自然の神秘!ピンクに輝くフランス「カマルグ塩田」

自然の神秘!ピンクに輝くフランス「カマルグ塩田」

更新日:2015/02/27 10:58

フランスは、多くの美しい遺跡や史跡が存在しますが、それと同時に、美しい自然がたくさん残る国でもあります。その中でも特にお勧めしたいのが「カマルグ湿原地帯」。
サン=ゴタール山塊(スイス)を水源とし、地中海まで南下するローヌ川の河口付近にあります。
今回は、フランスの壮大な自然の神秘を感じられるカマルグ湿原地帯の中にある「美しい塩田」をご紹介しましょう。

塩田は、どこで見られるの?

塩田は、どこで見られるの?
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カマルグ湿原の広さは約15万ヘクタールもあり、日本最大の湿原・釧路湿原の4〜5倍ほどの広さを誇ります。この一帯は、1986年に、フランスで最初のラムサール条約登録地(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)となりました。そのため、やみくもに車で走っていても、なかなか塩田には辿りつけません。

今回ご紹介するこの塩田は、D36ルートを車で走り、『サラン・ド・ジロー (Salin de Giraud)』という小さな村を10分ほど超えた右側にある場所です。大きな目印は、塩の山と小さな看板のみなので、見落とさないように気を付けて下さい。駐車場に車を停め、左手に見える塩の山を眺めつつ、小高い丘を登ると、辺り一面に美しいピンクの塩田が広がります。あまりの壮大な美しさに、多くの観光客たちの溜息が聞こえてくるほど。

塩田と言えば、普通は『白色』を思い浮かべますが、ここカマルグの塩田は、美しい『ピンク色』。写真は4月末頃に撮影した淡いピンク色の風景ですが、季節によっては、真っ赤に近い色に変わることもあり、その美しさは計り知れません。

傍には、真っ白な塩の山が!

傍には、真っ白な塩の山が!
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その美しいピンク塩田の横には、対照的な真っ白な塩の山。
この塩の山の持ち主は、フランス大手の製塩会社『サラン・ドゥ・ミディ社』で、サラン・ド・ジロー(Salin de Giraud)とエグモルト(Aigues Mortes)の2か所に、塩田を所有しています。カマルグ産の塩は、水と土壌の質が優れているため、精製していないにも関わらず、美しい白色になるのが特徴です。

太陽を浴び、表面に浮かんだ塩の結晶を、『フルール・ド・セル』または、『ペルル・ド・セル』と呼び、この繊細な塩の結晶は、料理人にこよなく愛されます。フランスの塩と言えば、『ゲランド』が有名ですが、このゲランドの塩は、カマルグの塩とは違い、少しグレーがかっているのが特徴。2つ並べると非常に違いがわかります。ちなみに、ゲランド、イル・ド・レ、カマルグが、フランスの塩の三大産地となります。

フラミンゴの生息地としても有名!

フラミンゴの生息地としても有名!
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ここカマルグは、ヨーロッパでも有数の鳥類たちの楽園。
その中でも、カマルグを代表する鳥として有名なのが『フラミンゴ(大フラミンゴ)』です。この地を訪れるフラミンゴの数は、2万羽〜4万羽と言われており、繁殖地としても有名です。

みなさんは、なぜフラミンゴが、ピンク色をしているかご存知ですか?
正解は、フラミンゴが、プランクトンや藻類(スピルリナ)を餌としているからです。このスピルリナは、強いアルカリ性の湖に育ちます。

カマルグ湿原を走っていると、フラミンゴが見られると思いますが、確実に見たい方は、ポン・ド・ゴー鳥類公園(Parc Ornithologique de Pond de Gau)を訪れるとよいでしょう。その他に、旧石器時代の馬と呼ばれる白馬、黒牛などを見ることもできます。

普通のフランス旅行に飽きた人におすすめ!

普通のフランス旅行に飽きた人におすすめ!
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フランス旅行に何度も来ている方にこそ、この塩田はおすすめ。
フランスの自然の美しさに、驚嘆すること間違いなしです。また、この美しいピンクの塩田を背景に、フラミンゴが飛来する姿を見られる場所は、ヨーロッパの中では、非常に貴重な存在としても有名です。

また、ここカマルグは、フランスでは珍しい「米」の産地。地元のマナード(農家兼牧場)に宿泊し、郷土料理に舌鼓。美しい夕陽を眺めながら、ゆったり過ごす時間は、まさに至福の時といえましょう。

カマルグ塩田を見るために。

そうは言っても、ここカマルグ塩田は、個人で行くには、なかなか難しい場所にあります。また、カマルグ湿原自体、とても広いため、効率よく回ろうと思った場合、現地ツアーなどにおまかせしたほうが安心です。

事前に、アルル(Arles)やサント・マリー・ド・ラ・メール(Saintes Maries de la Mer)等の観光案内所に問い合わせてみるのもいいでしょう。ジープにのって、カマルグを半日観光したり、サイクリングを楽しんだり、馬に乗って散歩したりと、様々な過ごし方が見つかります。
あなたも、是非、カマルグ湿原に出かけ、神秘的な塩田を見てみませんか?

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/29 訪問

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