写真はキュランダ村にあるスカイレールの駅です。
スカイレールは、正式名称を「スカイレール・レインフォレスト・ケーブルウェイ」と言い、ケアンズ北部のカラボニカと高原の村キュランダとを、7.5kmに渡り繋いでいます。
どちら側からでも乗車できますが、今回はキュランダ村からの片道乗車をご紹介いたしましょう。
キュランダ村は、ケアンズの北西約25キロメートル、アサートン高原北部に位置し、周囲を熱帯雨林に囲まれた静かな村です。
伝統工芸やアボリジニ文化を体感できる施設が多く、ケアンズエリアでは屈指の観光スポット。多くの方がケアンズに旅の拠点を置き、キュランダへ日帰り観光に来ています。
ケアンズからキュランダへの移動手段は、車移動を除くと、いずれも手段そのものが優れた観光アトラクションです。
1つが「キュランダ高原列車」。ケアンズ市街地とキュランダを結ぶディーゼル機関車です。
そしてもう1つがこのスカイレールです。
別々の乗り物ですが、片道ずつ乗りたいという方のために、ケアンズ駅とカラボニカ駅では、両方の片道切符がついた一連のチケットを入手することも出来ます。
さて、キュランダから乗車する場合ですが、駅に入り、売店を抜けるとチケットカウンターがあり、そこで切符を入手します。この時、駅では3枚つづりのチケットを手渡されます。
これはどういう事かというと、途中下車をした場合の再乗車用チケットなのです。スカイレールはキュランダ駅とカラボニカ駅(スミスフィールドターミナル)の間に2つの駅があり、それぞれ途中下車をして景観を楽しむことが出来るのです。
それでは乗車口へと向かいましょう。
ゴンドラは6人乗り、およそ15分おきにやってきます。
ゴンドラに乗り込みいよいよ空の旅が始まります。
出発してすぐ、バロン川を越えます。
バロン川は、このスカイレールのゴール地点であるカラボニカ駅を通り、ケアンズ国際空港のある海岸へと注いでいます。
空中から広大な川を眺めるのは迫力も“大”!
しかしゴンドラはこれからまだまだ高く昇っていきます。
この川を越えると、いよいよ熱帯雨林へと突入です。
キュランダから1.7km、約10分で、最初の駅「バロンフォールズ駅」に到着します。
駅から出ると、そこは熱帯雨林の中。
駅から続く道を散策できます。
散策路を進んでいくと、見晴らし台に到着。
この見晴らし台からは、バロン渓谷とバロン滝を一望でき、特に12月〜3月まではバロン滝の水量が多く、毎年多くの人々がここを滝鑑賞に訪れます。
また、散策路の途中には、1930年代この地に水力発電施設を建設した当時の機械が数台展示されています。例えば、人力のベルトコンベアや、紐のついた籠の中に人を乗せて、これまた人力で崖を降りる当時のエレベータなど…今から考えると罰ゲームの様な乗り物ですが、当時は建設見物のご婦人達に人気の乗り物だったようです。
一回りして駅に戻り、またゴンドラに乗り込みます。
バロンフォールズ駅を出てしばらく行くと、そこは熱帯雨林ど真ん中。眼下はどこを見ても木・木・木。
熱帯雨林では、日本と違い葉の大きな常緑林ばかりの為、生存競争が非常に厳しく、1mでも高く伸びないと太陽の光にあたれません。
ゴンドラは、その高く伸びた木々の上空すれすれを進みます。高さはビルおよそ13階ほど。
この辺りまで来ると、出発したキュランダはもう遥か彼方。
眼下はただ果てしなく続く緑です。
こんなにも広大な森を、空を使って横切っているなんて何だか不思議な体験ですね。
ゴンドラはいよいよ最高峰「レッドピーク」へ差し掛かります。
最高地点からほど近くにある「レッドピーク駅」でも途中下車してみましょう。
レッドピーク駅の周りには、全長175mのボードウォークが設けられています。
太古から続く森の中を自分の足で散策することが出来ますよ。
この駅では無料のボードウォークツアーが終日催行されており、資格を持ったレンジャー達が、熱帯雨林の生態系の魅力を教えてくれます。
英語だけでなく、中国語や日本語を話すレンジャーもいますので、気軽に参加してみて下さい。
レッドピーク駅を出ると10分ほどで終点カラボニカ駅(スミスフィールドターミナル)へ到着します。
この駅に到着すると、ゴンドラを降りる前に記念写真の撮影があります。この写真は希望すれば駅のカウンターで購入することが出来ます。写真左端に写っているのがそれです。
このターミナルは、ケアンズまで車で約15分の距離にあります。
この駅とケアンズ市内を結ぶ公共移動手段はサンバスという市営バスですが、土日に限りこの駅への乗り入れがありません。
タクシー利用もできますが、もっと便利なのがスカイレールが運航している送迎バスです。スカイレールのチケットを買う時に送迎を申し込んでおけば、駅から自分の泊っているホテルまで直接送り届けてもらえます。
カラボニカ駅では無料でWiFiを利用でき、売店やカフェ、熱帯雨林の記念グッズ等充実しているので、バスの到着時間までゆっくり過ごすことが出来ますね。
さて、スカイレールの旅をご紹介しましたが、写真や文章ではこの壮大なスケール感を完全に伝える事は出来ないでしょう。
広大な熱帯雨林で、天に向かって高くそびえる木々たち、古代から続く深い森と、果てしなく続く緑。
スカイレールに乗って、是非その目で体感してください!
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