「凧の博物館」は、東京の日本橋一丁目にある老舗洋食店たいめいけんの階上にあります。一応博物館の看板も出ていますが、小さくて遠くからは見えにくいです。そのため、凧の博物館に行くには、まずは「たいめいけん」を見つけることが先決です。
たいめいけんは創業昭和6年の老舗洋食店で、昔ながらのとろふわオムライスが大人気の超有名店!この日もお店の外までお客さんの列ができていました。
おいしそうなレストランの雰囲気にめげず、レトロでかわいらしいこの看板を見つけてください。凧の博物館はこのビルの5階にあります。たいめいけんのお客さんの列に並ばず、その脇を潜り抜けると、左手にエレベーターがあります。落ち着いた雰囲気のエレベーターで5階へたどり着けば、そこはもう魅惑のワンダーランドです。
エレベーターの扉が開いた瞬間、目に飛び込んでくるのは色とりどりの凧の洪水です!
展示ケースの中はもちろん、壁から天井からありとあらゆるところ凧だらけ!!上から下から右から左から、様々な形とたくさんの鮮やかな色彩に彩られた凧たちが文字通り所狭しとぎゅうぎゅう詰めに展示されています。
そこはまさに凧のワンダーランド!
昭和時代にタイムスリップしたようなレトロな展示室内には、新旧大小普く集められた無数の凧たちで飾られた祝祭空間が広がっています。
凧の博物館には、新旧、大小、東西を問わずあらゆる種類の凧が収集展示されています。
武者絵や美人絵の描かれた大きな江戸凧から、手のひらに載ってしまうくらいの小さな凧。ヨーロッパやアジア各国から集められた様々な形の凧やその他凧に似たおもちゃや道具、科学的な実験に使われるものやお祭りで使われるものもあります。また競技用の凧や鷹等の鳥を模したもの、近年の人気キャラクターを描いたものなど、正統派から変わり種まで、ありとあらゆる凧がそろっています。
館内には、「凧の博物館」創設者のブロンズ像も堂々たる姿で設置されています。
像のモデルは、現在の「たいめいけん」ご主人茂出木浩司さんのお祖父様で、「たいめいけん」創業者の茂出木心護さんです。
日本だけの文化だと思っていた凧でしたが、世界を回ってみると世界中でその土地土地のいろいろな凧文化を持っていることを知り、世界中の様々な凧を収集するようになった心護さん。「日本凧の会」という凧愛好家団体も組織し、初代会長に就任しています。そして江戸凧絵師橋本禎造さんの協力の下、「たいめいけん」ビル5階についに凧の博物館を作ってしまったという、凧を愛する気持ちがその活動にあふれ出ていた方です。
そしてその背景には、凧文化を失ってしまった現代の子供たちに対して、凧の面白さを伝えていきたいという熱い思いがあったのだそうです。
館内には、様々な種類の凧の展示だけでなく、江戸凧絵師橋本禎造さんの凧製作の仕事風景を再現したコーナーや、凧を形作る糸や紙を解説したコーナー、絵付けに使われる凧用絵の具を紹介するコーナーなど、凧に関する様々な視点から設けられたコーナーがあります。凧が描かれた江戸時代の浮世絵を集めたコーナーも必見です。
もちろんショップでは本物の和凧や凧の作成キット、糸や紙、絵具も購入できますので、自分だけのオリジナル凧もつくれちゃいます。
それほど広くはない博物館ながら、いや、広くないからこその溢れんばかりの凧の氾濫に圧倒されること間違いなしです!
凧の博物館は、大人気老舗洋食店の階上にある「凧」の博物館という、かなり変わった博物館ですが、その蒐集意欲と圧倒的な展示手法に感服すること請け合いです。懐かしい子ども時代を思い起こすもよし、変わり種の凧にびっくりするもよし、お子さんやお孫さんに凧の面白さを伝えるもよし、いろいろな楽しみ方のできる凧のワンダーランドで、なつかしい子ども時代にタイムスリップしてみませんか?
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(2024/12/13更新)
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