の断面切り抜いた展示品「杉田貝塚貝層剥離標本」は、まさに現場で見たような臨場感を味わうことが出来る展示品です。
そしてこの博物館の中で一番の人気部門が「刑事部門」です。日本でも珍しい法令や刑罰に関する資料や展示品を見学することができます。特に処罰される際に使用されいた「ギロチン台」や「磔(はりつけ)台」などの処刑具の存在感は圧倒的です。
☆明治大学博物館☆
〇入場料・・・無料(企画展は有料の場合も有り)
〇開館時間・・・10:00〜17:00
〇休館日…夏期休業日・冬季休業日
※8月の土・日曜に臨時休館があります。
明治博物館と同階にある「阿久悠記念館」も無料で見学することが出来ますので合わせてお楽しみください。
こちらの資料館では、大きく分けて「計算機の歴史」と「録音技術の歴史」「東京理科大学の歴史」の3つに分けられていますが、この中で注目すべきは、「日本一の計算機の種類」を見ることが出来る「計算機の歴史」です。
計算機と言うと電卓などを思い浮かべますが、こちらでは計算機の元祖と言うべき「そろばん」から現在計算機の進化を実物と共に見ていくことが出来ます。そろばんだけでも丸めるそろばんや諸外国のそろばんなど様々なそろばんの種類を見ていくことが出来ます。
また当施設では大正時代に使用されていた「電動式計算機」を体験することが出来ます。現在の計算機はボタンを押すだけですぐに答えが出てきます。が、当時の計算機は全て手動の為、動作を覚えるだけでも一苦労…ただ実際に動かしていくと内部で動く歯車の感覚や音がとても新鮮でいつまで動かしていても飽きることが有りません。もちろんスタッフの方が一つ一つ丁寧に使い方を教えてくれるので安心です。
またこの資料館の地階にある「数学体験館」では、道具を使って数学を表現したとってもユニークな施設となっており、子供から大人まで楽しむことが出来ます!!
☆東京理科大学近代科学資料館☆
〇入場料…無料
〇開館時間…10:00〜16:00
〇休館日…日曜・月曜・祝日
医科学研究所は、福沢諭吉が私財を投じて北里柴三郎と共に1892年に設立した「伝染病研究所」が元となっている施設です。その為、記念館に保管されている資料なども伝染病研究に関する展示物を多く目にすることが出来ます。
その他にも伝染病研究所時代の履歴書や野口英世直筆の年賀状なども見ることが出来ます。同施設内の別フロアでは先端医療について解説している展示室も見ることが出来ます。
☆東京大学近代医科学記念館☆
〇入場料…無料
〇開館時間…10:00〜17:00
〇休館日…月曜・年末年始(12月28日〜1月4日)
これまでの4つの大学の博物館を案内してきましたが、全ての博物館に共通して言えることは、自分が知らないコアな世界に触れることが出来るので、どの博物館もとても新鮮です。また大学内にあるので一瞬でもその大学の空気に触れることが出来るのも大学の博物館巡りならではです。
今回ご案内した大学内の博物館はまだまだごく一部。皆さんの母校やお住まいの近くにある大学にも実は貴重な資料が展示された博物館が併設されているかも?!
これをきっかけにお探ししてみてはいかがでしょうか。意外な掘り出し物と出会えるかもしれません。
※上記休館日は大学の休校日などにより変わることが有りますので必ずご自身でMEMOの各ホームページからご確認下さい。
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(2025/2/11更新)
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