志摩市にある和合山の中腹に位置する「おうむ岩」。これは高さ31メートル・幅127メートルに及ぶ巨大な一枚岩で、遠くから眺めてもその堂々たる雰囲気が伺えます。
周囲は豊かな緑に囲まれており、おうむ岩の頂上付近にある展望台からは磯部町の家々やのどかな田園風景を眺めることが可能。天気がよければ太平洋を見渡すこともできます。
展望台にはさほど広いスペースはありませんが、ゴツゴツとした岩がむき出しになっており、まさに”自然そのもの”といった姿を魅せてくれます。
そんな風景も魅力的なおうむ岩ですが、ここが密かなパワースポットと呼ばれるのにはある理由があります。
おうむ岩の由来となったのが、「語り場」・「聞き場」と呼ばれる場所のこと。「語り場」で音を出すとそれがおうむ岩で跳ね返り、約50メートル離れた「聞き場」で聞こえるという不思議な現象が起こるのです。
おうむ岩とは、このように声がこだまする『おうむ返し』からつけられた名前であり、現在でも伊勢神宮参拝の道中に立ち寄られる方がいらっしゃいます。
現地にある案内板には、古来より文人墨客(詩や書画に親しむ人)がよく訪れたとあり、昔からこの不思議な現象に魅せられる人が多かったことが伺えます。また、天皇家とゆかりある人々も幾度か訪れた場所であり、明治には小松宮彰人親王が足を運んでいます。
瓦屋根が設置された「語り場」は、一見すると小さな洞窟のよう。大人の背丈では身体を曲げないと入れないほどのスペースですが、ここには観光客も実際に中へ入ることができ、子どもに戻った気分でついつい入り込んでしまいます。
また、「語り場」には拍子木が置かれていますので、祠のような空間の中澄んだ音色を楽しむことが可能。「聞き場」では、屋根付きのベンチが設けられた休憩スペースもありますので、不思議な現象を楽しみながらのんびりと過ごすこともできます。
伊勢・志摩というと、天照大神の鎮座する伊勢神宮のイメージが非常に強いエリアですが、おうむ岩のようなユニークなスポットも周囲には点在しています。
おうむ岩では不思議な現象だけでなく、日本神話の故郷とも呼べる美しい志摩の風景を堪能することも可能。豊かな自然に囲まれて、心静かなひと時を過ごしてみてください。
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(2024/9/18更新)
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