提供元:遠藤隆尚
地図を見る青森県むつ市から、県道4号むつ恐山公園大畑線の山道を走り抜けること約15キロメートル、宇曽利湖によって視界がひらけた先に「恐山菩提寺」があります。冬季には積雪によって区間が閉鎖され、外界から隔離されてしまう「恐山菩提寺」は、東北の遅い春の雪解けと共に開山し、10月末頃まで訪れられます。
寺伝によると天台宗の慈覚大師が「東へ向かうこと三十余日、霊山あり。その地に仏道を広めよ」という夢のお告げに従い辿り着いた恐山の地で、貞観4年(862年)に開山したのが「恐山菩提寺」だと言われています。境内の開山堂へは是非足を運びましょう。ナタ彫という独特の技法が特徴的な仏師「円空」の、荒々しくも不可思議な微笑を持つ聖観音像と十一面観音像が見られます。
■恐山菩提寺
住所:青森県むつ市大字田名部字宇曽利山
開山時期:5月1日〜10月31日
開山時間:午前6時〜午後6時
*詳細はMEMOの「むつ下北観光案内」を参照してください。
荒涼とした賽の河原に立ちこめる硫黄臭、湖から吹き渡る風が無数にある風車を回し、殺伐とした風景に物悲しくも切ない色を添える日本屈指の霊場「恐山菩提寺」。入山料を支払い「恐山菩提寺」の境内に足を踏み入れると、その一帯だけがまるで生きる物を拒むかのような、草木一本生えない荒涼とした光景が広がっています。白茶けたゴツゴツとした岩の隙間から、絶えず火山ガスと温泉が噴出す様は、まるで地獄絵図のようです。
参道の右手に宿坊、左手には本殿があり、その奥に小石を積んだ山や卒塔婆にお地蔵様や仏様、そしてその足元にはたくさんの風車がカラカラと音を立てて回っています。1時間ほどで一周できる境内で、沸き上がる地球のパワーを踏みしめながら散策してみてください。
提供元:遠藤隆尚
地図を見る古来より恐山菩提寺を訪れる人々は、その身を温泉で清めたのち、参拝していました。その効能と風情は素晴らしく、今では温泉を目当てに訪れる人がいるほどです。境内に点在する湯小屋は全部で4ヶ所、中央参道の左手に古滝の湯と冷抜の湯、右手に薬師の湯、そして宿坊の裏手に花染の湯があります。
■恐山温泉
男湯、女湯、男女入替制、混浴の4つの湯小屋(入り口に看板あり)
泉質:硫化水素含有酸性緑ばん泉
効能:湯小屋により
古滝の湯(こたきのゆ)胃腸病など
冷抜の湯(ひえのゆ)神経痛、リウマチなど
薬師の湯(やくしのゆ)眼病など
花染の湯(はなぞめのゆ)吹き出物、切傷など
*タオルは持参しましょう。
4つの湯小屋のうち敢えて1ヶ所を選ぶとすれば、お薦めは「花染の湯」です。宿坊の裏手に広がる湯畑の側にある「花染の湯」は、参道から奥まった位置にあるため人もまばらです。
ヒノキ造りの小さな湯小屋の戸を開けると、立ち込める硫黄の香りが温泉の気分を盛り上げます。小屋内は脱衣場と湯船のみという潔さが、かつて身を清めるための温泉であったことを思い出させてくれます。吹き出し口でゆらゆらと揺れる白い湯花が、恐山温泉の泉質の良さを実感させます。少し窓を開け、外の涼しい空気にあたりながら、地球の恵みをゆっくり堪能したいですね。
*花染の湯は混浴です。
提供元:遠藤隆尚
地図を見る少し足を伸ばして宇曽利湖畔へ行ってみましょう。境内のゴツゴツとした岩場から一変し、「極楽浜」と呼ばれるほどに美しい湖は神秘的なほどに美しく、山からふく風がエメラルドグリーンの湖面を海のように揺らし、対岸には緑の森が広がっています。温泉で火照った身体を休めるには丁度良く、極楽気分を味わえるでしょう。
*駐車場から湖畔沿いに2kmほどの遊歩道と、その先に湖を1周する約10キロメートルのハイキングコース(林道)も整備されていますので、時間があればチャレンジしてみてください。
日本屈指のパワースポットにある「恐山温泉」は、日帰りでも十分パワーを得られそうですが、宿坊「吉祥閣」もあります。折角本州最北の地を訪れたのであれば、宿泊してそのパワーを存分に取り込んでみては如何でしょうか?
■アクセス(むつ市より)
バス:下北駅やむつバスターミナルより1日数便、約35分
自動車:県道4号むつ恐山公園大畑線約15キロメートル
*宿坊の詳細はMEMOの「むつ下北観光案内」に記載されている、宿坊吉祥閣を参照してください。
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(2025/2/16更新)
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